DIARY yuutu

yuuutunna toki no nikki

与謝野晶子(1878-1942)「山の動く日」(1914年改訂、36歳)(1911年初出、『青鞜』創刊号掲載)

2016-10-19 18:35:05 | 日記
山の動く日

山の動く日来(キタ)る。
かく云(イ)へど、人はこれを信ぜじ。
山はしばらく眠りしのみ。
その昔、彼等みな火に燃えて動きしを。
されど、そは信ぜずともよし。
人よ、ああ、唯これを信ぜよ。
すべて眠りし女(オナゴ)
今ぞ目覚めて動くなる。

《感想》
①平塚らいてう達の『青鞜』創刊は、大逆事件の死刑執行の年である。時代は、変わりつつあった。
②詩的には、「山」は、「女(オナゴ)」の比喩。
②-2 時系列での叙述。(1) 「その昔」、山は「みな火に燃えて動」いた。(2)その後、山は「しばらく眠り」に落ちた。(3)だが「今ぞ目覚めて動くなる。」
③論述的には、「山」と「女(オナゴ)」は区別される。
 (ア) 「山」に関して、「山の動く日来(キタ)る」そう言ったところで、人は信じまいが、それでよい。
 (イ)他方、「女(オナゴ)」に関して、「眠りし女」が今、「目覚めて動く」。「人よ、ああ、唯これを信ぜよ」。そう詩人は、宣言する。
③-2 論述の背後で、「女(オナゴ)」は、詩的に秘かに、「山」に喩えられる。
 (ア)「山(=女)の動く日来(キタ)る」という信じがたい出来事が起きた。
 (イ)すなわち「女」が「目覚めて動く」という出来事が起きた!

 THE DAY THAT MOUNTAINS MOVE
Now have come the day that mountains move.
Thoug I say such an announcement, you don’t believe it.
Moutains have only slept for some time.
Long ago, all of them burned flaringly and moved.
But it is acceptable that you don’t belive it.
You, people, oh, do believe this alone.
Now, all the women who have slept wake up and move.
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