羅漢さんの托鉢日記

私の勤める、葬儀社羅漢では、お客様お一人お一人を訪問する、営業方法をとっています。これを托鉢と称します。  

葬儀社の日常―天国のおばあちゃんへ

2010-11-14 20:49:58 | 葬儀社の日常
ご主人からも、
子供さんからも、
お孫さんからも、
ひ孫ちゃんからも、
誰からも慕われていたおばあちゃんが亡くなりました。

終焉を迎えたホスピスの看護師さんも、
涙して、お見送りしておられました。

知り合って三年の月日が流れていました。

始めてお会いしたにもかかわらず、
飛び込みの托鉢にもかかわらず、
「おとうさん〜葬儀屋さんよ」
「話聞かない」
そう言って、座敷に招じてくださった方でした。

その後、時折訪れたが、
いつも、にこやかに迎えてくださった方でした。

「いま、おとうさんがいるから、話して」
もうその頃は、ご自分のお身体もたいへんな状態であったというのに。

通夜の夜、
おばあちゃんのナレーションの取材で、お孫さんの話を聞かせていただきました。
お孫さんは堰を切ったようにおばあちゃんとの思い出を語り出しました。
「僕たちが小学生の頃、自転車で半日もかけておばあちゃんの所へ行ったものでした
・・・
すでに子供(おばあちゃんからすれば、ひ孫)もいるお孫さんたちなのに
まるで、小学生にもどったような純粋な言葉でした。
それほど、おばあちゃんが僕たちは好きだったんです。
取材をする私には、そのように聞こえていました。

火葬場で収骨を待つ間、
五〜六歳のひ孫ちゃんが私に言う。
「おばあちゃんのいるところに行きたいな」
「おばあちゃんのいるところ、ボク知ってるよ」
いまさっき、見送ってきた火葬炉の方をふりかえっている。
「おばあちゃんのところに、行っていい?」
「行けないとよ」
「なんで?」
「ボク、行きたいな」
「もう少し待ってね」
「おばあちゃん、こっちにいるからね」
私は、収骨室の方を向いて語りかけました。

葬儀翌日、喪家様を訪問した。
式後の手続きなどの案内を終え、帰り際、
ひ孫ちゃんが玄関で言った。
「あのね、ボクお空に向かって、おばあちゃん、おはようって言ったとよ」
「そう、よかったね。おばあちゃんよろこんでいるよ」
「おばあちゃん、天国にいるとよ」

優しくて、とても明るい人でした。
信仰心に篤く、強い心をお持ちの方でした。

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