DE1103 愛好者3号 中華ラジオ茶房 

中国製ラジオ 愛好者3号 DE1103の使用レポートを中心としたエッセイにしようと思いますが・・・まぁその時々の話題を!

DE1103 愛好者3号の実力を探る(その4)

2006年11月28日 | DE1103 愛好者3号
 DE1103 愛好者3号が話題になる理由は、価格の割に楽しめるとラジオであるほかにも、何らかの付加価値を見い出せるエッセンスが含まれているからである。マンガン電池4本を装着したDE1103 愛好者3号を手にとり、おもむろに電源スイッチをONにした。

          
          
 
 操作方法は、中国語の取扱説明書から推察するしかないが、ネット上に公開されている英文マニュアルや諸先輩方のインプレッションを参考にどうにかなるだろう・・・。

          

 DE1103 愛好者3号のスペックと使用感をまとめてみた。

PLLアップコンバージョン・ダブルスーパー方式回路採用
・受信回路はPLLアップコンバージョン・ダブルスーパー方式を採用、第1周波数55.845MHz,→第2中間周波数 450kHzに変換してLW長波/MW中波/SW短波(0.1~30MHz)、FM(76.0~108.0MHz)のワイドバンドを高感度かつ安定して受信できる設計となっている。
実際の受信結果は別途レポートするが、全バンドにわたってSONY ICF-SW7600GRと同等の受信感度であった。

受信周波数
AM(SW/MW/LW):100~29999KHz (1kHzステップ)
FM:76.0~108.0MHz (25kHzステップ)
・受信周波数は、LW(長波)/MW(中波)各1バンド、SW(短波)9バンド、FM1バンドの12バンドに分割され、液晶のインジケータに表示されているメーターバンド表示の中だけで上下する。このスタイルと周波数を分割しないシームレスなタイプのどちらがいいのかという点は、意見が分かれるところである。人間工学的に考えた場合、バンド切替操作というワンアクションを加えることにより従来のアナログラジオの使用感覚を損なわない、ユーザーフレンドリーな設計とも言える。液晶表示部の下にあるテンキーで周波数の直入力も可能であり、特にシームレスである必要はないと感じる。

          

選局方法
①チューニングつまみ AM(1kHzステップ) FM(25kHzステップ)
②テンキーによるダイレクト選局
③自動スキャン
④プリセット周波数呼出(268の周波数メモリー可能)

 ボディ右側にあるチューニングダイヤルは、周波数を選局する他に、ボディ正面の各種操作ボタンと併用し、①音量、②選局プリセット、③ニッカド電池充電時間、④時計・タイマーの各種設定を行なうためにも使用する。

          

 PLLタイプの日本製ワールドバンドラジオからチューニングダイヤルが消えて久しいが、BCL(Broadcasting Listener)にとって、指先で微妙なダイヤル微調整を行ないながら耳を澄ませて世界中の電波を追い求める場面は、まさに「男のロマン」を象徴するシーンであるだけに、DE1103のチューニングダイヤルは嬉しいアイティムである。いまだにICF-SW55、ICF-SW77といったPLLタイプのワールドバンドラジオがオークションで高値取引されている背景には、「男のロマン」が凝縮されたチューニングダイヤルの存在が、ファンの心を捉えて離さないからではないだろうか。

          

・LW~SWは 1kHzステップ、FMは25kHzステップだが表示は0.02, 0.05, 0.07, 0.10となる。本体右上のチューニングダイヤルで周波数をあわせますが、チューニングダイアルの同調ステップは固定されているため、離れた周波数への移動はテンキー、あるいはBAND+またはBAND-ボタンを併用しての選局が必要となります。各バンドごとに最終受信周波数が自動的にメモリされる。
ダイアル選局時にPLLノイズ(ブランクノイズではない)が入るので、この点についてはいただけません。

SSB受信可能(Fineチューニングつまみ付)
・SSB受信時はFine Tuningダイアルを使い、なめらかな復調が可能です。ただしLSB/USBの切り替えはなく、Fine tuneダイアルが可変BFOとなっており、LSB/USBの調整を行なう。
ニュース(Narrow:4kHz)/音楽(Wide:6kHz)切替スイッチ
・Narrow(4kHz)/Wide(6kHz)の帯域フィルタ切り替えによる混信除去機能がある。音質との兼ね合いで不満を感じない帯域です。

          

