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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

人の道に外れて始まった残忍な石原・橋下日本維新の会に未来はない

2012年11月18日 | 橋下維新の会とハシズム

(二人は一橋大学の先輩後輩で、河村氏はずっと以前から慕っていたらしい)

 

 

  冒頭の写真は、2012年11月15日、太陽の党と減税日本の合流を発表する石原慎太郎氏と河村たかし氏です。特に河村氏の晴れがましい表情!今となっては痛々しくしか見えません。

 15日の河村氏との会見で石原氏は「小異を捨てて大連合だ。統一党でやれる」と呼びかけ、河村氏も「全く一致する」と終始上機嫌でした。

 ところが、橋下徹日本維新の会代表(当時)はこの合流を聞いていなかったらしく、「河村さんとの合流を先に決めたとなると、難しい場面が出てくる」「石原さんのマネジメントに疑問を持っている」などと珍しく石原氏を厳しく非難しました。

 橋下氏は減税日本との政策不一致云々と言いますが、太陽の党とでも合併できるのですからそれが本当の理由ではありません。橋下氏はこれまでも民主党から減税に移る熊田篤嗣衆院議員(大阪1区)を「組合の支援を受けている」と批判してきており、この日も合流が難しい理由に、減税に熊田氏がいることを挙げました。結局、組合嫌いと大阪一区は譲れないというただの党利党略です。

 そして、橋下氏の猛攻勢で翌16日、事態は急変します。石原太陽の党は減税日本との合流を白紙に戻し、17日には維新の会に合流すると記者会見を開いたのです。

(がっくり肩を落とす河村市長)

 

 

 河村減税日本にとっては、いわば結婚披露宴まで開いたのに、翌日入籍前に夫が不倫相手と駆け落ちし、その次の日にまた披露宴を開いているのを見せられたようなものです。まあ、橋下氏は不倫はお手の物でしょうが、橋下氏に走った石原氏も、略奪婚の橋下氏も人として酷すぎます。

 石原氏と橋下氏が11月17日の太陽・維新合流の会見で、河村氏に対してなんとコメントするか注目していたのですが、橋下氏は都合の悪いことに関してはダンマリです。石原氏は、減税日本と言う名前が粗雑だというのですが、それが問題なら15日に合流することができないはずで、言い訳にしかすぎません。

 確かに河村たかし氏は賢い政治家ではありません。名古屋に中国の訪問団を呼んでおきながら、いきなり南京虐殺はなかったと言いだし、その理由は兵隊さんだった自分の父親が中国の人に後に歓待されたから、というトンデモない説明をした時にはあ然としました。

 橋下維新の会と一緒になりたいばかりに、減税の主張をひっこめたり情けない限りでした。今回も、石原氏に粗雑だと言われて名前を変えることも検討しています。まさに、「下駄の雪」です(蹴られても踏まれても付いてゆきます下駄の雪」という都都逸から来た常用句)。

 しかし、愚かだからと言ってどんな扱いをしてもいいのか。政治家としての権謀術数は、人としての信義を上回るのか。

 

 太陽の党が解体し、日本維新の会に吸収合併された今回の日本維新の会の新生。しかし、この政党は裏切りから始まったこと。そこに、この石原慎太郎と橋下徹という二人の政治家の人を踏みにじることを何とも思わない残酷さ、冷酷さがもろに表れていたことを、国民は忘れないと思います。

 人を不幸せに叩き落として、自分だけ浮かび上がって得られる幸福はありません。そんな自分のことしか考えていない人たちは他人も幸福になんてできないでしょう。

 今は蜜月に見えるこの二人ですが、石原氏は「頼むから一期だけ総理をさせて」、橋下氏は「一期だけよ」とお互いの人気を利用しているだけのことです。

 いつかは。お互いが。同じことを。

 そんな人たちに日本の未来は預けられないのです。

 

 (俺様が第一の人がいつまでついていけるか。いつかあなたも下駄の雪扱いに)

 

 

本当に嫌なものを見てしまった。

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毎日新聞 2012年11月16日 22時01分(最終更新 11月17日 01時47分)

記者の質問に厳しい表情で答える河村たかし名古屋市長=名古屋市役所で2012年11月16日、大竹禎之撮影
記者の質問に厳しい表情で答える河村たかし名古屋市長=名古屋市役所で2012年11月16日、大竹禎之撮影

 日本維新の会と太陽の党が16日、合流で合意したが、河村たかし名古屋市長率いる減税日本は外された。減税は15日に太陽との合流方針を発表したばかりで一晩で約束を「ほご」にされた格好。維新は「連携は政策の一致が条件」との姿勢を崩しておらず、減税は政策で譲歩するかどうか難しい判断を迫られそうだ。

 「内容がようわからん。(合流から外れるなんて)そんなことないと思うけど一度確認してみますわ」。河村氏は16日夕、名古屋市内で記者団にうろたえた様子で答えた。維新と太陽の合流合意が報じられる前、河村氏は「国民のためにも第三極を結集して戦いたい」と衆院選の意気込みを語っていたが、情勢が一変した。

