転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



午後、前から見たかった映画を見に行った。

デトロイト・メタル・シティ

ポゴ仲間として知り合ったアンダンテ母様が先にご覧になって、
日記の中で素晴らしく楽しいレビューを書いて下さっていたので
「デトロイト・メタル・シティ」2008年 監督 李闘士男 嵌りました!
これはもう、どうにかして見なくてはと、このところ、
ずっと思い詰めていたのだった。
私はもともと、原作コミックのほうを読んでいて、
こんな可笑しい漫画がどうしてもっとブレイクしないかと
かなり前々から思っていたのだが、
原作のヒットに加えて今回の映画が大当たり、喜ばしい限りだ。

脚本的には、原作そのままに再現されたシーンがたくさんあり、
同じエピソードを別の設定で使っていた箇所も複数あり、
それぞれ、細部に至るまで期待を裏切られなくて楽しかった。
反面、映画のほうが原作より泣かせる構成の場面も多かったが、
一本の完結した作品としての映画なのだし、
観客は原作ファンとは限らないのだから、それはそれで良かったと思う。

(例えば、今回の映画で、大観衆を熱狂と感動の渦に巻き込む、
一大クライマックスとなっている『ファック対決』は、
原作ではひたすらジャックとクラウザーが『ファック』を早口で言い続け、
ジャックが最後に「ファッぶはっ」と息が切れたとき、
クラウザーのほうが「ファック!」と言い切ったので、
「うぉお~クラウザーさんが0.5ファック勝ったぞ~~」
という実にアホらしい幕切れだ。)

ブラックメタルの帝王ジャック・イル・ダークとして、
KISSのジーン・シモンズが出てくれていて、
それはもう、火吹きや血吐きの元祖、面目躍如だった。
ジーンは、出てきただけで客席を掌握するオーラを立ち上らせていた。
その一方、コウモリ化粧(爆)をしていないジーンを見ていたら、
「ジーン・シモンズの正体はヴァン・ヘイレンのマイケル・アンソニー」
という大昔にあった噂を思い出してひとりで噴きそうになった。
昔、KISSがメイクを落とした顔では絶対にステージに出なかった頃には、
メンバーは素顔で別のバンドをやっている、という噂が結構あったのだ。
ポール・スタンレーはベイビーズのマイク・コービーだとかね(苦笑)。

それにしても、皆の言う通り、松山ケンイチが似合い過ぎだった。
凄かった。社長(松雪泰子)の言う通り、確かに根岸は天才だ。
私は、まぢでクラウザーさんのファンになった。
DMCのライブに行きたいと熱烈に思った。
原作を知った上で、これだけ違和感のないキャストに出会えるとは
滅多にない体験だった。

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