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村上春樹『海辺のカフカ』(2011、新潮文庫)を再読して-こころの不思議さとユーモアの大切さを味わう(再録)

2017年03月30日 | 村上春樹を読む
 村上さんの新作『騎士団長殺し』を読んでいたら、『海辺のカフカ』を思い出しました。
 物語の底を流れるユーモアの質に私は同じような印象を受けました。
 特に、ホシノくんをめぐるユーモアと同質のように思える前向きなユーモアは絶品だと思います。
 どんなに苦しい状況でもホシノくんのようなユーモアがあれば、なんとかなれそうな気がします。
 『海辺のカフカ』については2012年にブログを書いていて、とても十分な文章とはいえませんが、しかし、全くの的外れでもないようなので、再録してみます(一部修正をしました)。
    * * *
 村上春樹さんの『海辺のカフカ』を再読しました。
 単行本が出てすぐ、ついこないだに読んだばかりのような気がしていたのですが(この間、いろいろな村上春樹論を読んでいたせいもあるかもしれません)、単行本は10年前に出ていますので、じつに10年ぶりの再読でした。
 一回目に単行本を読んだ時はやや急いで読んでしまったせいか、あまり深い感動というものまでは感じられないで終わってしまった印象だったのですが、今回は自分が10歳、年を取ったこともあってか、一つ一つのエピソードがとても面白く、印象的で(特にカーネル・サンダースとホシノくんのやり取りがとても面白くて、深刻な場面なのについ笑ってしまいました)、じっくりと味わいながら、終わりが来るのがもったいないような気持ちで読みました。  
 読み込んでいる最中には、時々、意識がどこかにいっているような感じもするくらいで、集中して意識や無意識を深めながら読めたように思います。
 そして、あちこちの箇所でいろいろな感情や気持ち、感覚、情動などを味わえたと思います。
 読後には精神的にリフレッシュしたような感じがしました。
 また、数年後に読みたいなと思うくらいに、とてもすごくて、いい小説だと改めて思いました。

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