「不可視の両刃」放射線に挑む ~或る医学者の英国留学記~

福島原発事故被災地での臨床経験がきっかけとなって放射線医科学を研究しています

母校を訪ねる

2017-12-18 | 雑記
所用で母校のキャンパスを訪ねました。
医学部キャンパスではなく教養キャンパスを訪ねたのは実に久しぶりで、おそらく大学卒業式の時以来なのですが、色々と新しい建物などが存在していて、すっかり様変わりしている風景がありました。今日は恩師や共同研究者の先生方のもとにお伺いしたのですが、たまに母校に行くと先生方はあまり変わっていらっしゃらないように見えたものの、仕方がないとはいえ記憶の中の光景とあちこちが変わっているに気付き、流れた時間をつくづく思い知らされる心地でしたね。

一時帰国した時、基本的には連日あちこちへ出張しているのですが、共同研究者の先生たちのもとには出来るだけご挨拶に伺うようにはしています。渡英してからというもの、ほぼ100%を研究に打ち込んでいるわけで、日本に一時的に帰った時も学会や研究会へ参加したり、共同研究者の先生方との打ち合わせに時間を費やすようにしています。
私なりに精一杯、福島のこと、放射線影響のこと、なんとかしたいと思っています。浅学非才な私には、せめて放射線研究に全力で取り組むくらいしか、出来ることはありません。会いたい人、訪ねたい居場所、それらはもちろん私にもありますが、今は、とにかく時間がありません。一刻も早く研究を推進することが、たぶん、今の私に出来る最善であると考えています。

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STAR WARS と読書

2017-12-16 | 雑記
『スターウォーズ エピソードⅧ 最後のジェダイ』を観ました。
昨夜の「金曜ロードSHOW!」でエピソードⅦを放映していたのがきっかけで映画館へ観に行こうと思いました。つまり、完全に日テレの罠にかかったのでした。実際、私以外にも多くの方々が劇場に来ていて、スターウォーズの人気の高さを改めて感じました。
振り返ると、私はエピソードⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅶ、外伝(ローグ・ワン、2016年)を劇場で観ており、いわゆるスターウォーズファンと言ってもいいのかもしれません。Ⅳ、Ⅴ、Ⅵはテレビやビデオなどで幼少期に観ていた記憶があります。オタクな知識はありませんが、ストーリーや設定はだいたい判っているつもりです。面白いかというと正直微妙ですが、有名だから一応は観ているという程度でしょうか。『銀河英雄伝説』なども読んでいましたし、銀河が舞台となる所謂スペースオペラが好きなのかもしれません。
今作はタイトルからしてルーク・スカイウォーカーの回になることは予想していましたが、なんというか、まあ、「だいぶ綺麗さっぱりしたなあ~」という感想です。旧作の主要人物が次々と消えていくストーリー展開は寂しいものがありました……
May the force be with you.

話は変わりますが、日本に帰ったら、本を一冊読みたいと思っておりました。
読書は心の栄養です。しかし、留学してからというもの、あまり日本語の本を手に取るということをしていませんでしたから。

