a la c@rte ~アラカルト~

とりあえずアイマスSSとか。凸分多し。

Pleasant present

2008-02-26 | SS【伊織】
「伊織お嬢さん、メリークリスマス。お父様にはいつもお世話になっています」
「メリークリスマス、石川のおじさま。こちらこそ父をお引き立てくださってありがとうございます」

 これはとあるゲーム会社の社長。

「今日はいいパーティになりましたね、伊織さん」
「あ、中村のおじさま!ようこそいらっしゃいました。お元気そうでなによりですわ」

 こっちはその親会社の相談役。巨大企業を一代で築き上げたっていうんだから偉いんだろうけど、はっきり言って私には無関係。後ろによく似た顔の女の人が控えている。

「今日は孫娘を連れてきましたよ。あなたのファンだそうなので」
「え、ほんとう?こちらが?」
「はじめまして、孫と言ってももう働いてますけどね。お会いできて嬉しいわ。わたしね、伊織ちゃんのCDぜんぶ持ってるのよ」
「わぁ、嬉しい!今日は素敵な日だわ」
「あの……もしかまわなければ、サインを頂きたいのだけれど」
「もちろんです、喜んで!」

 なんて判りやすいおべっか。私がいると知って出席してるなら、サインをねだるのにハンカチなんか出さずにこの間発売したばかりのCDを持ってくるものでしょ?常識的に考えて。あーもう。つまんない。
 私は彼女の差し出したハンカチに笑顔でサインを入れてやりながら、どうしたらこのパーティを抜け出せるかをさっきからずっと考えていた。
 東京一のホテルの広間で水瀬家のクリスマスパーティ……とは体のいいお題目で、実は会社の大口取引先を集めた懇親会。私たち家族が揃う代わり、一家水入らずにはならないという皮肉なイベントだった。パパとママはあっちの隅で大株主のおじいちゃんと話しこんでるし、日本にいるほうの兄さんも名刺配りに余念がない。私は会社を継ぐわけではないし、アイドルなんていう仕事をしているからこれでも自由に立ち回っているが、こんなおっさんだらけの飲み会が気分いいわけがない。
 大々的にやると目立つので中規模の宴会場を借り切って、部屋の外には『MINASEグループ・クリスマス家族会』とだけつつましく表示して。部屋の中はホテル中の腕利きを集めたオードヴルワゴンが並び、デザートコーナーなんか外の有名ケーキ店の出張だ。春香ややよいに見せたら卒倒するだろうが、若い女性や子供がほとんどいない今日はスタッフにも覇気がない。おばさま方こそワゴンに群がっているが、テレビでも見かけるパティシエ(ケーキなんてその場で作るわけでもないのに、パパが無理言って呼び出したらしい)は私も得意な「ファン向けのスマイル」を顔に貼り付かせていた。しかも芝居が下手。私くらい上手にやらないとダメよね。

「はい、できました。これからも頑張りますので、応援していただけたら光栄ですわ」
「ありがとう、伊織ちゃんも頑張ってね……あの、ところで」
「はい?」
「伊織ちゃんの事務所に……その、お友達がいらっしゃるわよね、菊地……なんて言ったかしら」

 ムカ。

「菊地真さんかしら」
「そうそう、真くん!実は私の親友が彼女のファンで――」

 出た、『私の親友』。そもそも名前をど忘れするタレントを『まことくぅん』なんて呼ばないでしょうが、まったく。

「あ、解ったわ、サインね?お安いご用よ、自宅に送らせますわ。1枚でよろしくて?」
「……えへへ、あ、それじゃ、5枚ほど」
「うわあ、たくさんのファンの方に恵まれて彼女も幸せね!どうか末永く私たちをよろしく。では、ちょっと失礼しますね」

 嬉しそうな彼女に会釈し、その場を離れた。
 部屋のドアを抜けて廊下に出ると、すかさず後ろに人の気配。新堂だ。ホテルの黒服にまぎれて会場で控えていたのだ。

「伊織お嬢様」
「私をダシにするとはいい度胸してんじゃないの、あの女」
「お嬢様、お声がいささか大きゅうございます」
「あんたも見てたんでしょ?あーいう自分が一番偉いと思ってるようなバカなファンは絶滅すればいいのよ」
「いえいえ、きっとあの方も伊織お嬢様を目の前にして、思わずそのお優しさにすがろうとなさったのでしょう。さすがは伊織お嬢様です」
「……新堂、あんた口がうまくなったわね。まるでプロデューサーみたいじゃない」
「滅相もございません、いつもわたくしがお嬢様に感じていることです……いや、出すぎたことを口にしてしまいました」
「まあいいわよ。せっかくのパーティ気分をブチ壊すほどのことじゃないしね。あーあ、それにしても」

