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青木省三『思春期こころのいる場所』(2016、日本評論社)『ぼくらの中の発達障害』(2012、ちくまプリマー新書)を読んで

2017年06月17日 | 子どもの臨床に学ぶ
 青木省三さんの『思春期こころのいる場所』(2016、日本評論社)と『ぼくらの中の発達障害』(2012、ちくまプリマー新書)を読みました。
 青木さんのお名前は以前から存じ上げていたのですが、なかなか読む機会がなく(青木さん、ごめんなさい)、しかし、先日、このブログでもご紹介をさせていただいた雑誌「こころの科学」の中井久夫さんの特集号で、青木さんの中井さんとの感動的な思い出のお話を読んで、今回、一気に2冊の本を読んでしまいました。
 いずれの本も、ていねいで細やかな、優しい、心配りのいきとどいた診察風景が印象的です。
 青木さんの診察は、発達障害や統合失調症などといった病名にとらわれずに、患者さんの困っていることや悩んでいることにとことん寄り添い、そこに付き合って、少しずつ、少しずつ、改善に向けていく姿勢が特徴的です。
 同じ病名でも、病状がまったく同じ人はいない、ひとりひとりの病状にていねいに付き合う、という中井さんと同じ発想がそこには見えます。
 そして、スマートな切れ味の鋭さなどといったものとはまったく無縁の、悪く言えば、泥臭く、しかし、なんとなく温かみのある、人間くさい、なんだかホッとするような診察空間が感じられます。
 ここが青木さんの誠実さと実直さの真骨頂ではないでしょうか。
 いい精神科医がいるな、と安心できます。
 もっとも、私の舌足らずな解説を読むよりも、青木さんの温かくもしっかりとした文章をぜひ読んでみてください。
 得るところの多い、いい本だと思います。
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