DX/LOCAL感度スイッチ
・DX:プリアンプON/LOCAL:プリアンプOFF
大型液晶画面(バックライト付き)
・DE1103のデザインの特長であるボディ正面の約半分を占める大型液晶表示パネルには、パネル上部に現在の受信周波数がデジタル表示され、下の大部分のエリアはアナログインジケーターをイメージした表示になっており、各放送バンドのどのあたりを受信しているか大まかな周波数を判断することができる。

          

 このインジケーターは、チューニング操作からワンテンポ遅れたタイミングで表示されるためほとんど実用性は無いにしても、アナログラジオでチューニングしていた世代にとっては、心情的に嬉しい機能の一つである。
また液晶パネルには受信周波数をデジタル&アナログ表示する機能の他に、①音量、②プリセット選局ナンバー、③電池の残量警告、④受信信号レベル、⑤時計、⑥ON/OFFタイマー、⑦ロックON/OFFといった各種表示機能を備えている。
・LIGHT ON/OFFスイッチ 
ON : ①電池使用の場合・・・何らかの操作をすると、15秒間バックライトが点灯後、消灯
②AC電源使用の場合・・・常時バックライトが点灯
OFF : バックライトは常時消灯
・正面には大きなLCDとその下に横一直線にテンキーが配置されている。LCDにはバンドごとに周波数が読み取り可能かのごとく数字がきざまれていますが、受信周波数を示すバーは連続的には移動せず、アナログ表示からは周波数の読み取りは不可能です。

FMステレオ/モノラル切り替え
・FMバンドを受信する際に「SSB」キーを押し、ST(ステレオ)/MO(モノラル)を切り替える。ステレオ・モードの場合は、「SSB」キー下のLEDランプが点灯する。

電源ON/OFFタイマー
・タイマーの初期設定は、0:00が表示されているため、TIMEボタンを2秒押し、時間表示点滅(30秒)中にチューニングつまみを回し、時間を設定する。

77mm大口径高音質スピーカー 3.5mmφイヤホン用ミニジャック LINE OUT端子
・ステレオイヤーパッドが付属

外部アンテナ端子
・数mのワイヤーアンテナが付属

電源:AC電源、単3乾電池4本  付属ACアダプタ:220V仕様
・AC電源入力端子は、センター+の6V
・付属ACアダプタは220V仕様のため、110/220V変圧器が必要
・DE1103の充電電流は約100mAのため、ニッカド電池容量に応じて、充電時間を1~23時間の間で設定する必要がある。
    電池容量(mAH)/100=充電時間(h)
・VOLボタンを押しながら、チューニングつまみを回すか、数値ボタンで充電時間を入力後、VOLボタンを押して設定

寸法:165×105×29mm   重量:約300g(電池含まず)
・ICF-SW7600GR(190×118.8×35.3mm)より一回り小さく、また厚みも薄いですが、安っぽくはありません。7600GRと同じような高級感?が感じられます。

DE1103 愛好者3号の実力を探る(その3)

2006年11月28日 | DE1103 愛好者3号
 DE1103 愛好者3号は、例えて言うなら、出張先の見知らぬ地方の街で夕食帰りに偶然目に飛び込んできたキャバクラである。
「キャバクラ? 店長が夜の街の愛好者だからって、いきなり何を言い出すんですか・・・??」と、ヒンシュク交じりの声にめげずに今回もレポートを続ける。
 

 DE1103 愛好者3号・・・それを例えて言うなら、出張先の見知らぬ地方の街で夕食帰りに偶然目に飛び込んできたキャバクラである。
「こんな田舎の店だったら期待できんな」と思いつつ、同僚から話のタネにと無理矢理誘われ仕方なしに入店したところ、横に座ってくれた女性がストライクゾーン真ん中やや低めのお姫様だったりしたときの嬉しい戸惑いの気分♪と言えば、世の男性にはご理解いただけるかも知れません。

          
 
 その女の子が着ているドレスやメイク、ヘアスタイルといったファッションは最新のトレンドからはちょっと遅れている。
膝に抱えたヴィトンのバックもコピー商品っぽい。でも決してヤボったい格好ではないし、接客サービスは心がこもっており、気の利いた会話が弾む。
 「ん?キミのの日本語ちょっとぎこちなくない?」と尋ねたら、「ワタシ、中国の天津から○○大学、留学来ました。この仕事、日本語の勉強とアルバイトです」
音楽や政治経済、日常生活のことなど、お互いの知的好奇心に触れる会話が心地よい。

          

 都心の高級キャバクラ店だとチャージ料や指名料、ハイセンスで客あしらいの慣れた女の子にオードブルやフルーツまで注文されてしまい、会計の際に一人3~4万円くらい請求されるらしいが、地方の良心的なキャバクラだとさんざん飲んで騒いで一人1万円でお釣りが来ることもあるそうだ。