 頭の中には765プロの会議室が浮かんでくる。昨日出掛けに見たきりだけど、今日のパーティのために飾り付けが始まっていた。

「今ごろプロデューサーややよいたちも、パーティの最中なのよね」
「事務所の皆さんで手作りパーティを催すというお話でしたな」

 そう、今日は事務所でも、みんなのクリスマスパーティが開かれているのだ。ゆうべのやよいとの電話では、アイドルたちも半数くらいは参加できるようだと言っていた。

「……ま、まあ、あのビンボー事務所で持ち寄りパーティなんてわびしい事この上ないけどね。こういうときだけ張り切る春香がケーキ焼きまくってたし、やよいもわざわざ自分でやることないのに折り紙のチェーンとか山のようにこしらえてたわね。真だって仕事上がりに事務所に寄って大工の真似事なんかしてたし、千早と美希なんかデリバリーとかBGMとかのカタログと同時進行で台本の読み合わせしてたわ」
「プロデューサーさんはどうされたんですか」
「あいつったら一番張り切ってて、仕事の進行表貼ってあるボードにパーティの進行表並べて貼ったのよ?『七面鳥は俺が焼くんだ!』かなんか言って小鳥に止められてたし、今朝なんか特に用事もないけどヒマだったから声くらい聞いてやろうかと思って電話したら、昨夜は興奮して眠れなかったって言ってたわ。まったく、まるで子供みたいでしょ?ふふっ」
「お嬢様、よくご存知で」
「なっなによ、文句あるの?」
「いえ、お仲間を思うお気持ちの深さに感じ入っております」
「まーアレよ、近所の店のオードブルや手作りの飾りで体裁を整えただけのみすぼらしいパーティよね、この水瀬伊織ちゃんが参加できればそりゃあ場も華やぐでしょうけど、あの子達だけじゃね、うらやましくて言ってるんじゃないのよ?仲良しの友達で集まってワイワイやるだけなんてセレブリティのかけらもないような寄り合いなんか、もちろん私が力を貸せるなら状況は違ってるでしょうけどね、別に行きたいっていうことじゃないの、ただいくら仲間内のイベントとは言えアイドルが揃ってるのに決定的な魅力に欠けるっていうのは事務所的にどうなのかと――」
「伊織お嬢様」
「なによ、もう」
「765プロダクションのパーティ、途中からでも参加なさったらいかがでしょうか」
「ええ?」

 予想外の提案に、脳内のパーティ会場が一気ににぎやかになった。765プロのパーティに出る?
 そうしたらみんなと一緒に乾杯して、お料理を食べて、やよいや春香たちとお喋りして、プロデューサーと……プロデューサーとは……
   『……うまく二人きりになれたな』
   『ちょっとみんなに悪いみたい』
   『まあ、いいさ。あらためてメリークリスマス、伊織』
   『メリークリスマス、プロデューサー』
   『今年も終わりだな。たくさん頑張ってくれてありがとう、伊織』
   『あんたがしっかりやってくれたからよ。私からもお礼を言うわ、ありがとう』
   『ちょっと待った、お礼は少し早いな』
   『え、どういう意味?』
   『今からきみにクリスマスプレゼントをあげよう。返事はその後でいいよ』
   『プレゼント?あら、殊勝なことね……あ、手……を?』
   『伊織、俺からのプレゼントは……』
   『プロデューサー……?顔が、近い、わ……よ?』
   『さあ、目を閉じて。伊織、これが、俺からのプレゼントだよ』
   『あ……ん……っ』
 ……きゃー!きゃあああ!わ、私ったらなんてことをなんてことを――

「お嬢様?」
「ひゃわぁあっ!?な、なんでもないわよっ」

 いけない、いけない。猛スピードで軌道修正する。

「な、765プロのパーティに出るって言ったって、うちのパーティだってまだ終わってないじゃない」
「予定時間もなかばを過ぎました。ここから先はお嬢様もご存知の通り、よりビジネス色の強い会合になってまいります。中学生の伊織お嬢様が退席なさっても、残念がるファンの方はいらっしゃるでしょうが、水瀬グループの面目には保たれましょう」

 ……まあ、確かにそうだ。毎年、このパーティの後半はパパを囲んだ来年度の商談会に様変わりしてしまい、私の相手をしてくれるのは新堂だけになってしまう。

「それに、伊織お嬢様が参加できるのでしたら事務所のみなさんもお喜びになるのではないかと。プロデューサーさんも、できたら全員でパーティをしたかったとおっしゃっていたのでしょう?」
「まあ……それはそうだけど」