仙台の丸善でたまたま目についたのが『天皇家と生物学』(朝日新聞出版)でした。
出版社ははっきり言って嫌いですが、著者が毛利秀雄先生でしたし、皇室と生物学の関わりが気になって購入したのでした。言うまでもなく、昭和天皇、今上天皇、秋篠宮は生物学者としても名高く、私は分野が違うので皇室の方々の業績の詳細を知りませんでしたが、本書によって大凡を把握することが出来ました(といってもまだ読了していないのですが)。
国際生物学賞(International Prize for Biology)の授与など、皇室は自ら生物学に携わるだけでなく、生物学の振興や顕彰にも力を入れています。このような我が国の皇室の学問への携わり方は世界的にも希有です。しかし、その根底にある皇室の生物学への熱い情熱はどこから来たのか。本書はとても判りやすくまとめていると思います。毛利先生は、東京大学教授、基礎生物学研究所長などを歴任した高名な生物学者であり、国際生物学賞の運営などを通じて皇室の方々との関わりも深い方です。生物学者としての昭和天皇、今上天皇、秋篠宮の非常に多岐にわたる素晴らしいご業績を的確に論評できる数少ない人物といえるでしょう。
個人的に驚いたのは、秋篠宮のご業績です。遺伝学研究所(総合研究大学院大学遺伝学専攻)で理学博士号を取得されたのは存じ上げておりましたが、その成果ははっきり凄いと思います。皇室だから所謂「殿様研究者」なのかと思いきや、そうではなく国立大学の教授に就任できるくらいの能力はお持ちなのではないかと感じました。研究者としても、もしかすると大成できたのではないかと思いました。
子供の頃に昭和天皇が執筆に関わった書籍を読んで、その凄みはすでに知っていましたし、今上天皇の文章がScienceなどに掲載されているのも存じ上げていましたが、秋篠宮も同様なのですね。はっきり言って、皇室は学者家系と言えるでしょう。御三方とも、分野は異なりますが、私よりも業績は上と思います。私はすでに査読付き論文を20報以上書いており、某旧帝大学の講師就任基準にはもう届いていることを先日知りましたが、それでも御三方には届きません。
シャッポを脱ぐしかありません。

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福島第一原発作業員、白血病の労災認定

2017-12-14 | 2017年イベント
福島第一原発で事故後に作業に従事していた方が白血病を発症し、労災認定されたと昨日報道がありました。白血病としては3人目、他に甲状腺がんで認定された方が1名いらっしゃるとのことです。下記はNHKニュースから引用しました。


『東京電力福島第一原子力発電所の事故で、原子炉格納容器への注水作業などに当たっていた東京電力の40代の社員が、白血病を発症し、厚生労働省は、被ばくしたことによる労災と認定しました。
労災認定されたのは、去年まで19年余り、福島第一原発で機器の保全業務などを担当していた東京電力の40代の男性社員です。

厚生労働省によりますと、男性は、事故直後から9か月にわたり津波の被害の確認や1号機や3号機の原子炉格納容器への注水作業に当たっていたということで、去年2月白血病を発症し、労災を申請しました。

男性の被ばく線量は99.3ミリシーベルトで、厚生労働省は、白血病の発症と相当な因果関係があるとして労災と認定しました。

福島第一原発では事故以降、ことしの5月までに、およそ5万6000人の作業員が収束作業に当たっていて、白血病や甲状腺がんを発症して労災が認められたのは、今回で4人目となります。』


事故後累積被ばく線量は96ミリシーベルトということで、問題は100ミリシーベルト以下であることですね。過去に認定された方も100ミリシーベルト以下でした。このような低線量域での放射線影響をどのように評価するべきなのか、放射線生物学的な課題としてはきわめて重大なのですが、正直、まだよく判っていないのです。私はこういう点に切り込みたいと願って放射線研究に取り組んできましたが、しかし、まだ力及ばずです。

放射線は難しい……

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ようやく仙台へ

2017-12-13 | 雑記
ようやく仙台へ帰ってきました。所有する不動産が仙台にあるので、「私にとって家はどこか?」と問われたならば、やはり仙台であると答えるべきなのだろうと思います。住んだ期間としては福島市の次に短いとはいえ、ホームタウンといえるでしょう。
日本に一時帰国した際、所属医局に顔を出す意味もあって、基本的には仙台市までは足を伸ばすことにしています。
たぶん光のページェントが綺麗な頃だろうとは思いますが、もはや色々と疲れ切っていたので、さっさと駅から宿へと向かいました。

共同研究先のラボでは期待を上回る素晴らしいデータが取得できました。「まさか、そんなことが……」と、思わず絶句するような新しい現象を見出しました。研究の醍醐味の一つに「世界で誰も知らないような新しいデータに世界で最初に出会える瞬間がある」ということが挙げられます。今回はまさにその貴重な体験をすることができました。英国北アイルランドからはるばる日本へ帰ってきて良かったなと思いました。
しかし、今回見つけた現象の解釈は、正直、難解です。
私たちがこれまで積み上げてきたデータからは「要するに福島の方々は安心していいのではないか」ということが示唆されてきました。しかしながら、今回見出された現象は「おいおい、ちょっと待てよ……」という感じなのですね。はっきり言って、頭を悩ませているところです。思考にじっくり集中する時間が欲しいです。

