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蚊は刺すターゲットを遺伝子レベルで選んでいる可能性が浮上

2015年04月24日 | ニュース

蚊は刺すターゲットを遺伝子レベルで選んでいる可能性が浮上

友人や家族と夏に外で過ごしているときに、特定の人だけ蚊にさされるといった経験をしたことがある人は多いはず。ではなぜ蚊によく刺される人がいるのか、そのメカニズムの解明にロンドン・スクール・オブ・ハイジーン・アンド・トロピカル・メディスンの研究チームが取り組んでいます。

PLOS ONE: Heritability of Attractiveness to Mosquitoes
http://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0122716

Mosquitoes may just like some people better | The Verge
http://www.theverge.com/2015/4/22/8463839/mosquito-body-odor-genes-bite

蚊が血を吸う相手を探す時には、二酸化炭素の濃度や湿度、体温などさまざまな要素を感知しているものと考えられていますが、研究チームが注目したのは人間の体臭です。人間の体臭に関与している要素の1つは遺伝子であり、研究チームは蚊が体臭そのものではなく、遺伝成分を感知していると仮定してある実験を行いました。

By M

実験は一卵性双生児の双子と二卵性双生児の双子を対象に下記の図のようなY字型の特殊な装置を使って行われました。Y字型の装置の二股に分かれている方に双子の腕を当てて、一方の端から20匹の蚊を放し、蚊に刺された回数を調査。実験の結果、一卵性双生児の双子の場合は蚊に刺された回数にほとんど差が見られなかったものの、二卵性双生児の双子の場合は両者の刺された回数に偏りが生じました。つまり蚊は、同じ遺伝子を持つターゲットが2つある場合には両方を同じレベルで感知する一方で、遺伝子の違うターゲットが2つある場合にはどちらか一方を強く感知する傾向があることが浮き彫りになってきました。


研究を率いたJames Logan氏は「今回の実験では一卵性双生児の双子が同じレベルで蚊を引きつけるのに対して、二卵性双生児の双子では蚊を引きつけるレベルに大きな違いがあることがわかりました。これは、人間において蚊を引きつける要素が遺伝子レベルで発生していることを指すものだと考えられます」と話しています。

By nicolas Valentin

ただし、Logan氏の主張には反対意見が存在しているのも事実。実験で得られたデータは、一卵性双生児の双子が18組と二卵性双生児の双子が19組というごく限られた被験者のものであることから、「蚊が遺伝子を感知しているのか一概に言えない」という指摘もあります。また、蚊が感知している二酸化炭素や湿度、体温や体臭といった他の要素と遺伝子との関連は、実験からは判明していません。

このような批判もあるなかでLogan氏率いる研究チームは、今回の結果を人間の何が蚊を引きつけるのかのメカニズムを解明する大きな1歩と考えており、さらなる研究に取り組んでいくとのことです。

      

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