 私は新堂を置いて歩き始めた。

「お嬢様?どちらへ?」
「トイレ。新堂、ちょっと待っててよ」

 新堂の話を聞きながら、私は迷っていた。トイレの個室に入ったが、ただ少し考えたかっただけだ。蓋を下ろしたまま腰掛けて、思いをめぐらせる。
 行きたい。私は765プロのパーティに行きたい。
 だけど、水瀬グループのパーティを中座するのも少し気がひける。このパーティを逃げ出す理由がない。さすがに新堂まで私と一緒に脱走するわけには行かないだろうし、となると私は一人で地下鉄を乗り継いで事務所まで行くのだろうか?
 それに……急に飛び込んでいって、765プロのみんなの迷惑にならないだろうか。『伊織が来られなくて残念だけど、まあ引っ掻き回されるよりマシか』とか、今ごろ言ってたとしたら。いや、みんながそんなこと言うはずないとわかってるけど……でも。

「……どうしよう。どうしよう」

 思考をいい方に転がすきっかけを失ったまま、目をつぶって考えていたら、表のドアが開く音がした。誰かがトイレに入ってきたようだ。……一人じゃない、二人いるみたい。子供の声がおしゃべりしながら近づいてくる。

「あー、おいしかったねー真美」
「うん!でももっと食べたいねー、亜美」

 ……『真美』?それに『亜美』ですって?

「うんうん!ホテルのお料理って量少ないから亜美いっつもフマンー」
「真美も真美も。パパとママに分けてもらったけどやっぱ足りない~。特に最後のケーキ」
「あのケーキちっちゃかったけどおいしかったねー」
「ちっちゃかったけどねー」
「ねえねえ真美、亜美ね、今すっごくいいこと思いついたんだけど、聞く?」
「すっごくいいこと?なになに?」
「あのね、これから二人で、765プロのクリスマスパーティ、行っちゃわない?」

 そこまで聞いて確信した。急いでロックを外し、ドアを開けながら言ってやった。

「なぁんであんたたちがこんなとこにいるのよっ!」
「きゃあ!?」
「……って……あー、いおりんだ!」

 ドアの外で大声を出していたのは亜美と真美だった。いつもの動きやすそうな服ではなく、お人形さんのようにおめかししてる。

「あっそーだいおりん、めりーくりすます」
「そーだったそーだった、めりくりー。いおりん何してたの?う○ち?」
「してないわよっ!こんなとこでそんなこと言わないの!」
「……トイレで言わないでどこで言うのさ」
「うるさいっ」

 亜美と真美を交互に御しながら話を聞いてみると、二人は両親とクリスマスの食事会でこのホテルに来ていたのだそうだ。さっきまで階下の高級イタリアンでコース料理に追加のパスタまでたいらげ、一段落してトイレを探してきたところなのだという。二人も765プロのパーティには出られないと聞いてはいたが、ちゃんと家族だけで楽しくやっていたのだと聞いてちょっとうらやましくなる。

「え、せっかく家族で食事してるのに、なんで事務所行こうとしてるのよ」
「だってパパとママ、亜美たちが邪魔なんだもーん」
「ええっ?」

 一瞬、千早が両親を嫌っているという話を思い出す。……が、そういう話ではなかった。

「もうごはんも食べたし、二人でイチャイチャしたがってるんだよ。真美たちまだいるのに」
「そーそー、こんな感じ。『最上階のバーで見る夜景は最高なんだよ、だけどきみの美しさにはかなわないかな、ママ』」
「『やだパパったら、亜美たちが見てるのにん』」
「『かまわないさ。出会った頃を思いだしてごらんハニー』とか。きっと来年のクリスマスは家族が5人になってるんだ!わああん」
「真美たち双子だから、また双子かも。そしたら来年は6人家族だよ!」
「ばっっ、バカなこと言ってるんじゃないわよっ」

 あまりに恥かしいセリフの応酬に聞いてるこちらが赤面してしまう。そう言えば亜美たちの父親はお医者様だ。大きな病院に勤めていてすごく忙しいと聞いている。二人の両親も久しぶりにゆっくりしたいのだろう。
 ふと、思いついた。二人に聞いてみる。

「ねえ、あんたたち」
「なに?いおりん」
「二人とも、本当に事務所のパーティ、行きたいの?」
「行きたいよ!やよいっちやみんなにも会いたい!」
「行きたい行きたい!兄ちゃんにも会いたい!」

