らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

ブラックマンデーから29年

2016-10-19 | 時事

ブラックマンデーを覚えていますか?
ブラックマンデーとは、1987(昭和62)年10月19日月曜日にニューヨーク株式相場が大暴落した日のことで、世界同時株安となったことからそのように呼ばれています。
ニューヨーク市場では、ダウ30種平均の終値が先週末より508ドルも下がり、この時の下落率22.6%は、世界恐慌の引き金となった1929年の「暗黒の木曜日」を上回りました。
この影響は翌日の東京市場にも波及し、10月20日(火)に、日経平均株価は前日比で3,837円安(-14.9% )となり歴史的な大暴落となりました。

「要因」
では、ブラックマンデーはどうして起こったのでしょうか?
実は、ブラックマンデーは、明確な理由がないまま起き、未だに原因が解明されていないようです。
2008年のリーマン・ショックの暴落は、政府に救済されると予想されていたリーマン・ブラザーズが、救済されない事に決まったために起こりました。
今年起こったBrexitショック(英国のEU離脱)の暴落は、EUに残留されると予想されていた英国がEU離脱を決めたために起こりました。
このように、一般的に株価大暴落には理由がある事が多いですが、ブラックマンデーの暴落は明確な理由が無く、売りが売りを呼ぶ事で暴落した突然の出来事で、その構造は、パニックになった投資家が売り注文を出して株価が暴落したため、他の投資家がパニックになり投げ売りの注文を出すものです。

「時代背景」
当時の時代背景としては、1985年にプラザ合意が結ばれ、ドル高の抑制(ドル安への介入)が行われた結果、ドル安に歯止めがかからなくなりました。
これを受け、1987年にドル高に誘導するためのルーブル合意が結ばれましたが、9月に西ドイツはアメリカの反対を振り切って、ドイツマルクが上昇しているにもかかわらず金利を引き上げました。
そのため政策協調の信頼性は損なわれ、ドル防衛のためにFRBは大幅に金利を引き上げるのではないかと言われていました。
金利を引き上げれば通貨高となりますが、景気を冷やします。
この不安が市場に台頭し、相場は不安定な状況になっていたようで、きっかけがあれば売りを仕掛ける素地は十分あったわけです。

「ブラックマンデー後の日本の株価」
ブラックマンデーの後、日経平均株価は再び上昇基調となり、1988年6月17日には、ブラックマンデーの終値比で29.6%も高い28,395円を付けています。
その後も日本株は好調を維持しました。
日本ではルーブル合意後、米国のドル安への配慮から利上げが遅れていました。そのため株価や不動産価格が暴騰し、1989年12月29日には日経平均株価は史上最高値である38,957.44円をつけるに到りました。

現在はどうでしょうか。
昨日の日経平均株価は16,963.61円で、2008年9月15日に起きたリーマンショック後の最安値6,994.9円(2008年10月28日)からは9698.71円戻していますが、ブラックマンデー後の最高値には到底及びません。
27年前とは経済環境が変わっているとは言え、せめて日経平均2万円台はキープして欲しいものです。

安倍政権になってデフレ脱却の糸口が見えてきたことや雇用環境、株価が戻ってきていることは評価できるものの、矢張り、力強い景気回復のためには企業の設備投資の増加、現役世代の給与上昇、個人消費の回復、そして株価上昇が必須です。
現政権には、全国津々浦々まで景気回復が図られるよう、その為の政策を躊躇することなく果敢に実行して欲しいものです。

コメント (1)
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