茨城県から特急で上野まで戻り、東北新幹線で仙台へ行きました。それが最速とのことなのですが、常磐線の不遇をしみじみと感じました。宿ではカレーを食べました。こういう料理を食べると「日本に帰ってきて良かったな~」と思いますね。

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東海村に参上

2017-12-11 | 雑記
今日は我々と共同研究を行っている茨城県東海村の量子科学技術研究開発機構(QST)に来ました。QSTは日本原子力研究開発機構(JAEA)と同じ敷地内にあるのですが、東海村にはその他にも東大などの研究施設が集まっており、我が国における原子力、放射線科学の一大拠点です。私がここに来るのは学生時代から数えてもはや何度目になるのか、とっさにはよく判らないくらい、頻繁に来ています。共同研究者の先生には昔からとてもお世話になっており、英国クイーンズ大学ベルファストへ留学したきっかけも頂いたのでした。今回もこちらで少し実験をさせて頂くことになっています。
東日本大震災の時、実は、ここの原子力発電所もすこし危なかったのでした。幸いにも、福島第一原発と違ってこちらは原子炉メルトダウンには至りませんでしたが、やはり当時は大変だったようです。東海村は日本の原子力業界の中心地であり、福島よりもさらに首都東京に近いわけですが、ここをなんとか守り抜けたのは不幸中の幸いだったといえるのかもしれませんね。
ここを初めて訪れたのはたしか第一種放射線取扱主任者の資格を取得するために講習を受けに来た時だったのですが、その時に比べて警備体制は格段に厳しくなったように感じます。世界的に各地でテロなどの破壊工作が盛んになり、日本も決して例外ではなく警戒が必要ということなのかもしれませんが、やはり流れた時間を感じます。

道中、男梅のおやつを買いました。もともと梅は好きなのですが、こういう日本でしか食べられないものが好きです。
美味しかったです


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ConBio 2017 in Kobe

2017-12-10 | 学術全般に関して
12月9日まで神戸ポートアイランドで開催された2017年度生命科学系学会合同年次会 Consortium of Biological Sciences (ConBio) 2017に参加しました。残念ながら、私の発表後に聴衆の方々から沢山のフィードバックが得られたわけではありませんが、現在取り組んでいる研究について学外の場で初めて発表しました。ConBio 2017の大会長は私の医学部時代の恩師であり、この大会を盛り上げる一助になればという思いもあって海外から参加させて頂いたのでした。
神戸は久しぶりでした。関西まで足を運ぶことはあっても京都や大阪までが多く、なかなか神戸まで行く機会がこれまではありませんでした。港町という風情は、やはり横浜やBelfastに共通するものがあるように感じましたね。

実は、日本に帰ってきて早々にPCが壊れるという悲劇があり、ドタバタしている中での発表でした。データのバックアップは大事だなと改めて感じさせられました。まさかいきなり壊れるとは思わず、突如電源が入らなくなった時にはとても焦りました。
「備えあれば憂いなし」と言うは易く行うは難しですが、普段から留意しないといけませんね。
勉強になりました

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運命は勇者に微笑む ~羽生永世七冠~

2017-12-06 | 2017年イベント
12月4-5日に行われた第30期竜王戦第5局で羽生善治棋聖が勝利し、竜王位を奪取、そして永世七冠を達成しました。2008年にまさかの3連勝後の4連敗を喫してから9年、ついに偉業が成し遂げられました。羽生ファンとして私にとっても待ちわびた瞬間でした。
近年、人工知能が将棋、囲碁でついに人間を凌駕し、これらの盤ゲームを競うプロを取り巻く環境は劇的な変化を迎えています。その中で羽生さんがこれまで約30年にわたって王者であり続けているのはどうしてなのか。将棋に限らずともまさに「一芸は道に通ずる」というのでしょうか、一流の一流たるゆえんというものを羽生さんは体現しているようにも見えます。つまり、常に挑戦し続け、自己変革していくことが大事なのだと。

