実家の査定

認知症を患い、今はリハビリ目的で入院している
父の退院の日が近づき、病院の支援員と今後に
ついて話し合いをした。

母は、父の気持ちを慮って出来ることならば
実家で面倒をみたいと思っていたが、夜中に徘徊
したり、食事をミキサー食にしたり、好き嫌いに
対応したりするのは、パーキンソン病を患う母が
対応できるはずもなく、私も弟も同居は無理で
悲しいけれど、父を施設で預かってもらうという
結論になった。

老人保健施設を探してもらいつつ、特別養護老人
ホームの申し込みをして、入居まで年単位で
待つことになる。

施設利用料を捻出するのに、まずは貯金を使い、
多分それだけでは足りないから、実家を売却する
ことも視野に入れ、複数の不動産仲介業者に
査定をお願いした。

土地の面積と、建物の内容や築年数を伝え、
写真を渡したりして見積りを貰った。

大手企業から受け取った査定額が本当なら、
上手くいけば、両親の施設利用料を捻出できる
かもしれない。しかし、売却にかかる税金の
多さに驚いた。

母は、父を施設に入居させ、自分はしばらく
実家にいてヘルパーさんにサポートしてもらい
いよいよ体がダメになったら、自分も施設に
入ると言った。

そんな風に上手く行くのか。
私にはわからないが、私自身はあまり実家に
思い入れがないので、とにかく両親がちゃんと
ケアしてもらえるように実家をお金に替えて
余生をきちんと過ごして欲しいと思う。