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科学の力で良質のウィスキーを短時間で熟成することは可能なのか?

2015年04月12日 | ニュース

科学の力で良質のウィスキーを短時間で熟成することは可能なのか?

 

 ハードリカーの代表格であるウィスキーは、一般的にエイジング(熟成)にかける時間が長いほど味わいに深みが出るといわれています。よく目にするものだと12年や18年、高級品になると20年以上にもおよぶ熟成期間を要するウィスキーですが、近年は科学の力によって熟成期間を短縮しようとする試みが増えています。はたしてその試みが実を結ぶことはあるのでしょうか。

Whiskey Can’t Hide Its Age Either - Issue 22: Slow - Nautilus
http://nautil.us/issue/22/slow/whiskey-cant-hide-its-age-either

アメリカ・ケンタッキー州で主に製造されるバーボンは、トウモロコシを主原料に作られるウィスキーの一種で、特に「ストレート・バーボン」を名乗るためには、内部を焼き焦がしたオーク材の樽で2年以上の熟成を行うことが必要と定められています。過去10年間でアメリカではバーボン人気が増加しており、2002年には1300万ケースだった出荷量が2014年には1900万ケースと約1.5倍の伸びを見せています。

その人気とは裏腹にバーボンはいま、ある問題を抱えているといわれています。バーボン作りには良質なオーク樽と熟成に要する長い時間が欠かせないわけですが、これらが十分に満たされない状況が生じており、バーボンの品質に疑問を唱える人が増加。作家であり「Whiskey Women: The Untold Story of How Women Saved Bourbon, Scotch, and Irish Whiskey」の著者であるFred Minnick氏が行った聞き取り調査では、高級バーボンの愛飲家149名のうち、実に82パーセントもの人が「昔のようなバーボンが飲めなくなった」と感じていることが明らかにされています。

By butch

この状況がさらに「バーボン不足」の状況を加速させるといいます。ウィスキー専門誌「Whisky Advocate」の編集長を務めるLew Bryson氏によると、良質のバーボンを求める愛飲家のうち豊富な資金力を持つ者がこぞってRip Van WinkleやBuffalo Trace蒸留所のAntique Collection、Four RosesのLIMITED EDITIONSなど著名な銘柄を確保すべく買い占めに走るため、市場からは良質のバーボンがどんどんと姿を消しているというのです。

この状況の中で新たな波を作り出そうとしているのが、従来とは異なる手法を用いてウィスキー作りに参入しようとするスタートアップ企業の数々です。これらの企業は、科学の知識に裏付けされた新しい製法をウィスキー作りに持ち込むことで、従来は2年から20年かかっていた熟成の期間を数日から数か月というレベルに短縮することを実現し、従来からのバーボン作りの常識を覆してきました。これらの企業は、従来よりも小さな樽を用いることで、熟成に必要な「酸化」のプロセスにかける時間を短縮しようとしています。

蒸溜のプロセスによって作り出されたトゲトゲしいエタノールを、まろやかでバニラやキャラメルの風味を感じさせるバーボンに変化させる「魔法」は、オーク材の樽に原液を詰めるところから始まります。オーク材を焼くことで、木材の内部に含まれるリグニンと呼ばれる物質がアルデヒドに変化。このアルデヒドを持つ樽にアルコールを含む原液を入れることで、酸化反応によってアルデヒドがシリング酸フェルラ酸、そしてバニリン酸などの物質へと変化します。

By Markus Wichmann

またその際には温度や気圧の変化によりさらにエステルが生成され、複雑な風味と深い味わいを生みだす働きを持っています。ウィスキー専門誌の「ウィスキー・マガジン」や「Whisky Advocate」に寄稿するLiza Weisstuch氏は「樽の中での時間は、サンドペーパーのようにとげとげしい角を丸めてくれる働きがあります」と語ります。