 予想どおりの答え。これで私の大儀名分が立った。すぅ、と息を吸う。

「まったく、しょうがないわねえ!あんたたちってば勝手なんだから。解ったわよ、それなら私が連れていってあげるから、その代わりいい子にしてるのよ?」

 双子の表情を見ると……私がこう言うのは向こうも判ってたみたい。話し終える前に返事が来た。

「ほんと?ありがとう!」
「いおりんありがと!わあい!」

 まあ、かまうものか。私は、『事務所に連れて行けとダダをこねる双子を、二人の両親がが安心できるように引率して、責任を持って、仕方なしに』一緒に765プロへ出向くのだ。これを断ることなどできないもの。

「はい、そしたらちゃんとトイレ行って、それからあんたたちの親御さんに許可もらってきなさい。あとで新堂も説明しに行かせるから、これで大丈夫でしょ」
「うん!」
「わぁ、安心したら漏れそーだよぅ」
「15分後にここに集合ね。漏らしたら連れてかないわよ!」

 随分長くかかってしまったトイレを出る時、二人がケーキを食べたいと言っていたことでひとつひらめいた。春香のケーキはおいしいが、良くも悪くもホームメイドの味だ。歩きながら新堂を見つけ、声をかける。

「新堂、やっぱり私、765プロに顔を出してこようと思うの。そこで亜美と真美に会っちゃって、事務所に連れてけってうるさいのよ」
「おお、さようでしたか。ではお父上には私から説明しておきましょう」
「ありがとう。あ、新堂?あと二つ、お願いがあるんだけど」
「なんなりと」
「下のリストランテに亜美たちのご両親が待ってるの。私じゃかえって不安がらせるかも知れないから、うまく言っておいてちょうだい。それから……」
「かしこまりました。もうひとつは?」
「会場のケーキ屋の配送バンがホテルの玄関に停まってたわよね」
「はあ。追加の必要があった時、地下の駐車場より便利だということで、特別に。まあ、車の中の在庫は無駄になりそうなのですが」
「無駄にはならないわよ。新堂、下に行く前にちょっと会場から、あのパティシエ呼んできて。話は私がするから」

 さすが新堂はつきあいが長い。バンを運転手付きで買い占めちゃおうとしたのに気付いたみたいだ。

「……お嬢様……」
「つべこべ言わないでよ?」
「いえ、そうではなく。先ほど彼と少し話をしたのですが、なんでも天海さまの大ファンだとか。お菓子作りもよくご存知で感激していると言っておりましたので、お耳に入れようかと」
「……ホント気が利くわね」
「ありがとうございます。ではしばしお待ちを」

 くるりと姿勢を変えてパーティ会場に向かおうとするのを、ちょっと考えて呼び止めた。

「……新堂、ちょっと耳貸して」
「は、なんでございましょう」

 私に再び近づき背をかがめて耳を寄せる。

 今日はクリスマス。いい子にしてれば誰だってプレゼントを貰える、そんな日だ。
 私は新堂にひそひそ話を……するふりをして、その頬に軽く、ほんの軽くキスをした。
 そういえば小さかった頃はよくしてたけど、小学校を卒業してからは初めてね。慌てる新堂を見るのは、もっと久しぶり。

「!お……お嬢さまッ?」
「メリークリスマス、新堂。言っとくけど安くはないわよ?」
「……お言いつけ、命に代えましても」
「大げさねえ」
「いいえ、ちっとも。行ってまいります」

 ドアの向こうに消える新堂の背中を見ていたら、ポケットの中で携帯にメールが届いた。

「あら、やよいかしら?」

 パーティが始まる前にやよいから着信だけがあり、それきりだったので気になっていたのだ。だけど、メールはやよいからではなく、知らないアドレスからだった。

「やだ、スパム?……あれ、なにこれ。『ご心配なく。やよいちゃんやプロデューサーたちもあんたに会いたがっとるよ。今の時間なら高速道路より下の道のほうが早いし、パティシエの彼はこのあたりの裏道に明るいからまかせるといい。メリークリスマス、楽しいひとときを過ごされよ』……?誰よ、この年寄りじみた文体のメール」

 差出人アドレスは……『merry_christmas@saint.cla.us』。

「……あやしいことこの上ないわね。でもこっちの事情知ってるってことは小鳥あたりのいたずらかしら……まあ、いいか」

 新堂が戻ってきた。後ろをついて来るパティシエの様子からすると、どうやら話をつけてくれたみたい。
 私は携帯電話をしまい、二人を待ち受けた。これから始まるパーティの本番にわくわくしながら。

