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大平健『やさしさの精神病理』(1995、岩波新書)を再読して-ていねいな精神科臨床の面接風景を味わう・1

2017年04月20日 | 精神科臨床に学ぶ
 久しぶりに精神科医の大平健さんの『やさしさの精神病理』(1995、岩波新書)を読んでみました(岩波新書ですよ!)。
 たぶん10何年ぶりです。
 40歳を過ぎたころ、なんとなく臨床に行き詰った感じで悩んでいて、家族療法学会などに入って勉強を始めたりしていたのですが、そんな時に大平さんの『豊かさの精神病理』(1990、岩波新書)を読んで、その症例の書き方に感心をしました。
 先輩から、報告書の事例は、ドラマを見ているように書きなさい、と言われていたのですが、それを実践している例をそこに見つけてびっくりしました。
 本書はその姉妹編ですが、やはり症例の紹介の仕方が秀逸です。
 もちろん、面接がうまくできていないと、わかりやすい報告はできないのですが、それにしてもうまいです。
 目の前で大平さんと患者さんのやり取りが展開しているかのような感じです。
 面接もお上手ですし、その描写もお見事です。
 以来、私も、少しでも大平さんのような文章を書きたいと努力してきました。
 ちょうどその頃、家族療法学会で、面接の逐語録をていねいに検討する研究が流行っていたこともあって、丁寧な事例報告を書くことに熱中して頑張った記憶があります。
 あまりに細かい報告書を書いて裁判官に嫌がられたこともありました(裁判官さん、ごめんなさい)。
 しかし、そのおかげで(?)、少しはましな臨床家になってきたのかもしれません。
 若気の至りでしたが、多少の回り道は人生の常です。
 いずれにせよ、なつかしい、いい本を、久しぶりに読めました。
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