非国民通信

未来なんてあるわけがない

相変わらず信用できない菅直人

2010-07-01 22:51:44 | ニュース

消費税、年収300万円以下は全額還付も検討 菅首相(朝日新聞)

 菅直人首相は30日、消費税率を引き上げた場合の低所得者への負担軽減策として、年収300万円程度を下回る人に税金を全額還付する方式を検討する考えを示した。食料品などの生活必需品にかかる消費税率を低く抑える軽減税率の導入にも言及した。

 首相は、すでに税金還付方式を検討する考えを打ち出しているが、対象の年収の目安を示したのは初めて。低所得者の負担感が増す消費税の「逆進性」への具体的な対策を示すことで、自ら呼びかけた超党派の議論に向けた機運を高める狙いとみられる。

 この日、参院選の応援で訪れた山形市内の演説で「例えば年収300万、400万以下の人にはかかる税金分だけ全部還付するという方式、あるいは食料品などの税率を低い形にする方式で、負担が過大にかからないようにする」と述べた。青森市内での演説では「年収200万円とか300万円とか少ない人」、秋田市内では「年収300万とか350万円以下の人」と述べた。所得税の課税最低限(夫婦と子ども2人の世帯で年収325万円)が念頭にあるとみられる。

 「例えば年収300万、400万以下」「年収200万円とか300万円とか」「年収300万とか350万円以下」と、同じ日の演説であるにもかかわらず金額が一致しないのはどうしてでしょうね。全く具体性が感じられません。それだけ、菅が軽く考えているものと受け止めればよいのでしょうか。前にも書きましたが、まず「還付」はダメです。本当にカツカツの生活を送っている貧困層に「来年度まとめて還付するから今は多めに消費税を払え」と迫るのは、どう見ても弱者イジメでしかありません。またこちらも以前に書いたことですが、本当に逆進性を緩和できるだけの軽減税率を設けた場合、ほとんど税収は増えないわけです(参考)。にもかかわらず既定路線通りに法人税を下げるとなると、トータルの歳入は減ってしまう、既存の社会保障の維持すらも困難になります。まぁ、公共サービスの担い手である公務員の削減に血道を上げる党ですから、財政事情を口実とした社会保障の引き下げも視野に入っているのかも知れませんけれど。

 一方、先のG20サミットでは「先進国は2013年までに財政赤字を少なくとも半減させる」という目標が設定された中で日本は「例外扱い」となりました。何しろ日本は他の先進国と違って「国外からの借金がほとんどない」ですからね(外国への貸付金は世界一ですが)。ついでに言えば、日本だけ経済成長がほぼ止まっているわけで、その辺も含めて日本は他の先進国とは同列に扱えないと言うことなのでしょう。しかるに、この結果を受けた新聞各社の報道は以下の通りです。

G20―「例外日本」の情けなさ(朝日新聞)

成長と財政再建 G20で首相が負った重い宿題(読売新聞)

社説:G20財政目標 日本こそ必要な危機感(毎日新聞)

【主張】G20首脳宣言 「例外扱い」は恥ずかしい(産経新聞)

財政立て直しの国際数値目標の重さ(日経新聞)

 どこも一様に、「日本はもっと危機感を持たなければならない、消費税を上げて財政再建に取り組まなければならない」と、見当外れのことを主張しています。このような状況を自己主張のために日本をボロカスに偏向報道する大新聞社説の「我田引水」と感じる人もいるようです。しかしこれが、いわゆる「マスゴミの偏向報道」であればまだ良い方です。では我らが首相はどう述べていたでしょうか。曰く、「これ以上借金を積み重ねたらギリシャのように財政が破綻し、予算や税率を決める権限もすべて外国任せになる」と(参考)。どうも新聞各社だけが財政危機を煽って消費税増税を迫っているのではなく、そうした流れに国のトップも自ら乗じているように見えます。

 菅直人はなぜ新自由主義に傾斜するのかと問う人もいます。たぶん、半可通ほどトンデモに飛びつきやすいところもあるのではないかと思います。基本に忠実な人はトンデモをトンデモと感じる、本当に精通している人はトンデモをトンデモと見抜くものですが、背伸びしたがる半可通ほど、理解しているフリをしたがるものですから。

 新自由主義ってのはある意味、「馬鹿にはわからない理論」と言えます。新自由主義が理解できないのは馬鹿だ――そういう雰囲気が形成されることで、馬鹿だと思われたくないために「わかっているフリ」をする人も出てくる、それが新自由主義というものです。そこで、あまり経済には詳しくないけれど、しかし経済音痴とは思われたくない政治家がいるとしたら、彼は新自由主義を前にどう行動するでしょうか?

 消費税増税に関しても同様、財政再建の必要性、消費税増税の必要性がわからない奴は馬鹿だと言わんばかりの主張が随所で飛び交うようになりました。そうなると馬鹿だと思われたくない人は、消費税増税の必要性を「わかっている」かのごとく装うようになるわけです。菅は元より、枝野も低俗なポピュリストではあっても根っからの新自由主義者ではなかったはず、仙谷や玄葉、そして秋波を送るみんなの党の連中とは、元々の立場は異なっていたように思います。それでも新自由主義的な方向性を結論としてしまうのは、二人とも「わかっているフリ」をしたがる「ええかっこしい」だからなのかも知れません。私には裸の王様にしか見えませんけれど。

 

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社会
キーワード
新自由主義 みんなの党 ポピュリスト 生活必需品 公共サービス
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2 コメント

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同意 (鱗)
2010-07-03 17:44:43
管 理人(かん まさと)さんのおっしゃる通りだと思います。
Unknown (非国民通信管理人)
2010-07-03 18:51:20
>鱗さん

 なにせ主張に賛成できないとかそういうレベルではなく、言うことがことごとくデタラメですから……

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