 亜美と真美の両親には静かでロマンティックなクリスマスイヴを、当の双子にはパーティ会場行きの運転手を、そしてその運転手には春香に直接会えるチャンスを。新堂にはさっきのちょっとした感謝の印、事務所で待ってるみんなには自動車一杯のケーキ。みんなにいろいろなプレゼントをあげる事になった。
 みんなはこのプレゼントを喜んでくれるだろうか。……そう言えば、プロデューサーには?
 あいつには、そうね、私がじきじきにパーティに参加してやるんだもの。嬉しくないはずがないわ、そうよね?……それに……

 それに。

 それに、あいつの喜ぶ顔が見られるなら、今度はそれが私への最高のプレゼントになるんだから。



end




【あとがきなど】20080226凸スレへ投下。
CD『Christmas for you!』のサイドストーリーです。CDには伊織、双子は出てきませんが、ドラマ部分の最後に「ケーキ屋買い占めたんでこれから参加する」というメールを真に送ってるんですね。これはなんか書かなきゃ損だとばかりやらせていただきました。……クリスマスイブには間に合わなかったがな('A`)

このドラマでは、他にも『社長と小鳥さんが雪歩(自宅パーティ)・あずささん(友美と合コン)を救出する』『仕事してた律子が高級中華をかっさらう』などという面白いネタが盛りだくさんなんですが誰か書かんか?w

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2 コメント

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お蔵出し4作より先に、これ書かなきゃ!と思った。 (寓話)
2010-05-18 21:13:29
いつだったか「Pleasant~」は絶対コメント最初に書く!と何処かで宣言して以来
やっとこさその日を迎えました。何度改めて読みなおしても、やっぱり大好きです。

レシP作品は「ヨコハマ」と「Pleasant present」辺りから転びました。中でも未だに
「Pleasant present」が大好きです。あちこちで公言しているので、レシPも何度も
何度も聞いてる話で申し訳ない。でも自分の中で「レシP作品から一つ選んできなさい」
って言われたら間違いなくこの作品です。今回はそれを語りに参りました。

最初は強気な伊織がちょっと苦手だった自分が、「あれっ、このいおりん可愛い!」と
思ったのがこちらのSSです。「ヨコハマ」で、お嬢様の可愛さを語る新堂さんのお話を
聞いて、実は自分が思ってるより違う子なのかなー、と思っていたころの作品だった
のが余計に効いたのかもしれません。

Pが不在なのに伊織がPのことばかり考えているのも、くるくると感情が変わるのも、
びっくりするほど可愛い二面性も、亜美真美を前にお姉さんぶったりするところも、
昔のことを思い出して、新堂さんにプレゼントを贈ってあげる優しいところも、全て
ひっくるめて「ああこの伊織は可愛いなあ」「いいなあ」と素直に思えます。

登場人物みんなが幸せになるエンドは、昔からの作風と言いますか、読み終わって
おなかの辺りが優しい気持ちで満たされる安心感がありますね。上述している二作の
印象が強いせいか「伊織とレシPと新堂さん」のトリオが大好きになってしまいました。

そんな思い出のSSです。素敵な作品をありがとうございました。
「レシPナイト」開催の折には、こちらの作品で小一時間ほど語らせて頂きます。わくわく!
Unknown (レシ)
2010-05-22 18:16:44
>寓話 さま

ありがとうございます。ここまでほめられるとどうしていいやらわかりませんがw
いずれにせよ自分の心の手すさびが誰かの心に響いてくれたということに深い喜びを感じます。本当にありがとうございます。

僕が伊織にハマったのはもうそのツンデレというキャラクター性によるところが大きいですね。
作曲家挨拶でしたっけ。あの冒頭も冒頭の1コミュに、伊織の魅力の根源が示されていると思います。
初対面の人間には猫っかぶりで応じ、ちょっと慣れてくればいきなり上から目線になる。
それでも大舞台にはビクビクもんで、近くに寄りかかりどころを探している。
たぶん伊織は一人でも生きていけるでしょう。寄りかかるものがなければないで、立派に歩んでゆけるでしょう。
アイドルという道を選ばなくても、いつか時が来れば父を超えてゆける人なのだと思います。でも。
でも彼女は、この道を選んだ。
その道には、俺がいた。

そんな感じです。

こういう偏った伊織SSを書いていて、数名「これで伊織が好きになった/見直した」という人がいました。
思う壺です、ちがった、ありがたい限りです。SS書きの本懐です。
そういう皆さんのために、そういう皆さんを増やすために、なによりそういう僕自身のために、こんなSS書いてます。
伊織を好きになっていただいてありがとうございます。これからもひとつよろしく、です。