By Phil Long

一方のスタートアップの蒸留メーカーは、この「時間」の流れを自ら作り出すことで素早くウィスキーを熟成させ、短い製造期間で出荷して現金化する試みを続けています。2003年に創業し、ニューヨーク州で「Hudson Baby Bourbon」や「Hudson Four Grain Bourbon」といった銘柄を製造するTuthilltown Spritsは、従来の製法では55ガロン(約250リットル)の樽を用いるところを、わずか2~5ガロン(9~23リットル)という小さな樽を使うことで、樽の「対アルコール表面積率」を上げて熟成速度を速くする手法を取り入れています。


Tuthilltownの共同オーナーであるRalph Erenzo氏は「小さな樽を使うことで、熟成のスピードは明らかに速くなります。これまでは数年かかっていた出荷までに期間を、小さな樽を使うことで数か月に短縮することができました」と、その効果のほどを語っています。創業から10年が経った現在では従来型の大きな樽を用いることもあるというErenzo氏ですが、それでも小さな樽を使うことで得られる、バニラの香りを多く含むウィスキーをブレンドして多くの人々に好まれてきた風味を保ち続けています。Tuthilltownは2010年にグレンフィディック・シングルモルトウイスキーヘンドリックスジンの製造メーカーであるWilliam Grant & Sons Distillersによって買収されました。

一方、ヴァージニア州に拠点を置くCopper Fox Distilleryでは、熟成に使う53バレルの樽の中に、あらかじめ火であぶったオーク材のチップを投入することで「対アルコール表面率」を上げ、さらに温度変化を人為的に加えることで熟成速度を速める手法を取り入れています。この手法を用いると、同様の手法を検証した以下の記事でも効果が確認されているように、短時間で木材の成分を効果的に原液に加えることができるようになります。

24時間でウイスキーを3年熟成させる「Whiskey Elements」を実際に使って飲み比べてみた - GIGAZINE


さらにアメリカでは、オーク樽で4~6か月だけ熟成させたウィスキーから不純物を取り除き、プラスチック製タンクの中で科学的にアルデヒドと酸の変化を促成させる製法や、金属製の樽の中に木材とウィスキーの原液を入れ、圧力をかけることで成分を反応させるといった手法が用いられているとのこと。これらの取り組みは、オーク材の不足・枯渇を懸念するところから生まれたものとされており、実際にこれらの手法で作られたウィスキーは、従来のものと変わらぬ風味を持っているとする声も挙がっているそうです。

しかし、専門家からは新製法で作られたウィスキーに対して否定的な見方をする人も少なくはないとのこと。前出のWhisky Advocate誌編集長のBryson氏は「新製法のウィスキーは、これまでと同じウィスキーと作っているとは思えません。促成熟成されたウィスキーのいくつかはあまり具合が良くないと感じます。全体から受ける印象は薄っぺらで、適度な『まろやかさ』が備わっていません」と語っています。

醸造コンサルタントのScott Spolverino氏は「蒸留酒を短期間で熟成させると、アルデヒドと酸が十分に反応するための時間を与えることができません」とし、これらのウィスキーにはアルデヒドが過剰に含まれる原因を指摘。これが原因で、促成熟成されたウィスキーの味は「辛く」て「未熟」であり、「アグレッシブ」であるとしています。さらに、超音波を用いた促成技術についても触れ、「物理的に樽に蒸留酒を浸透させて反応に必要なエネルギーを与えることは理解できますが、これがエステル化のプロセスを促進させるかどうかについては明らかではありません」と否定的な意見を述べています。

By Virtous One

従来からの蒸留酒メーカーでは、このような新しい技術での蒸留酒造りを否定する動きがおこっています。ケンタッキー州に拠点を置くブランド・Buffalo Traceの蒸留責任者であるHarlen Wheatley氏は「これまで50年にわたって、熟成のプロセスを促進させるための研究が行われてきましたが、従来を上回る良質のウィスキーを作り出すことはできませんでした」と指摘。さらに、「新しい手法の研究は良いことですが、その結果わかることはいつも『熟成には樽と長い時間が必要である』ということです」と語っています。

 


 

 

 

 

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