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Emily Dickinson (1830-1886) 「草はなすべきことがあんまりない—」(1862):「わたしが乾草になれたらいいのに」と詩人は思う   

2017-06-15 00:21:19 | 日記
 ‘草はなすべきことがあんまりない’

草はなすべきことがあんまりない—
単純な緑の広がり—
蝶々たちの卵を孵(カエ)し、
蜂たちをもてなすだけ—

そしてそよ風が運んでくれる
美しい調べに一日中揺れる—
太陽の光をひざに抱きかかえ
あらゆる物にお辞儀をする—

また多くの露に一晩中、真珠であるかのように糸を通し—
自分を美しく装うから
それに対しては公爵夫人も
平凡すぎてしまう—

そして草が死ぬときさえ—
神々しい香りのうちに—去りゆく
眠りについた野の香料—
あるいは枯れゆくスパイクナードのように—

それから堂々たる納屋に住み—
そして毎日を夢のように過ごすだけ、
草はなすべきことがあんまりない
わたしが乾草になれたらいいのに—

《感想》
大変、のびのびした詩である。
ほんとうに、草はなすべきことがあんまりない。
単純な緑で、蝶々たちの卵を孵(カエ)し、蜂たちをもてなすだけ。
あとは陽にあたり、風に揺れ、ただあらゆる物にお辞儀をする。
草はまた、多くの露を真珠のように装って美しい。
枯れれば、芳香を放つ。
それから納屋で毎日を夢のように過ごす。
平穏な一生。
「わたしが乾草になれたらいいのに—」という詩人の気持ちに同感する。

 ‘The Grass so little has to do—’

The Grass so little has to do—
A Sphere of simple Green—
With only Butterflies to brood,
And Bees to entertain—

And stir all day to pretty Tunes
The Breezes fetch along—
And hold the Sunshine in its lap
And bow to everything—

And thread the Dews, all night, like Pearls—
And make itself so fine
A Duchess were too common
For such a noticing—

And even when it dies—to pass
In Odors so divine—
Like lowly spices, lain to sleep—
Or Spikenards, perishing—

And then, in Sovereign Barns to dwell—
And dream the Days away,
The Grass so little has to do
I wish I were a Hay—
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