運命は勇者に微笑む

この言葉は羽生さんの好きな言葉として広く知られていますが、勇気をもって果敢に挑むことの大切さを私たちに教えてくれます。運命の女神はきっと、どんな苦境においても勇気を奮って一歩踏み出すものにこそ、笑顔を見せてくれるのでしょう。
私には羽生さんのような卓越した才能はありません。しかし、それでも勇気をもって、せめて努力し続けたいと改めて思いました。

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北アイルランドがんセンター

2017-12-04 | 2017年イベント
今日は北アイルランドがんセンターにお邪魔してきました。
英国でもトップクラスの放射線治療施設を揃えており、色々と見学までさせてもらいました。日本の最高峰の施設と比べるとすこし見劣りするというのが正直な印象ですが、やはり福島と比較するとかなり設備は充実しているという感じでした(北アイルランドは福島県とほぼ人口、面積が同じ)。おそらく東北大学よりも放射線治療施設の充実については上を行くのではないかと思います。重粒子線や陽子線治療設備はありませんが、放射線治療機器とスタッフはとても豊富でした。写真は比較的最新の放射線照射装置ですが、今回はご厚意で直接見せて頂いてきました。
2011年に福島を襲った多重災害(地震、津波、原発事故、そして風評被害を加えると4重災害)について、そして私の現在の研究内容についてすこしお話ししてきたのですが、私の拙い英語を一生懸命に聞いて下さって、有難く思いました。

明日からしばらく日本に滞在しますが、今年は親類に不幸があったこともあり、あちこち遊びまわるつもりはありません。生前はとても良くしてもらったのに、死に目に会えなかったことをやはり申し訳なく感じています。留学中だったとはいえ、はっきり言って、私は不孝者でしょう。

相田みつをさんの言葉に次のようなものがあります。

花を支える枝
枝を支える幹
幹を支える根
根は見えねんだなあ


私たちはいつも見えない根に支えられて生きています。まるでそこにあるのが当たり前であるようにさえ感じる目に見えない厚意を、しかし、決して忘れてはならないでしょう。何でもないようなことであっても、失われてから初めてその大切さに気付くものです。だからきっと、感謝の心をいつも抱くことが大切だと思います。

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しばらく旅にでも…

2017-12-02 | 雑記
来週は月曜日にボスと研究ミーティングを行ってから北アイルランドがんセンターで福島原発被災地に関する研究の講演を行い、火曜日に一時帰国してすぐに神戸に飛び、学会で研究発表2件を行う予定です。今は日本に帰る前のプレゼン準備を焦りながら片付けています。再来週も実験や打ち合わせなどの予定が詰まっており、その次の週にはここBelfastでの実験を再開することになっています。
「貧乏暇なし」というか、本当に研究中心の生活であり、心にゆとりなんてありません。もちろん、臨床やっている同級生たちに比べたら、はるかに自由な時間がある方だろうとは判ってはいるのですが。
とはいえ、年末年始はここで実験、論文執筆・修正、幾つかの申請書を書くだけですから、その頃にはもうすこし心に余裕があるというか、久しぶりにゆっくり出来るのではないかと期待しています。
ちょっと時間が出来たらどうしようか……。
そう考えて、このアイルランド島をすこし旅してみようかなと思いました。

