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ザ・ウォーカー

2010-06-21 | 劇場映画れびゅー
久々の極悪人役を演じたゲイリー・オールドマン目当てで『ザ・ウォーカー』を観てきました。
★★

すばらしい!
ゲイリー・オールドマンだけが燦然と輝いてる映画でした。

子供が成長しちゃったんでしょうか、一番のはまり役な悪役を演じなくなって久しかったのが、突然またこんな嬉しい芝居で魅せてくれるなんて。
それもセルフパロディーかと思う程、彼がこれまでに演じた悪役を合わせたようなキャラクターで、「どこかで見た感」の連続。
特殊メイクしなくても『ドラキュラ』で演じたヨボヨボなバンパイアのように、実際歳食った実物の皮膚感が恐怖を助長するw

それ以外は…しょーもな

気に入らなかったのは、
世界が滅びてから30年後というところで、あらゆる設定をむちゃくちゃ丁寧に隈なく固めてる風なんだけど、全部どこか抜けててオカシイと感じてしまうところがまず一点。

もう一点は、宗教色を前面に出しまくってるわりには、特定の宗教に染まっていない俺をぐっと引き付けるような、宗教世界が持っている本来の魅力に全く欠けているところ。
天使と悪魔』なんてグイグイ来るものがあったけど。

ネタバレ
そもそも聖書が世界(少なくともアメリカ大陸)に1冊しか残ってないなんて事は有り得ない。
わずかに生き残った人々が瓦礫と化した広大な国土から手分けして探し出し、全部焼いたなんて説得力無さすぎ。

そもそもなんでキリスト教が悪として槍玉に挙げられて、人々が一斉に信仰心を失ってしまったのか。
交通も通信も分断された大陸の全土で同時多発的に。
世界が終わる絶望に打ちひしがれるような状況にある時、一番心の拠り所になるのが宗教なわけで、何に基づいて聖書を燃やして、信仰心を失った人が何を心の支えに変えたのか全く想像できん。

キリスト教徒しか居なかった的な発想からこの映画の作りがおかしいんだけど。
その神さんを捨てた憎悪の記憶を、この30年後に生きる人々が全く持ってなくて、聖書を簡単に政治利用出来るって点も安直過ぎて馬鹿馬鹿しい。
こんな原始的な社会において、もしこの設定通り聖書の教えを捨ててたとしたらとっくに新興宗教が起こってて然るべき。
つか、他の既存宗教の入り込む余地有りすぎ。

ていうか、そんなところに長々と突っ込みを入れて観てたわけじゃなくて、そもそも穴だらけで30年後の話だなんてとても思えないってことですよ。
コンビにで売ってそうなビニールで熱包装されたパンが食卓に出てきたのには愕然としたけど、決定的におかしいのはiPod。
なんで第三世代iPodが30年後の世界でまだ動いてるわけ?
たとえば世界が滅びた日が今年だとして、すでに第三世代iPod生産終了から7年、あわせて37年。
当時貧弱だったAppleのバッテリー、HDD、ボタン関係、液晶、バックライト、全部無事とかありえないし!
つか今日現在にしたって、生きてる第三世代のiPodってどのくらいあるのかってことですよ。
俺は序盤パラレルワールドの今年の話なのかと「なるほどー」と思って観てたので、30年後とか言われて途端に冷めました。

いつもにも増して支離滅裂なレビューで失礼。



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2 コメント

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あはは (KLY)
2010-06-22 00:27:14
突っ込みどころ満載でしたねぇ。
私も30年てどんだけほっつき歩いてんだと思いましたよ。きっと日本まで歩いていって居合い抜きの修行をしたんです。そうに違いありません!(笑)
返信する
>KLYさん (そーれ)
2010-07-06 15:48:55
どうもです!
ほんと、寛平ちゃんなら1ヶ月もかけずにアメリカ大陸横断してるっちゅうのに30年もかけてw
それが車であっというまに…
どんだけ方向音痴やねん
返信する