非国民通信

ノーモア・コイズミ

予想された判決ではありますが・・・

2007-02-28 23:19:11 | ニュース

君が代のピアノ伴奏命じた校長の命令は合憲 最高裁判決(朝日新聞)

 東京都日野市立小学校の99年の入学式で「君が代」のピアノ伴奏をしなかったとして戒告処分を受けた女性音楽教諭が、都教育委員会を相手に処分取り消しを求めた訴訟の上告審判決が27日、あった。最高裁第三小法廷(那須弘平裁判長)は「伴奏を命じた校長の職務命令は、思想・良心の自由を保障する憲法19条に反しない」との初判断を示し、教諭の上告を棄却した。5裁判官中4人の多数意見で、藤田宙靖(ときやす)裁判官は反対意見を述べた。

 何故か左寄りと言われている朝日新聞から持ってきましたが、これのタイトルが少しおかしいですね。今回の裁判で争点になっているのは命令の合憲性ではなく、憲法に違反する職務命令を拒んだことに対して戒告処分を加える行為が妥当かどうかであって、敢えてタイトルを修正するとしたら「職務命令に従わない奴は処分してやる、最高裁のお墨付きだぞ!」 ・・・ってとこでしょうか。式を円滑に進めたいのだったら初めっからテープを使えばよさそうなものですが、嫌がる女教師に無理矢理ピアノを弾かせる、新手の羞恥プレイでしょうか?

 昨日、裁判は上に行けば行くほど判決が保守的、体制寄りになると書きましたが、例によって最高裁の結果はごらんの通り。高度に政治的な問題には介入しないと、三権分立の放棄を公然と宣言してはばからない日本の司法のどん底ぶりをよく表した判決かもしれません。

 しかし公務員削減が要求されるこの御時世(ただでさえ日本は公務員が少ないのに、これ以上減らしたらとんでもないことになりますが)、都民、県民の血税を使って学校の式典に監視員を送り込む行為にはもう少し疑問を持たれてもいいような気がします。自治体には国歌の斉唱状況を監視するよりも、もっと他にやるべきことがあるはずですが。

 そもそも、国歌を歌わなかったくらいで処分されるのは日本の他には中国と北朝鮮くらいですし、日本でもわざわざ公金を投じて監視員を送り込み、処罰を重ねているのは東京都と広島県だけ、地方分権とはいうものの、あまりに勝手なことをやっている自治体には歯止めをかけて欲しい気もするのですが。

 タカ派の軍拡論者は北朝鮮が攻めてきたとき、中国が攻めてきたときに、戦えなくてどうするのかと仮想的を前に熱弁を振るいます。ところが実際に我々を脅かしているのは外国ではなく日本政府である場合がしばしば、東京都が監視員を派遣して「歌わない奴は処分する」と迫るとき、つまり国民に対して権力が何かを強要したときに、戦えなくてどうするのかと私は問いたい。今回処分された教師は生徒達に、自分たちを侵害する相手と戦うことを教えた良い先生だったと思いますね。

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