所属3選手の野球賭博関与が昨年明らかになったプロ野球巨人で、さらに選手1人が野球賭博に関わっていたことが判明した。

 高木京介投手(26)が、昨秋処分された選手の誘いで2014年4月から5月にかけて3、4回、1試合10万〜15万円をプロ野球8、9試合に賭けていた。

 昨年の野球賭博問題発覚後、巨人は全選手の聞き取り調査を行っていた。にもかかわらず高木投手の問題を把握できなかったとなれば、調査が甘かったと指摘せざるを得ない。

 巨人は渡辺恒雄球団最高顧問、白石興二郎オーナー、桃井恒和球団会長が引責辞任すると発表した。首脳としての責任の重さを考えれば当然だが、それだけで球界の信用は回復できない。

 まずは、再度徹底的な調査を行い、うみを完全に出し切る必要がある。巨人だけではなく、日本野球機構(NPB)とすべての球団にも対応を求めたい。

 深刻に受け止めるべきなのは、高木投手の疑惑が巨人の内部調査ではなく、週刊誌の取材をきっかけに発覚したことだ。

 昨年、NPBの無期失格処分を受けた3選手の問題でも、巨人が最初に把握したのは1人だけで、他の2人の関与はNPBの調査で判明した。

 自浄能力に疑問符を付けざるを得ない。自ら全体像を明らかにし、再出発する決意に欠けていたのではないか。

 「球界の盟主」を自任する巨人だが、近年は不祥事が目に余る。引退後とはいえ、かつて主砲を務めた清原和博容疑者が、覚せい剤取締法違反の疑いで逮捕されたことは、記憶に新しい。

 過去の女性問題に絡み、原辰徳前監督が元暴力団員に1億円を支払ったとの記事で、巨人側が発行元を訴えた訴訟は、昨年12月の二審でも敗訴している。

 球団の体質改善は急務だ。

 同時に球界全体でも、あらためて選手教育に正面から取り組む必要がある。

 プロ野球のドラフトで上位指名された選手は多額の契約金を手にし、活躍を続けると年俸も巨額になる。野球一筋に取り組んできた選手を取り込もうとする、多くの誘惑もあるだろう。

 各球団やNPBだけでなく、選手会も危機感を持ってほしい。

 プロ野球選手を支えているのはファンだ。その原点を忘れ、期待を裏切るようなことが二度とあってはならない。