別所沼だより

詩人で建築家 立原道造の夢・ヒアシンスハウスと別所沼の四季。
     

緑蔭

2008-05-29 | 別所沼だより
ポプラの影 

      緑したたる季節、 初夏の明るい日射しのなか、 木立の陰が清々しい模様を描いた。 

  

 

  裏に廻ると 夏草の匂いがする。  
   透けるガラスもポプラを映して、 いよいよ夏の装い。 

     緑陰に読みて天金テンキンをこぼしける     誓子

  
  天金…書物の製本で、上方の小口コグチだけに金箔をつけたもの。 天・地・小口に施した三方金もある。 愛蔵の豪華本、 陽がこぼれ、 天金もかがやく至福のとき…  
  木かげの爽やかさ。 たのしき読書。


      かもめ来よ 天金の書をひらくたび     三橋敏雄

     万緑叢中紅一点  動人春色不須多     王安石 「石榴詩」
                           
 

  柘榴の花が、 ひときわ鮮やかにみえる。  梅雨入りも間近になった。 

    (写真は 5月21日 ヒアシンスハウス)

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 夢見鳥 | トップ | 六月が来る »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

別所沼だより」カテゴリの最新記事