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瀬尾まいこ『春、戻る』(2017、集英社文庫)を読んで-突然現れた年下の「おにいさん」(?)との交遊を描く

2017年06月28日 | 小説を読む
 瀬尾まいこさんの『春、戻る』(2017、集英社文庫)を読みました。
 すごく面白かったです。
 結婚間近の二十代女子の前に、突然、年下の「おにいさん」(?)が現れてのドタバタ劇で、こんなことありえないよな、という気持ちと、でも、ひょっとしたら、ひょっとするかも、という気持ちと、しかし、やっぱりおとなの童話かも(?)という気持ちと、いろんな気持ちがとても気持ちよく混ざり合った不思議な小説でした。
 謎解きは最後の最後まで明かされないので、すこし歯がゆいような、しかし、人生ってそんな感じだなという気もするような、そして、気持ちのいい人たちが多く出てくるので、ゆっくりと気持ちのいいお話が展開します。 
 しかし、決して、甘いお話ではなく、主人公の二十代女子も、謎の年下の「おにいいさん」(?)も、さらには、周りの多くの人たちも、なんらかのこころの傷と闘いながらも、一所懸命に生きている姿が潔いです。
 善意が必ずしも結果に結びつかない人生の厳しさや残酷さも出てきます。
 しかし、無理はせずに、地道に生きていけば、なんとか道は開けるよ、と作者は語っているかのようです。
 久しぶりに読んでこころがすっきりとしたいい小説でした。
 いろいろとたいへんなことが多く、先が見えないでいる若い人たちにぜひ読んでもらいたいな、と思いました。
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