 かつての中国製ラジオといえばディスカウントショップやDIY店で販売されているような値段は安いものの、見た目はお粗末、性能もさんざんな粗悪品を思い浮かべる方も多いかもしれない。
しかし前回のレポートに書いた通り、実際、手にしたDE1103に関して言えば、質感と加工精度の高さに、従来の粗悪品ラジオのイメージは皆無である。

          
          
          怪しげな中国製C級ラジオとそのチャンピオン MK-59(下)

 費用に糸目をつけなければ、DE1103などよりも、もっと素晴らしいシステムを構築ることも可能であり、例えば日本無線 NRD-545(198,000円)やAOR AR7030PLUS(158,000円)にアンテナALA1530を接続した設備で海外の珍局を受信する楽しみは格別であろう。
それに比べ、たかだか9,000円のラジオが話題になる理由は、価格の割に楽しめるとラジオであるほかにも、手に入れた人が何らかの付加価値を見いだしたからで、それこそ地方のキャバクラで上質のキャバクラ嬢と出会い、癒しの時間を過ごすに等しいと思う次第である。

          
          SONY ICF-SW7600GR(左)とDEGEN DE1103

 DE1103は実売価格1万円を切る、中国製短波ラジオである。
一方、同等のスペックの日本製短波ラジオは3~4万の価格で販売されており、その実際の性能の違いを次回から検証する。

DE1103 愛好者3号の実力を探る(その2)

2006年11月28日 | DE1103 愛好者3号
 そんな訳で、かく言うワタシも、さっそくこのラジオを入手すべく、中国在住の知人を頼りに現地購入手配をお願いし、その2週間後、受け取ったDE1103 愛好者3号のパッケージが、下の写真である。

          

 中華チックな派手ハデしいパッケージ・デザインからは、経済成長を続ける21世紀の経済大国・中国の意気込みがビシバシ伝わり期待感を増幅させてくれる。ラジオ本体は500元、電源変換器(220V→100V)が100元、合計600元を交渉して500元にまけてもらったそうだ。

 現在このラジオの入手方法は、下記の3通りある。
■Yahooオークションの出品者から購入する方法
オークションとは言え、新品が手に入り、日本語の取扱説明書も添付され、別途料金で100V電圧変換器も同時購入できる。色もシルバー/グレーのどちらかを選択できるが、保証は付かない。
■アイキャス・エンタープライズから購入する方法
しばらく取扱を中止していましたが、11月から再開した。国内の業者から購入できることや、日本語の取扱説明書も添付され、無償保証が3ヶ月ついていることを考えると、安心感は高い。現在取り扱っている商品には、ACアダプタは付属していない。色はグレーのみの取扱い。送料別途必要。
■ワールド無線という上海の会社とやりとりし購入する方法
日本語でやりとりが出来ますし、振込は日本の銀行口座に対して行なうため、それほどハードルは高くないかと思います。日本語の取扱説明書は添付されないが、100V電圧変換器が付属し、送料は価格に含まれる。

 ワクワク気分で到着したDE1103 愛好者3号のパッケージを開けてみると・・・・  ①ラジオ本体、②220VACアダプター(日本では220V→100Vの電圧変換器が必要)、③充電式ニッカド電池、④ステレオ・イヤフォン、⑤アンテナ線、⑥キャリングポーチが整然と収められている。
キャリングポーチが布製の巾着袋なのは、ご愛嬌。

          
          

 ビニール袋に包まれた本体を手にすると・・・予想外にズシっとくる適度な重量感。
はやる気持ちを抑え、本体を取り出すと・・・日本製と変わらぬボディーの質感に、オッ!と声が出そうになる。中国製家電製品にみられるイマイチ的なデザインと加工品質を予想していただけに、見事に裏切られた?気分になるほどの仕上がりだ。

 洗練されたデザインと品質の高さに感動しつつ、中国最新鋭の全波段収音机DE1103 『愛好者3号』を手に取り、しばし眺めてみた。

          

 DE1103のボディー左下に貼られているカラフルな中国語シールは、このラジオが中国製であることを物語る唯一のアイデンテティでもある。
一番上に輝く赤く囲まれた愛好者3号の文字のすぐ下にある短波/中波/長波55.845高中頻二次変頻の文字は、中間周波数を表しており、受信した周波数を一度55.845MHzへ変換した後、さらに450KHzへ変換するダブルコンバージョン方式で短波/中波/長波のワイドバンドに対応することを説明している。そのすぐ下の268という数字は、周波数メモリの可能な数を表し、いったん放送局をメモリすると永久保存すると言いたいらしい。

