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福井県勝山市「赤とんぼ先生」こと、前園泰徳・被告「絞殺事件」第5回公判。謝罪、反省、後悔の一言も、被告皆無。さらに、矛盾発言続いたため、遺族4人は、やりきれない感情を、「魔王様」にぶつけた

2016-09-21 17:50:51 | 事件

 9月20日、第5回公判。

 福井地裁の外は、土砂降りの雨。

 3度も、魔王様の両手と腕によって絞め殺された菅原みわが流す、滂沱(ぼうだ)の涙にも思えた。

 この日、検察側の被告人質問から、法廷は始まった。

 逮捕後の心境を問われ

 「死ぬことだけを考えていました

 ふ~ん・・・・・私がくまなく取材した限り、留置所でも、拘置所でも、被告人による自殺の兆しも、係員を困らすそんな具体的な騒動も、まったく無かったけれどね。

 それよりも、調書の前で無言を通していて、捜査員を困らせていたとは伝え聞いたけれども。まあ、気持ちの中は、いくらでも後から言えるからね。

 「その後、事件の真相を話すことが、自分に課せられた責任ではないか?と、考えるようになりました」

 殺した後、考えついた「嘱託殺人」が、「真相」なんですかあ?

 事件の前、彼女から、「家族を殺す」という無料アプリLINEがあったが?と問われ

 「自分が、彼女から家族を守ったという気持ちには、なりました」という。

 だが、その文面は、激情のあまり、そのまさに瞬間だけ、彼女が思わずスマホに打ち込んだ言葉。

 実際に危ないナイフや包丁など危険物は、彼女の小型車のなかにも無かったことは、すでに書いた。

  その家族は、全員、勝山市を事件後離れ、正式離婚後も、2度とよりを戻すことは、無い。

 2児は、今はまだ幼いが、やがて成人になっても、父を慕う感情が戻ることは無いであろう。

 お姉ちゃんと呼んで、なついていた、父に惨殺された若く明るく素直な女性を良く知っているだけに・・・・・。

 検察官による尋問に、格別、特記すべきものは意外や無かった。

 これまでの、被告人の事実関係とはとてもかけ離れた供述や、誰しもが分かる矛盾発言や、言い訳などの数々。

 この場に及んでも、自分の話すことが「事件の真相」だと言い張る「魔王様」。

 反省の「は」も、後悔の「こ」の字も出ぬまま、被告人質問は、たんたんと終幕した。

 まだ若い男女2人の検察官は、裁判員裁判官の6人に対して、もはや、さらに重ねて理解してもらい、強調し、納得してもらうことは、もう無いと協議の上、判断したように思われた。

 次に証言台に立ったのは、「被害者参加制度」に基づいて、「意見陳述」をする菅原みわの両親。そして、傍聴席では常にそのそばにいた若い女性2人。

 やっぱりか、みわの妹たちであった。

 母は、言う。

 「娘を返してください!」 「生きて返して、欲しい!」

 殺害されたあと、所定の医学的検査・所見・解剖が済んだのち、彼女の遺体は、千葉県に住む家族に引き渡されている。

 「その姿を見はしましたが、アレから1年半ですか、経った今も、私の心のなかでは、娘の死を受け入れられないままでおります」

 「娘の遺体を返されまして、自宅まで車で運び入れて、フトンをかぶせて静かに寝かせてやりました」

 「最初は苦しそうな表情だったのが・・・・・・なにか、時間がたって、安心しきったような表情に変わりました・・・・・」

 「やはり、生きて、返して欲しかった・・・・・」

 父は、今も悔やんでいると言う。

 「大学を休学してまで、福井県の勝山に行って、とんぼの研究をして、先生に付いて学んで暮らしたいと、娘のみわが言ってきた時、許さなければよかった。反対すれば、こんなことにはならずに済んだかもしれないと思うと・・・・・。今も、そのことを、悔やんでおります」

 「あの時、反対し、引き留めておけば・・・」

 「娘を、被告人に引き渡してしまった私が、張本人です」

 気持ちを、極力抑え、言葉を選び、選び、後悔し、語る両親。

 それだけではない。1年半たった今でも、自分を責め続けている父。

 すぐ近くにいる被告の表情は、さほど変わりはしないままだ。うつむきも、しない。

 娘をすべて、心身ともに支配下に置いた「魔王様」は、罪を受けても、彼の母が思わずクチにした、生きて「社会復帰」出来るのかも知れない。

 つい最近、1人を殺害した被告に、裁判員裁判で死刑判決が下されたが、この絞殺事件は、どんな結末を迎えるのであろうか・・・。

 娘にしたように、この被告人も、他人の手によって絞首刑になる可能性は無いのであろうか?

 さぞかし、失神後も、苦しかったはずだ。

 一方、菅原みわの妹である若い2人は、姉を汚すかのような、相次ぐ「精神障害」の言葉について、悔しさと怒りをぶつけた!

 「姉について、この法廷で”障害”という言葉が多く出ました。ソレを聞いた、何も知らない第三者が、姉は(精神が)おかしい人間だったというふうに誤解しやしないかと、とても心配しております」

 被告人に対し、余りに一途に溺れ、愛し、没頭し、文字通り心身を終生、息こと切れるまで捧げた姉。

 ゆがんだエリート意識を持った「魔王様」。天下の東大率にもかかわらず、菅原みわと急接近したときには、経済的に明日をも知れぬ、「非常勤講師」の低い身分。

 いつだってすべて正しい「オレ様」が、その、くすぶる不満を、慕ってくる菅原みわを「完全支配下」にして押さえつけることによって辛くも、維持していた。

 明るかった彼女が自分を「自己否定」してしまうほどに、変えさせてしまった。愚かで、危険極まりない所業。

 ただの17歳差の「不倫関係」なら、こういう悲劇的惨劇には、そうは至らない。

 変なハナシだが、彼女が、男ズレしていれば・・・・・それまでに、恋愛を多く重ねていれば・・・・。

 妹は、言う。

 「姉は、被告を知ってから、雰囲気がすっかり変わりました」

 とどめの悪行の、姉の携帯電話を粉々にして、雪の積もる川に放り投げ、発見されないようにするなど、数々の証拠隠滅にも、妹たちは意見を述べた。

 「もう、姉が生きていた時の、本当の”真実”を知ることが出来ません」

 「被告人のやったことに対して、今は不信感しか残っていません」

 父が、またも感情を押さえつつも、言った。

 「自分のやった事件なのに、この法廷での被告の言動は、信じられないほど、どこか他人事みたいな態度でいる」

 「心からの反省や、後悔がまったく見られない!」

 聞きつつ、その通りだと思った。

 この日に、続けて行なわれる予定だった検察官による、「論告求刑」は、不安定な台風16号の風雨の余波を考慮し、翌日の21日に順延となった。

 21日は、あらかじめ、こういうこともあるため、「予備日」として組み入れられてあったため、検察、弁護、そして裁判員にも支障は無し。

 外は、菅原みわの気持ちを表すかのように、強い涙雨がとめどもなく、降りしきり、舗道を濡らしていた・・・・・・。


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