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九代目 桂文治の噺、「大蔵次官」

2014年12月02日 | 落語・民話

九代目 桂文治の噺、「大蔵次官」(おおくらじかん)によると。
 

 自分がその主人公になったように噺はじめる。どこでどんな吉運が待ち受けているか分からない。掛け持ちで新宿の末広が9時半。8時頃、須田町で都電を待っていると、万世橋方向から来た車がカーブを曲がり損なって転覆。運転手(運天死)は死んだが、車の中から十九ぐらいの女性が助けを求めていた。ガラスを破って助け出し、出血していたが背負って神田駅前の外科に担ぎ込んだ。

 新宿で仕事があったので帰ろうとすると、住所を聞かれたので、台東区稲荷町の高安留吉、お時間ですからの、お後がよろしいようでの、落語家で桂文治と自己紹介をした。1週間もすると女性も癒えて退院し、お礼がしたいからと使いの者が尋ねてきた。高利貸しの使いと勘違いして居留守を使ったが、麹町からお礼に来た事が分かり同道する。
 主人と会ったが、お嬢さんがそんなに優しい人なら、婿に欲しいという。私は落語家だけれどもそれでも良いのかと念押しすると、それでも良いという。
 こんな立派な家だが、借金だらけで、一緒になったとたん越後鉄道の収賄で捕まる事はないですよね。お嬢さんも喜んで赤坂のホテルニューオータニで式を挙げた。

 お父様は大蔵大臣だった。落語家の息子ではしょうがないので、大蔵省の課長級にポストを探した。その時、大蔵次官が失態をしたので、辞職させ家の倅を次官にさせようとした。
 お前は次官(時間)で交代したらいいだろう。

 

 

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