別所沼だより

詩人で建築家 立原道造の夢・ヒアシンスハウスと別所沼の四季。
     

酔蝶花

2009-08-20 | 自然や花など

  いただいたクレオメが咲き出した。

  この花を、 はじめて知ったのは清川 妙先生のエッセイの中だ。 大すきな文章のなかに咲いていたのだ。  タイトルは忘れたけれど、 エッセイを読んで風蝶花を夢みるようになった。 今すぐにも読み返したいが、 何冊もあるご本の何頁か探しあぐね、 分かりましたらお教えください と 虫のいいこと。

  朧ながら 酔蝶夢花も思い出す。 字が違うかも知れません。

              -☆-

  手持の歳時記に、 クレオメはでてこなかった。 よくよく調べると、 花魁姿で登場だ。 蝶が飛ぶような 「風蝶草」も、 昼は白っぽくあわれにみえる。 黄昏どきに紅を掃いてなまめかしく 華やいで 「花魁草」 とも呼ばれるらしい。 それとも 花魁の簪だろうか。  草夾竹桃とも出ている。

     揚羽蝶おいらん草にぶら下る    素十 
     

 その姿は 見れば見るほど不思議。 一行では説明できない。
 それぞれの花が集まって、 なんとなく輪になっている。 花びらは四枚、 短い雌蕊と、 そのまわりにとても長い雄蕊六本、 鬚のように舞っている。
  いくつもの蕾が、 明日のために用意されている。  
  

    西洋風蝶草  酔芙蓉もあり  酔蝶花 (團伊玖磨 「パイプのけむり」参照)

 

 

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2 コメント

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風蝶草 (R.H)
2009-08-24 22:44:55
 ご無沙汰しています。あるブログに誘われて、久し振りにお訪ねしました。そのようにはチラとも見せずに精力的に記録されているのに感心します。
 遡って拝見していると、この投稿にめぐり逢いました。私にとって、夏が来れば思い出す、懐かしの花です。卒業後にお訪ねした恩師のお宅の庭の一角で暑さの盛りにそこだけ涼しげな蝶たちの爽やかな集い。初めて見るこの草花の姿は、恩師の奥様のお姿と重なって40年この方、憧れの立ち姿です。
 その時、目に焼き付けて戻ってから調べた名前が「風蝶草」。ぴったりの名づけです。クレオメでもなく、花魁草でもない。フウチョウソウでもありません。こちらのブログも振りカエルと、数年前から数回取り上げられています。
 お好きなのですね。できることなら、もう1m15cm退いて、草叢の全体を撮って頂けると、申し分ないイメージ。勝手な言い分で失礼しました。
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再会 ()
2009-08-25 14:20:06
 ようこそ R.Hさん しばらくでした。
 コメントありがとうございます。

 花を見てあこがれの方を思い、再会したような気持になりますね。それは、若き日のご自身との再会でもあるのでしょう。恩師の奥様のお姿はなんとしても「風蝶草」でなくては… 
 夜が明けるとすぐ白くなってしまうので、昼間ご覧だとすれば、木下闇に守られていたのですね、きっと。 
  
 苗を2本頂いたうちの1本は、陰で小さく当分咲きそうもありません。写真の方は、日当り良好、薔薇の近くで棘が邪魔をしています。
 ご近所に 以前はたくさん見かけましたが今はほとんどありません。

 日が暮れようとするころ、 うす紅いろに咲きはじめます。「遠くかそけく 思ふべし…」たいせつな一枚の絵に、どれだけ近づけるか分かりませんが「暗くなるまで待って」撮してみます。 今は萎れて哀れな姿。夜目にも明るい好きな花です。ブログは自分宛のメモです。
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