          

 その他にも短辺接収(SSB) 智能充電(自動充電) 数字音量(音量デジタル表示) 高速飛俊調階(高速スキャニング) 調頻立体声(FMステレオ) 数字+液晶指針双頻指示/全扉背光(デジタル+液晶バー デュアル表示/バックライト) など、このラジオの特長を示す中文簡体文字が並び、DE1103 愛好者3号が高機能であることを強力にアピールしている。
この中国語シールが貼られてなければ、ボディー、操作ボタン、各接合部の質感は欧米製と見間違うばかりの加工精度である。実際、このラジオはアメリカKAITO社にOEM供給されており、Kaito KA1103というブランドで$70前後の価格で販売されている。アメリカではソニーICF-SW7600GRも$150前後で売られており、国内流通価格の半値。何だかなぁ・・・・

          

 DE1103のデザインの特長である、ボディー正面の約半分を占める大型液晶表示パネルには、現在の受信周波数をデジタル表示する同時に、液晶スライドバーはバンドの中でどのあたりを受信しているのかを示す目安となるが、チューニング操作からワンテンポ遅れたタイミングで表示される。
 大型液晶表示パネルには、周波数表示の他に①音量、②プリセット選局ナンバー、③電池の残量警告、④受信信号レベル、⑤時計、⑥ON/OFFタイマー、⑦ロックON/OFFといった各種表示機能を備えている。

 が、しかし! 下の写真をご覧いただきたい。
左がDE1103愛好者3号であり、右は1980年代半ばにソニーから発売されていたICF-7600DAである。    

          

 「この大型液晶パネルを採用したデザインやレイアウト、そのまんまソニーICF-7600DAのパクリじゃん!!」などと、言ってはいけない。
20年前の日本製ICF-7600DAをリスペクトし、今に通じるインダストリアル・デザイン技法を駆使した独自技術で21世紀に甦らせたデザインコンセプト、そして著作権・知的財産保有権の侵害をも恐れぬチャイナ・スピリッツ!
バイクだろうがクルマだろうが電化製品だろうが平気でコピーし売りさばく国柄を連想しがちが、当時のソニー製と同レベルのボディ加工精度やデバイス性能まで再現してくれているか、DE1103 愛好者3号には大いに期待するところでもある。

DE1103 愛好者3号の実力を探る(その1)

2006年11月28日 | DE1103 愛好者3号
 昨年から巷で噂になってる、話題沸騰の中国製ワールドバンド・レシーバー DEGEN社 DE1103、中国名「愛好者3号」を入手した。一万円を切る低価格でありながら、AM(SW/MW/LW):0.1~30MHz、FM:76.0~108.0MHzに対応する、その実力を考察すべく、驚愕の使用体験レポートをお届けする。
          
          話題沸騰(!?)のDEGEN社製 DE1103 愛好者3号
 
 さてこのラジオ、中国・深センのDEGEN社が製造するDE1103 愛好者3号は、PLLアップコンバージョン・ダブルスーパー方式を採用し、AM(SW/MW/LW):0.1~30MHz、FM:76.0~108.0MHzの受信が可能なワールド・バンドラジオである。
高感度・高性能設計でありながら、一万円を切る低価格のハイコストパフォーマンスに、アマチュア無線家やBCLマニアの間で話題を呼び、いくつかのブログやホームページに使用体験記が掲載されていることからも、その注目度の高さを垣間見ることができる。

 技術的興味は真面目なブログをご参考いただくとして、私、ラジオカフェの店長としては、ライフワークである国際関係近代史研究者の立場から日中比較文化論的な「中国短波ラジオ ― イケメン店長の お笑い♪なんちゃって使用体験レポート」をまとめてみたい。(A^-^;)

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 で、いきなりなのですが・・・DE1103の『愛・好・者・3号』なるネーミング、「変○者」「同○愛者」「○極○号」 などコアでハードなご趣味をお持ちの方々への呼称の響きと相通ずる、怪しげなイメージを感じるのは私だけでしょうか?

