晴れたり曇ったり

夫のステージⅣ 切除不能進行食道癌の闘病記録と旅立ちからの日々

浅い眠り

2017年06月12日 | 旦那の旅立ちからの日々
夜中にトイレに起きてから今までの思い出が次々と頭に浮かび出し
涙が止まらなくなってしまった。

どうして横に父さんは寝てないんだろう。
どうして私は一人真夜中に泣いているんだろう。

この胸の痛みはいつになったら消えてくれるんだろう。
この寂しさからいつになれば開放されるんだろう。

どうして・・なんで・・と
どうにもならない自問自答の繰り返し。

何日経っても涙は枯れず
眠りの浅い日々は続いていくのか。


暖かくなってくると外で焼肉している家族や
カレーのいい匂いがしてくる家。

そんなもん、私にはもう無縁なんだと
わかってるよ・・
わかったから・・見せ付けないでくれ。

私の手料理を褒めてくれた父さんは、もういない。
一緒に食べる人もいないから冷蔵庫は、いつも空っぽ。
私の心のように空っぽ。

私の実家はもう無い。
旦那のいるところが私の居場所だったのに・・
もう居場所もなくなったよ。

それでも・・
生きて生きて生き抜いてやれと言うのか。

この切なさや苦しみを背負い
生きてみろと言うのか。

誰の為に生きればいいのだ。
何の為に生きろというのだ。

街は春の日差しを浴びて輝いている。
ショーウィンドウ越しに背中を丸くして歩く自分を見た。

違うんだ。
もう私は別世界の人間なんだと痛感する。

この世で一番不幸な人になったと錯覚するほど
塞ぎこむ気持ちを抑えられない。

このまま泣いて泣いて泣き暮らしたら・・
可哀そうだからって迎えにきてくれないのかな。
父さん・・