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中井久夫『「つながり」の精神病理』(2011、ちくま学芸文庫)を再読して-ていねいな精神科治療のお手本に学ぶ・4

2017年07月18日 | 精神科臨床に学ぶ
 中井久夫さんの『「つながり」の精神病理』(2011、ちくま学芸文庫)を再読しました。
 単行本の『個人とその家族』(1991、岩崎学術出版社)の時も含めるとたぶん5~6回目だと思いますが、もの忘れのせいか(?)、今回も全く新鮮な気持ち(!)で読めました。
 読んでいると、ところどころにアンダーラインや付箋の個所に出会うのですが、ほとんど内容を記憶しておらず、全く新しい本を読んでいるようで、なにか得をした気分のようでしたが、しかし、よく考えると、うれしいような、かなしいような、複雑な気分でした。
 そんな中で、今回、一番のインパクトがあったところ、それは精神病者の人格についての考察の文章でした。
 このところ、同じようなことを考えていたので(でも、ひょっとすると、以前、中井さんの本で読んだ内容が、今ごろ私の中で熟してきただけなのかもしれません)、とても参考になりました。
 例えば、多重人格の人は人格の分裂が過激、とか、境界例の人は人格の統合性が不十分、などと述べられ、一方、健康な人は人格が柔軟に分裂しているのではないか、と述べられています。
 そして、統合失調症の人は、(昔は精神分裂病といわれましたが)、人格が分裂しているのではなく、適度な分裂ができずに、かえって解体の危機に直面をしているのではないか、という仮説を述べておられます。
 まさに卓見だと思います。
 中井さんが述べておられるように、精神的に健康な人とは、人格を状況に応じて柔軟に分裂できる人、人格の分裂に耐えられる人なのではないか、と思います。
 今後もさらに深く勉強を続けていきたいと思います。
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