「歌謡新詩壇」紹介ブログ

歌謡詩の全国同人誌「歌謡新詩壇」の紹介

「歌謡新詩壇」第84号

2011年05月25日 | 歌謡詩
 「歌謡新詩壇」は広島在住の作詞家三宅立美先生の主宰する歌謡詩の全国同人誌です。三宅先生は北島三郎さんがコロンビアからクラウンへ移籍した際、移籍最初のレコード作品「銀座の庄助さん」を作詞されました。とてもスカットする作品です。カラオケにも収録されていますのでカラオケ店で、リクエストしてみてはいかがでしょう。

 東日本大震災は、被災地、被災者の方々はもちろん多方面にわたって影響を及ぼしています。「歌謡新詩壇」でも被災された方がいるかも知れません。三宅先生のお便りでは、福島県の南相馬市の大先輩、鈴木 昭一さんと連絡が取れていないようです。

 「歌謡新詩壇」第84号は平成9年9月に発行されましたが、84号からは無事でいて欲しいことを願って、鈴木先輩の作品を紹介します。

         海鳴りの子守歌

                                 作詞 鈴木 昭一(特別同人)

          白い燈台 海つばめ
          心の中の ふるさとよ
          好きだと言えば うたかたと
          消えそなあの娘は 夢に住む
          ああ今でも 遠い人

          古い女の いいとこを
          持って生まれて きた様な
          そんな初心(うぶ)さが いじらしい
          お下髪のままの 面影を
          ああ都で 抱きしめる

          薄紅色の 海鳴りは
          遠い昔の 黄昏の
          幼い恋の 子守歌
          潮の香りの ふるさとで
          ああ今日も 唄ってる

 昭和の匂いを感じさせる詩です。海辺のふるさとは、南相馬でしょうか?ただただご無事を祈るばかりです。