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五代目柳家小さんの噺、「棒鱈」

2015年02月28日 | 落語・民話

五代目柳家小さんの噺、「棒鱈」(ぼうだら)によると

 「酒飲みは奴豆腐にさも似たり、始め四角で末はグズグズ」なんて言うように、酒癖の悪い飲み方は多いようです。

 「お前が来いと言ったから来てやったのに、なんだよその機嫌の悪さは」、「おれの魚は骨ばかりで、お前のは丸まると身が付いている」、「お前が食べてしまったからだろ」、「その上この煮物は芋ばかりだ。お前のにはタコが入っている」、「タコだけよって食べてたからだ」、「お前のと取り替えようか」、「つまんない事言うな。新しく取ればいいだろ」、「ここの女中だってお酌もしないで、酒を置いていっただけだ。寅さん、隣の座敷には芸者が入っているよ」、「ははは、そうか、女が居ないので機嫌が悪いんだな。それだったら呼べばいいじゃないか」、「そんな金無いよ」、「俺が出すから呼びな」。
 それで、女中を呼んで、芸者は若くてはいけないが婆さんじゃダメだとか、芸が出来なければダメだとか、酒は飲みたがらない、料理は食べたがらない、祝儀は欲しがらない、そんな三十デコボコを生け捕ってこいと言いつけた。

 隣の座敷には芸者が入った。「どうしたの、鮫塚さん、お久しぶりね」、「傍輩を数人連れて、品川に行ってた。倉相模とか言う見世だった」、「・・・それは土蔵相模でしょ」、「で、相方は?」、「もぐらとか言っておった」、「え!・・・それは小倉さんでしょ」、「そう、モグラのような顔をしておった」、「拳でもしましょうか。藤八拳ですよ。まずは、一献差し上げましょう。お好きな料理は」、「『赤ベロベロの醤油漬け』と、『エボエボ坊主のスッパ漬け』だ。」、「?、『赤ベロベロの醤油漬け』って何」、「まぐろのさすむ」、「では『エボエボ坊主のスッパ漬け』は」、「タコの三べい酢」。

 「寅さん。隣の田舎侍、聞いてたかい。赤ベロベロの醤油漬けとかエボエボ坊主のスッパ漬け、なんて、間が抜けた事言ってるじゃねぇか」、「いいじゃないか」。

 「拙者の事をバカにしおって」、「違いますよ。隣の事なんか関係なしに、何か唄ってくださいな」、「そうか、『モズのクチバシ』を唄う。三味線はいらない。(だみ声で、節も何もない)♪モズのクツバス~三郎兵衛の薙刀、差しや唐傘、わっきりチャッキリ、鍋のすぐがきタヌキャの腹づつみでポコポンのポン♪。どうだ」、「イヤですよ、そんな」。

 「聞いたかよ寅さん。なんだよ、あの唄は」、「いいだろ、隣は隣」、「あんな唄聴かされたら、酒がまずくならぁ。ポコポンのポン、だってよォ」。

 「旦那、もっと三味線に乗るような唄は・・・」、「しからば、『十二ヶ月』を唄おう。♪いちがちは松飾り、にがちはテンテコテン、さんがちは雛まちり」、「当たり前ですよ。1月はお正月、2月は初午、3月はお節句、でしょ」、「しがちはおしゃかさま」、「いやですよ、そんな」。

 「お、お、寅さん。ちゃんと聞いたぞ。いちがちはテンテコテン、にがちはお釈迦様、さんがちはテンテコテン」、「お前のはみんなテンテコテンだ」、「かわいそうだね、あの芸者。同じ唄うのだって、もっと色っぽいのがあるだろう、『四国西国島々までも都々逸は恋路の橋渡し』、『九尺二間に過ぎたる物は紅の着いてる火吹き竹』いいだろ。『雨戸叩いてもし酒屋さん、無理を言わぬお酒ちょうだいね』、ポンポコポンより良いだろ。『このままに見捨てられたらわしゃ三井(みい)寺の香の煙となるわいな』情があって良いな。たぬきゃ~じゃないだろう。『お酒飲む人花ならツボミ、♪今日も酒(咲け)さけ明日も酒(咲け)』よ~~コリャコリャと来りゃ」。

 「旦那、隣は粋な唄をうたってますよ。こちらも負けずに」、「そうか」と言って唄い出したが、無粋な地の唄のようでもあり無いようでもあり、意味不明な唄で最後にパ~パァで締めくくった。

 「あの野郎、どんな面して唄っているのか見てこよう」、「止めろよ。りゃんこだぞ」、「違う違う小便だ」、と言いつつ廊下に出たが隣の座敷を覗き込んだが、酔っているので障子を押し倒して部屋に乱入してしまった。「お前だな、ポンポコポンて、言ってたのは。これか、さすむと言うのは」、「人の座敷に乱入して。その上、赤ベロベロを投げつけるとは・・・」、と言う事で大喧嘩になってしまった。
 それを聞きつけた寅さんは中に入ったが、「その方も含めて四つに切る」と収拾がつかない。そこに女中の「喧嘩ですよ~」の金切り声。

 丁度、調理場では”鱈もどき”の料理を作って、胡椒の粉をチョイチョイチョイと気取っている時だったので、そのまま薬味を持ったまま客席に飛び込んだ。旦那さんチョット・・・まぁまぁま(胡椒をパッパパ)、「勘弁ならない。ハックション」。「そちらのお兄さん、まぁまぁま(胡椒をパッパパ)」、寅さんも芸者もクシャミが止まらず、大騒動。
 「どうしたぃ二階の喧嘩は」、「心配は無い。コショウが入った」。

 

※ 棒鱈には裏の意味もあり、酒に酔った人。酔客。なまよい。役に立たない者。でくのぼう。あほう。あほだら。あほんだら。 あっ、私の事だ。
 題名の棒鱈も食べ物の鱈だけでなく、田舎出のヤボな侍を”あほだら、役立たず、酔っぱらい”と裏であざけっているのです。

  

 

         

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