実は、北アイルランドはウィリアム・ウィリス医師 Dr. William Willis の母国なのですね。
ウィリスのことをご存知の方はほとんどいらっしゃらないだろうとは思いますが、彼は近代医学を明治日本に持ち込む上で、重要な役目を果たした人物の1人です。私生活は色々とアレだったようですが、いわゆるお雇い外国人として、日本の医学の発展に大きく貢献しました。幕末から横浜で活躍し、明治維新の際に我が国の方針として英国医学よりも独逸医学を採り入れることにしたため、ウィリスは医学校兼大病院(現在の東京大学医学部)から鹿児島医学校兼病院(現在の鹿児島大学医学部)に移ることになりましたが、その地でも高木兼寛(東京慈恵会医科大学の創設者)などに西洋医学と英語を指導しました。
すこし脱線しますが、我が国の医学は明治初期に欧米列強から多くを輸入する形となり、大きく分けて独逸学派(東大など)と英米学派がありました。前者はどちらかというと学究的であったのに対し、後者は臨床的な実学を重視したという特徴があります。現在ではそのような学派の垣根は消滅しつつありますが、とくに外科系などではすこし残っているところが今でもあるように感じます(縫合とか術式などに)。私も母校ではない医学部附属病院に勤務していた時、いわゆる英米派と独逸派の違いを色々と感じて、当時はすこし驚いたのでした。私の母校附属病院はかつて「東洋一の西洋式病院」として知られ、歴代の病院長には英国人医師もいるような場所でしたので、だいぶ英米学派のスタンスに近い教育を受けてきたのだろうと今になって思います。横浜における近代医学の創始者というとジェームス・カーティス・ヘボン医師 Dr. James Curtis Hepburnなどの名前が挙がりますが、やはりウィリスも一つの源流と言えるでしょう。
ということで、ウィリスの故郷を訪ねてみたいというのは以前からずっと思っていました。日本の近代医学の源流の一つが北アイルランドにあるというのは、偶然とはいえ、歴史好きの血が騒ぎますから。他にもDublinなどアイルランドの観光名所を見てみようかなと。

留学はまだまだ続きますが、研究するだけでなくあちこちを見て回ってみるのもいいかもしれないと最近思うようになったのは、すこし疲れている面もあるのかもしれません。放射線研究を急がなくてはならないということは理解しているのですが。
現在までに私たちが研究して得ている結果は、福島原発被災地などで低線量放射線被ばく影響を心配している方々にとって、すこし安心して頂ける材料になるのではないかと思います。もちろん、まだまだ検証しなければならないことは多いのですが、多くの共同研究者の先生方のご厚意とご尽力もあって私がここまで積み上げてきたデータは出来るだけ早く論文にまとめて発表したい。そして、被災地の方々に知って頂きたい。そのためには私がボロボロになっても構わないと思って、臨床から離れて独りで英国の片隅まで来て、これまでもなんとか気持ちを奮い立たせて頑張ってきたつもりです。
しかし、最近、なんというか、色々と心が疲れているのかもしれません。ちょっと、気力がもたないというか……。弱音や愚痴など色々とため込んでいて、精神的に荒れ気味です。すみません。

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大学院リサーチフォーラム2017

2017-12-01 | 英国大学院博士課程に関して
本日は大学院リサーチフォーラム(Graduate Research Forum 2017)が開催されました。本学の医学博士課程、公衆衛生大学院生はこのフォーラムで博士研究の状況を報告しなければなりませんので、私もポスター発表を行いました。

自分たちのラボだけでなく、研究室や研究センターの垣根を超えて様々な学術的な背景を有する人たちが集まるので、正直、専門外の領域の発表を理解するのはなかなか難しいのですが(そもそも興味がないので)、広く浅く知識を蓄えるのには役に立つような気がしましたね。
一般的に、Ph.D.(博士号)を有する人は、自分の専門領域に関する知識は深いのですが(当たり前ですが)、それ以外の領域の知識に欠くことが多いと言えます。逆に言うと、私のような医師免許を持つPhysician-Scientist(研究医)は、やはり医学部で学んだ広範な疾患の知識を有していますので、その知識量の差でPh.D. Researcherに差をつけることができるわけです。それでようやく勝負は五分みたいな感じもあります。そのような状況に置いて、今回のような試みで出来るだけ幅広い研究範囲に大学院生を触れさせることによって、豊富な教養を有する医学研究者を育成しようとするのは戦略的に正しいでしょう。
朝から一日中参加すると、正直疲れますが、勉強になりました

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