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六代目三遊亭円生の噺、「猫定」

2015年05月15日 | 落語・民話

六代目三遊亭円生の噺、「猫定」によると。
 

 八丁堀玉子屋新道 の魚屋定吉は本業が博打打ち。

朝湯の帰り三河屋で酒を飲んでいたが、悪さをして困るという黒猫を殺されるところをもらって帰る。

猫と一人話をしながら丁半博打を話して聞かせる。

「壺の中が分かるなら教えてみな」と試すと、

「にゃご」と一回鳴くと”半”、

「にゃご、にゃご」と二回鳴くと”長”、の目が出ている。

猫も恩を感じて教えてくれるのだと思い、賭場に行くときはいつも 黒猫”クマ”を懐に入れて行く。

当然いつも勝つ様になって、羽振りも良くなり回りも兄ぃとか親分と呼ぶ様になったが、

あだ名を猫好きの定吉で「猫定」と呼ぶ様になった。

 ある時江戸をふた月ばかり離れなくてはいけなくなり、女房に猫を託して旅に出る。

”旅の留守家にもゴマの灰が付き”で、若い男を連れ込んで女房”お滝”は楽しんでいた。

旅から戻った定吉はある日、愛宕下の藪加藤へ猫を連れて遊びに出かける。

留守宅では女房が男を引き入れ、亭主を殺して一緒になろうとそそのかす。

その晩は猫が鳴かないので早めに切り上げ、

雨の中愛宕下から新橋に抜けて近道をしようと真っ暗な采女が原を抜けるとき、

小用を足していたら、後ろから竹槍で有無を言わさず刺され、鯵切り包丁でとどめを刺され殺されてしまう。

その時胸元から黒いものが飛び出した。

雨は激しさを増してきた。


 留守宅で女房は事のいきさつを心配していたが、引き窓が開いて黒いものが落ちてきた。

「ぎゃ~」と悲鳴を上げた。

その声を聞いた長屋の者が台所で死んでいる女房を発見。

朝には定吉の死を知らされる。

采女が原に見に行くと隣に間男が首を食いちぎられ死んでいた。

定吉の死骸を引き取って、女房と二人のお通夜をする。


 長屋の連中が居眠りを始めると、棺の蓋が開いて、二人の死骸がすさまじい形相で立ち上がった。

恐れをなしてみんな逃げ出したが、あんまの三味(しゃみ)の市だけは見えないので平然と線香を上げている。

そこに長屋住まいの浪人が帰ってきて、事の様子をうかがい棺の向こうの壁を刀で突くと「ぎゃ~」。

隣の空き部屋を覗くと黒猫が息絶えていた。

手には間男の喉元を持っていたので、主人のあだを討った忠義な猫だと評判になった。

御上から25両の褒美が出て、両国回向院に猫塚を建てた。猫塚の由来という一席。

 

     

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