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村上春樹『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです』(2012、文春文庫)を再読して-村上春樹を読む・6

2016年11月08日 | 村上春樹を読む
 村上春樹さんの『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです-村上春樹インタビュー集1997-2011』(2012、文春文庫)を再読しました。
 文庫本では2回目、単行本も含めると、たぶん3回目だと思います。
 今回も、小説の力や物語の力などについて語られているところに共感して、うなずくところが多くありました。
 表題は、村上さんにとって、小説を書くことは夢を見ることと同じで、自分の無意識からの声に耳を傾けるための作業である、という意味のようです。
 村上さんは、あらすじから小説を展開するという意識的な書き方ではなく、無意識からのメッセージを大切にして小説を書くという書き方をされているようで、ご自分でも先の展開はわからないといいます。
 いわば、生命全体からの訴えや叫びに丁寧に寄り添っているかのような印象を受けます。
 だからこそ、村上さんの小説からは、深い感動や大きな喜び、生きる勇気などが感じられるのではないでしょうか。
 また、村上さんは、物語の力についても述べられています。
 魂の力や物語の力、というと、河合隼雄さんを思い浮かべます。
 村上さんはユングやフロイトの本はあえて読まないようにしている、といいますが、河合さんに関しては、河合さんの生前に対談をされていますし、ご自身、河合先生、と本の中でも書くほど、河合さんを尊敬されており、村上さんにとってはとても大切な存在のように思われます。
 さらに、無意識の力といえば、私はフロイトも連想します。
 フロイトも無意識の力を重視していたわけですが、想像になりますが、物語の力をも大切にしていたのではないかと思います。
 自由連想や夢分析から、無意識に耳を傾け、なんらかの原因でゆがんだ物語を生きて苦しんでいる人たちに、無意識の声を大切にした力強い物語を生きていけるような手助けの方法を模索したのがフロイトだったのではないかと考えています。
 まだまだ勉強不足で、きちんとしたことが述べられず、歯がゆい思いもしますが、今後も思索を深め、力のあるカウンセラーになっていけたらと思います。
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