 中国・西安の大学で教鞭をとっておられた元日本語教師S先生によると、中国語で『快楽』と表記した場合、「気持ちいぃ~♪」とかではなく、『おめでとう』という意味。『生日快楽』なら「誕生日おめでとう」、『聖誕節快楽』だと「メリークリスマス」、『新年快楽』は「あけましておめでとう」・・・どうやら誰かが連想した「酒池肉林の快楽」とはまったく違う意味みたいです。

          
          中国・杭州の友人から届いた“新年快楽”の年賀状

 ちなみに中国における日本の家電ブランドは、どう表記されているのでしょうか?
   索尼 ⇒ ソニー、 夏普 ⇒ シャープ、 愛華 ⇒ アイワ
 同じ漢字文化圏とは言いながら、外来語の発音を音訳し、中文で表すとこんなになってしまう訳である。特に企業名・商品名などビジネス分野の用語になると、知名度やイメージに沿った音訳と意訳を織り交ぜて工夫されるとか。
コカコーラを可口可楽、ペプシコーラは百事可楽、ハーゲンダッツが哈根達斯、KFCケンタッキー → KFC肯徳基、ROLEX → 労力士、ミスタードーナッツ → 美仕唐納磁 など等、苦労の跡が窺えます。 まぁそこんところ、夜露死苦!・・・アッ、これは、違いますね。 

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 さて当初、DE1103の入手方法はネットオークションを通じ取引(販売?)されるのみであり、中国国内向け製品という事情から、取扱説明書も中国語のみという状態であったが、出品者の方々からは、世界中のラジオ受信マニアから高い評価と信頼を得ているソニー製ワールドバンドレシーバーICF-SW7600GRを意識した、対抗心溢れる熱いコメントが掲載されていた。
          
       DE1103 愛好者3号のライバル!? SONY ICF-SW7600GR

出品者T氏のコメント
 中国のラジオ大手メーカーDEGEN製、感度については 小生の出品リストにあるDE1101、DE1102、SONY ICF-SW7600GRとほとんど同じです。中国のメーカーのブランド名で発売したラジオとして、NO.2またはNO.3の地位にあると思います。NO.1はTECSUN(中国メーカー:店長注記)のHAM2000です。
出品者D氏のコメント
  以前から同シリーズのDE1101、DE1102やTecsunのPL230(Grundig YB 550PE)などを出品していました。価格対性能といえば、DE1103は断然上だと思います。基本的には、あらゆる面で、あの有名なソニーICF-SW7600GRに負けていません。お勧めできるラジオと思います。

  おぉ何とも強気なコメント!

   さすがは4千年の歴史と12億の人民を従える超巨大国家!!

    有人飛行衛星も打ち上げ成功させた、アジアの先進工業国、中国!!!

          
     旧ソ連の40年前の技術を現代に甦らせた世界3番目の有人飛行衛星“神舟”

 さらには最先端技術の集合体であるロボット開発においても、本田技研・自立式二足歩行ロボットASIMOやソニー・小型ロボSDR-3Xを凌ぐ、人間型歩行ロボットの開発に成功した中国である。
湖南省・長砂国防科学技術大学で秘密裏に開発された人間型ロボット、その名も『先行者』・・・身長140センチ、体重20キロ。容姿のみならず、一定の言語機能も備えており、より人間に近いものとなっている。

          
      左より ホンダ・ASIMO  ソニー・SDR-3X  中国・先行者・・・(A^-^;)
このニュースを報じた通信社は、「先行者の開発により中国のロボット技術は日本の本田、ソニーのライバルとして最先端の先進国レベルに追いついた!」と言い切るのだが・・・(A^-^;)

 一方、これまでエレクトロニクス関連分野における日本に対する中国の脅威と言えば、偽ブランドのコピー商品や音楽・映画の問題だけがクローズアップされてきた。
そして我が日本のソニーは、1970年代から数々のBCL用短波ラジオを世に送り出し、世界中のラジオ愛好家から信頼されて30余年。
しかし今ではソニーからリリースされている短波ラジオはわずか6種類・・・凋落の気配漂う世界のトップブランド・SONYの最新鋭ワールドバンドレシーバーICF-SW7600GRと互角に渡り合えると、四千年の歴史を誇る中国の人々が豪語する全波段収音机 DE1103 愛好者3号・・・ 

          

 価格もソニーICF-SW7600GR(税込希望小売価格¥42,000)の1/4以下、一万円札でお釣りを貰える税込価格¥9,000のハイ・コストパフォーマンスな中国製ラジオは、本当に同等の高性能を兼ね揃えているのか?!

 21世紀を迎えた今、『技術立国日本』の地位を揺るがしかねない最大の脅威として立ちはだかる中華全波段収音机DE1103 愛好者3号の全貌を、次回から徹底解明し、検証する。