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ウィリアム・カーロス・ウィリアムズ(William Carlos Williams) (1883-1963)「牧歌(Pastoral)」:美しさとの出会い

2017-06-17 12:41:20 | 日記
 牧歌

若い頃は
自分が成功をめざすことは
当然のことだった。
今、年を取って
私は裏通りを歩き
極貧の者たちの
家々に見とれる。
壁面とずれた屋根。
古い金網、燃えがら、
壊れた家具が
散らばった中庭。
ばらした樽板
また箱の片割れでできた
塀や屋外便所。その全体が、
運が良ければ
青みがかった緑に塗られ、
それがほどよく雨風にさらされ
あらゆる色の中で最も私を喜ばせる色になっている。

     誰も
これが国家にとって
一大事とは信じないだろう。

《感想》
今、年を取り、私は、もはや成功を考えたりしない。
私は、美に見とれる。
極貧の者たちが住む裏通りにさえ、美が存在する。
家の屋根と壁面のずれがつくる趣ある造形。
中庭と、そこに散乱する金網、燃えがら、壊れた家具のアンサンブルの美。
ばらした樽板、箱の片割れでつくられた塀や屋外便所のコンポジション(構成)の魅力。
しかもそれらが、青みがかった緑に塗られ、ほどよく雨風にさらされれば、その色合いは、私の最も好きな色だ。
私にとり、《国家の一大事》に相当するのは、成功でなく、美しさとの出会いだ。

 Pastoral

When I was younger
it was plain to me
I must make something of myself.
Older now
I walk back streets
admiring the houses
of the very poor:
roof out of line with sides
the yards cluttered
with old chicken wire, ashes,
furniture gone wrong;
the fences and outhouses
built of barrel staves
and parts of boxes, all,
if I am fortunate,
smeared a bluish green
that properly weathered
pleases me best of all colors.

       No one
will believe this
of vast import to the nation.
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