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アングル:ニコチン悪玉論は本当か、喫煙めぐり誤解も

2015年05月22日 | ニュース

アングル:ニコチン悪玉論は本当か、喫煙めぐり誤解も

[ロンドン 19日 ロイター] - ニコチンは体に悪いのか──。科学者の間では、喫煙による健康問題とニコチンの関係をめぐる議論が高まっている。ニコチンに依存性はあるものの、コーヒーに含まれるカフェインと同程度に無害であり、それ自体は直接的な死因にはならないという指摘もある。
ロンドンの金融業界で忙しい日々を送るダニエルさんは、5年前まで「マルボロ・ライト」を吸っていたが、禁煙してからはフルーツ味のニコチンガムを毎日12─15個かむのが習慣となった。今では数箱を常備しているが、自身をニコチン中毒だとは思っていないという。多くの人と同様ダニエルさんも、ニコチンガムは喫煙に比べれば体への害が大幅に少ないと考えている。
ニコチンをめぐる議論は、電子タバコの人気拡大によっても拍車がかかっている。煙の代わりにニコチンを含む蒸気を吸う電子タバコは、禁煙の役に立ったという声も聞こえる。ニコチンが比較的無害だという考えは、喫煙による健康被害が明らかになる中で築かれた従来のマイナスイメージとは反するものだ。
心理学者や喫煙依存に関する専門家らは、今こそニコチンと喫煙を明確に区別すべきだと指摘する。寿命を短くするのは喫煙であり、ニコチンではないというのが彼らの主張だ。
「ニコチンの悪者扱いをやめる必要がある」。こう語るのは、英キングス・カレッジ・ロンドンの精神医学・心理学・神経科学研究所のアン・マクニール教授。禁煙方法に関する研究を続けてきた同教授は、喫煙による健康リスクとニコチンの関係を正しく理解していない人は、禁煙の相談を求めることに二の足を踏む傾向があり、それが禁煙をさらに難しくしている可能性があると語る。
一部の研究では、ニコチンにはカフェイン同様、プラスの効果があることも分かっている。ニコチンには心拍数上昇や感覚情報処理機能の向上のほか、緊張緩和や覚醒効果などの作用があるという。
こうしたニコチンの特性は別の疑問も想起させる。ニコチンは若者の脳がより強い刺激を求める呼び水にならないだろうか。一方で、ニコチンの刺激特性によってアルツハイマー病の予防につながったり、パーキンソン病の進行を遅らせることはできないだろうか。
これまでのところ、これらの疑問に対する明確な答えはない。科学的な観点と同じぐらい、政治的そして感情的に見解が割れているのが現状だ。
<静脈注射より「効率的」>
マクニール教授は自身の研究について、かつて指導を受けた精神科医マイク・ラッセル氏の功績を一部引き継いでいると説明。
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