 減税、維新、太陽は消費増税や原発、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)を巡って姿勢が異なる。なかでも河村氏が主張する「減税」に対しては、維新や太陽が難色を示してきた。だが、河村氏は持論を曲げず「政策の一致より第三極結集が大事」と訴えてきた。

 このため、政策の一致を重視する橋下徹大阪市長率いる維新との連携が難航し、大同団結を唱える石原慎太郎前東京都知事らが結成した太陽との連携を優先。13日に河村氏から石原氏に合流を持ちかけて太陽との合流方針にこぎつけ、河村氏の思惑通りに事態は推移してきたはずだった。

 だが、太陽にとっては第三極の核となる維新との合流が最優先課題。16日の橋下氏と石原氏の会談で、維新側から政策の一致を求められると太陽は応じざるを得なかった。太陽の園田博之前衆院議員は「減税が参加するなら、それ(維新、太陽の合流内容)を見てから判断してもらうしかない」と述べた。

 維新は17日に衆院選の候補者を50~60人発表する方針で、減税の拠点の東海地方にも数人擁立する。合流できなければ、減税は第三極で孤立して、存在感が薄れ、選挙戦でも不利になりかねない。維新と太陽は17日にも共通政策を発表する方針だが、減税が合流するには、「減税」の旗印を降ろすことも迫られかねず、河村氏は窮地に立たされた。【三木幸治、高木香奈】

 

 

毎日新聞 2012年11月18日 01時04分(最終更新 11月18日 01時33分)

日本維新の会と太陽の党が合流したことを受け、硬い表情で報道陣の質問に答える河村たかし名古屋市長=名古屋市東区で2012年11月17日午後8時12分、佐々木順一撮影
日本維新の会と太陽の党が合流したことを受け、硬い表情で報道陣の質問に答える河村たかし名古屋市長=名古屋市東区で2012年11月17日午後8時12分、佐々木順一撮影

 維新との合流を求め、党名変更も辞さない姿勢を示した減税日本代表の河村たかし名古屋市長は、厳しい立場に置かれている。党名変更への言及は、維新の石原慎太郎新代表が減税との連携に意欲を示しつつ「タイトルがよくない」と指摘したことを受けたものだが、政策の一致は容易でなく難しい判断を迫られている。

 石原氏は17日の記者会見で「河村君も一緒にやろうと言ってるし、(私も)一緒にやろうと思ってる」と述べた。しかし、「政策の違いを乗り越え、第三極が大同団結をすべきだ」と主張する石原氏と異なり、維新代表代行に就任した橋下徹大阪市長はあくまでも政策の一致が前提だ。橋下氏は記者会見で「(減税との合流は)協議しながら進めていく」と述べるにとどめ、慎重な姿勢を示した。

 河村氏は17日夜、名古屋市で記者団に「(両党合流は)若干悔しいが、第三極連合を実現することが大事」と繰り返し、政策については「ちゃんと見てから(政策協議について)前向きに検討したい」と譲歩に含みを持たせた。【三木幸治、高木香奈】

 

 


合流を決めた橋下氏率いる「維新」と石原氏の「太陽」。はじき出された「減税」はどうする?【拡大】

 石原慎太郎前東京都知事が共同代表を務める「太陽の党(太陽)」と、大阪市の橋下徹市長率いる「日本維新の会(維新)」は17日午後、次期衆院選 に向けた合流を発表する。維新が太陽を吸収する形で、石原氏が代表、橋下氏が副代表となる見通し。ただ、主要政策で、太陽が維新に「屈服」したことで、石 原氏の魅力は半減しかねない。太陽との合流を白紙にされた「減税日本」代表である名古屋市の河村たかし市長の怨嗟なども加わり、昼ドラさながらの三角関係 による修羅場もありそうだ。

 「そんなことはないと思いますけど。よくわからない。確認したい…」

 太陽との合流方針が白紙になった減税日本の河村氏は16日、まるで婚約破棄を突き付けられた乙女のように、動揺を隠さなかった。

  第3極結集を掲げ、前日、都内で開いた記者会見で、石原氏は「小異を捨てて大連合だ。統一党でやれる」と呼びかけ、河村氏も「全く一致する」と終始上機嫌 だった。石原氏としては、太陽と維新、減税日本、渡辺喜美代表の「みんなの党」の、4党結集を思い描いていたが、直後に、冷水を浴びせかけられた。

 橋下氏は大阪から「河村さんとの合流を先に決めたとなると、難しい場面が出てくる」「石原さんのマネジメントに疑問を持っている」などと厳しい言葉を投げかけたのだ。

 「維新としては、減税志向の河村氏との合流は『野合批判』と直結するデメリットの方が大きい。加えて、維新幹部は、自分勝手に行動する河村氏の人間性に不信感を持っていた。『あんな人を入れたら、かき回される』と考えていたようだ」(維新周辺)

  16日午前、都内のホテルで行われた合流協議でも、橋下氏は「政策の一致が重要だ」と強調し、石原氏に対し、減税日本との合流を白紙にするように迫った。 さらに、みんなの党と15日に大筋合意した「脱原発」「TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉参加」などの共通政策も提示した。

