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柳家小三治の噺 「子は鎹」

2015年05月30日 | 落語・民話

柳家小三治の噺、「子別れ・下」(こわかれ、別名「子は鎹」。こはかすがい)によると。
 

 熊五郎は大店(おおだな)の番頭さんと木場に木口を見に同道する事になった。道々、吉原から連れ込んだ女房の事や先(せん)のおかみさん”お徳さん”は素晴らしかった。と言う話になったが、亀坊も含めて何処に居るのか分からなかった。女房には面目なくて会えないが、今は九つになる”亀”には会いたいと思っていた。

 偶然に亀ちゃんが前から歩いて来た。番頭さんには木場で会う事にして、亀ちゃんに声をかけた。この近所に住んでいるのか、元気でいたか、いろいろ話が弾んだ。三畳の部屋にいる事、先の女房は未だ独り身で、手間賃仕事で質素に亀坊を育てている事などが分かった。小遣いだと50銭銀貨を握らせた。額のキズを見付け聞くと、遊んでいて生意気だと斬られ血だらけで家に帰るとおっかさんは怒って、「男親が居ないとバカにして、今日は怒鳴り込んでやる。何処の子だい」と言うから、斉藤さんのぼっちゃんだと言うと「痛いけれども我慢をおし」と言われてしまった。「何時も着る物や仕事を貰っているのに、気まずくなったら路頭に困るから」と泣いていたよ。熊五郎もその辛さを感じて、ポロポロと涙を流した。近くに鰻屋があるのを見つけて、明日この時間に待っているから鰻をご馳走してあげると約束した。おとっつぁんに会った事は男同士の内緒だよ。

 「ただいま~ぁ」。糸をほぐすので両手を貸してちょうだいと、手伝い始めると50銭が飛び出した。盗んだんではなく、貰った事は言ったが、誰からとは言えなかった。「悪い金でなければ言ってごらん。では、表を閉めてここにおいで」、捕まえて聞くが、どうしても口止めの約束で言えなかった。「どうしても言わないのなら、ここにおとっつぁんのゲンノウが有るから、これで叩くよ。これはおとっつぁんが叩くのと同じだからね」、でも言えないでいると 、ゲンノウを振り上げる母親の剣幕に押されて事の仔細を話してしまった。
 母親はビックリするやらうれしいやらで、亀坊に聞くには、「お酒も飲んでいないし、半纏は良いのを着ていたし、女郎の女は3ヶ月で追い出して、一人で仕事している」と言った。そして鰻をご馳走してくれると言っていたと話した。「いいよ、いいから行っておいで。これから髪結い床に行って、夜はお湯に一緒に行こうね」。

 翌日、学校から帰ってくると、こざっぱりした着物に着替えさせて送り出した。自分も気になるので洗いざらしの半纏を着て、顔を2.3回はたいてから、鰻屋の前を行ったり来たり、それを見つけた亀ちゃんが手を取って座敷に招き入れた。
 堅くなっている二人ではあったが、亀坊が「おとっつぁん、お願いだから昔のように一緒に暮らそうよ。おっかさぁん、頼んでおくれよ」。
 熊五郎、手を着いて「いまさら俺の口から言えた義理ではないが、亀が言うとおりだ。それが一番良いと思う。お前がいままで一人で居てくれたのが幸いだ。どうだ、もういっぺん俺と苦労してくれないか。・・・この通りだ」と深く頭を下げた。
 「(涙声で)お前さん、ありがとう。亀、良かったね。お前さん、夫婦がこうやって元の鞘に収まるのも、この子が有ったればこそ。お前さん、子は夫婦の鎹ですね」。
 「え!あたいは鎹かい。それで昨日、おっかさんが頭をゲンノウで叩くと言ったんだ」。

 

     

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