 石原氏は80歳で、太陽の所属メンバーも平均70歳を超えており、どうしても「新党」という魅力には欠ける。既成政党に対峙する第3極結集を成し遂げるには、国民的人気があり、43歳の橋下氏率いる維新に従うしかない。主導権は完全に橋下氏に握られた。

 2時間半の合流協議後、石原氏は持ち帰り、太陽の所属議員全員に橋下氏との会談内容を説明した。最終的に、石原氏は「共通政策の丸飲み」「減税日本の排除」も含めて、全員が合併を了承したことを橋下氏に伝えた。太陽の季節は短かった。

 橋下氏はこれを受け、16日午後、大阪市内で「減税日本は合流しないとしっかり確認した。メディアから野合と言われることはない形で、石原さんと僕の間で合意ができた」と胸を張った。

 ただ、これで第3極結集がうまくいくかは不透明だ。

 石原氏が政策を曲げたうえ、共同会見までした河村氏の顔に泥を塗り、政治家同士の信義を破ったのは間違いない。太陽幹部は「減税日本の参入は、太陽と維新の合意後だ」とフォローするが、河村氏が反撃する可能性もある。

 気になるのは、新進党時代から河村氏と近い「国民の生活が第一」の小沢一郎代表の存在だ。第3極結集の流れの中で埋没している小沢氏だが、宿敵・石原氏の敵失を見逃すはずがない。政界屈指の策士だけに、次期衆院選や、選挙後を見据えて動き出すかもしれない。

  政治評論家の浅川博忠氏は「太陽と維新の合流はかなり無理がある。こういう形での大同団結は『選挙のためでしかない』と有権者も気付く。また、民主、自民 両党からは『数合わせ』『野合』との批判の声が挙がる。石原氏は、第3極で3ケタに乗せたい考えだが、厳しい。選挙戦では、問題を抱えつつ1枚の風呂敷で 包み込んでも、来年の通常国会ではほころびが出てくる。極めて一過性の流れといえる」と語っている。

 


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4 コメント

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週刊朝日に寄せて (lemmonnosima)
2012-11-18 15:02:18
石原慎太郎・橋下徹、二人はまさに

「鬼畜集団・犬猫以下」という、橋下徹が発した言葉が

ふさわしい。
石原の一人勝ち (ABC)
2012-11-18 15:47:20
 石原が維新の会の代表になったという。維新の会の中心軸が、大阪から東京に移動したと言うことだと思います。国会議員団も橋下よりは石原の方に寄りますから、もう大阪に軸が戻ることはないでしょう。
 太閤さんは関東ものにまたやられちゃった。長州が出て来ると、さらに笑えます。いや、出てきて笑えないことになりますね。
 さて、尾張は動かないということでしょうか?石原が維新の会の実権を握って合流する目はありそうですが。いずれにしても、橋下の報道は関東では減るでしょう。石原中心の総右翼化は困りものですねえ。
事実は小説より奇なりと言いますが、 (H.KAWAI)
2012-11-19 05:59:29
○この裏切りは小説でも有り得ませんよね。
○小説と言えば、慎太郎氏は小説家だから、これは慎太郎氏自作自演の芝居とも言えますが、でも、これ明らかに三文芝居ですね。
○それにしても、河村氏、これだけ激しく裏切られてもまだ慎太郎氏に未練たっぷりってのが分かりませんね。妙に色気を出して丸裸にされたらどうすんでしょう。
○でも、このエントリーのトップに掲げられた河村氏の無邪気な笑顔を見ると河村氏が本当に気の毒になってしまいますね。
○そう思うと後の方の橋下の高笑いが何とも小憎らしい限りですが、三文芝居はここで幕って訳じゃないので、この辺はお天道様を招き返す清盛か何かに擬えて見ておけばいいんですよね。
裏切られた者たちの「意地」 (miyako)
2012-11-20 16:39:47
なんとも哀れな面持ちですね、河村さん。
「増税日本」とでも、党名変更してすり寄るか、石原氏に反旗を翻すか。そこに河村さんの「政治家としての存在価値」が見えてくるでしょう。


石原さんに都合よく扱われた人といえば、亀井静香氏もその一人。亀井さんは石原新党の誘いを断り、「反TPP・脱原発・反増税」新党を作った。公約ではなく“党名”にしてしまうあたり、(年齢的にも)亀井さんの政治生命をかけた「一矢」のような印象です。


思い起こせば、石原氏の語る「天下国家」は彼の私欲にすぎません。ホントに天下国家を考えているならば、都知事3選目出馬せずに、新党を結成して国政にでるべきところ、結局、ご都合主義で3選したあとになにも責任をとることなく放り出した。


そのきっかけは、息子の伸晃氏が自民党総裁になり損ねたからでしょう。息子が自民総裁ならば、自民党が第一党
になり息子が総理になることを援護射撃こそすれ、絶対に「第三極」などということはしなかったはず。


裏切られたといえば、もう一人。元・神奈川県知事の松沢さん。今度こそ、自分が後継に指名されるかと思えば、「猪瀬副知事?」、きっと愕然としたことでしょう。松沢さんが都知事選でどんな意地を見せるか、そこも見どころです。

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