「不可視の両刃」放射線に挑む ~或る医学者の英国留学記~

福島原発事故被災地での臨床経験がきっかけとなって放射線医科学を研究しています

Halloween 2017

2017-10-31 | 2017年イベント
ハロウィーンのイベントが英国北アイルランド第二の都市ロンドンデリーLondonderry/Derryで開催されました。「北アイルランドにこんなに人がいたの!?」と驚くほど、大勢が集まっていて、様々な仮装を見ることが出来ました。
私も、こちらでお世話になっているご家族とご一緒して、ロンドンデリーを訪ねたのでした。

 


仮装行列や花火などのイベントがありました。仮装行列は1時間かけてロンドンデリーの街中を練り歩くというものですが、私のパフォーマーの1人として参戦しました。楽しかったです。

ハロウィーンの起源はケルト文化とのことで、北アイルランドでも長い伝統を有する行事なのですが、「トリックオアトリート」やジャックオランタンなどの形式で一般に広まったのはやはりアメリカ合衆国の影響のようです。日本でも近年は楽しまれるようになってきていますが、北アイルランドの方が盛り上がりが大きい気がしましたね。
社会勉強の一環として、留学中にこのようなイベントに参加することが出来たのは、とても勉強になりました。
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アントリウム州の美しい光景

2017-10-29 | 留学全般に関して
本日は、北アイルランドでいつもお世話になっている方のお宅にお伺いしました。そして、アントリム州County Antrimの美しい景色を色々と見せて頂きました。上の写真はベルファスト湾を一望する景色で、カメラマン(私)の腕が悪くて恐縮ですが、本当は幻想的でとても綺麗な光景でした。今の季節も悪くありませんが、きっと夏にはもっと素晴らしいことでしょう。その他にも、様々な場所を案内して頂き、素晴らしい一日を過ごすことが出来ました。



もうすぐハロウィーンですね。そして、ハロウィーンの本場は実はアイルランドなのです。あちこちにジャック・オー・ランタンが飾られており、北アイルランドでも楽しい雰囲気に包まれています。
Trick or treat♪

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二日酔いか、あるいは風邪か

2017-10-27 | 雑記
昨夜は友人の誕生日パーティーに招かれたのでした。
私だけ単身で参上して(他は皆さんカップルでいらっしゃっていましたが)、持参した鳩サブレ―の素晴らしさを力説して、とりあえず酒をしこたま飲んで、英語がよく判らん時は「うんうん、だよね~」と頷いて、ケーキが美味しかったからおかわりして、気が付いたらパーティーは終わっていて……

そして、今朝は軽く頭痛を感じながら、午前中からミーティングに参加しています。自分、へぼ医者なんで、自身が風邪なのか二日酔いなのか(あるいは両方なのか)さえも診断できません。ちょっと気持ち悪い。
ぐむむむorz
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もはや真冬のBelfast

2017-10-25 | 雑記
私も含めてメキシコ出張組はBelfastに戻ってから軒並み体調をすこし崩していますが、何事にも例外が居るものです。ボスだけは今でも常夏のビーチに居るかのように元気いっぱいの様子で研究センター内で働いています。流石です。

私が日本とメキシコに滞在していた数週間の間に、英国北アイルランドはもうすっかり冬になっていました。
ここ北アイルランドの首都Belfastでは真冬でもあまり雪は降らず、気温も氷点下までは下がりません。しかし、分厚い雲に阻まれて太陽の光はあまり届かない、暗い日が続きます。メキシコのCancunという楽園を存分に楽しんできた人たちは皆、そのようなBelfastの状況に対して、「あ~、帰ってきちまったな~」と呻いています。How is it going?(調子はどう?)というお互いの問いかけに対して、Not too bad(そんなに悪くはないけどね、良いはずはないよね)と苦笑し合う感じです。正直、皆、カリブ海の太陽が恋しいのではないでしょうか。たしかに時差ボケなどは多少あるのでしょうが、それよりも精神的な落胆が大きく影響しているのではないかと思われました。

次の日曜日29日に英国ではサマータイムが終わります。日本と英国の時差はこれまで8時間であったのが、通常の9時間に戻ります。つまり、今週が「最後の夏」といえます。また一つの季節が終わってしまうのですね。流れる月日をつくづく感じます。

僕だけが取り残されたようで 友達が幸せそうに見えた♪
でも最近じゃ自分をもっと 好きになろうと心に決めたんだ♪

『ラストチャンス』というSomething ELseの曲がありますが、ふとした瞬間に私はこの古い曲のことを思い出しながら、口ずさむことがあります。まるで心細さに震える自分自身を奮い立たせるかのように。

Wow...give me a chance 最後に賭けてみたいんだ♪
once more chance 後悔だけはしたくはない♪
一体どこまでできるかも分からないけど♪
give me a chance 願いを形にできるように♪

真冬のBelfastはすこし寂しい気分になりますが……
為すべきことを為すために。負けずに頑張りたいと思います。
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こんなところで負けてたまるか

2017-10-23 | 雑記
ようやくホームに帰ってきました。

私のホームは、今はもう、英国Belfastです。
先週までメキシコで開催された放射線科学の国際学会では「Belfastにいます」と言えば、学会の偉い先生たちは皆「ああ、Kevinのところだね」とすぐに納得してくれました。私のボスのKevinは、米国主体の国際放射線学会で今年から会長を務める、世界屈指の放射線生物学者です。Belfastは私にとって必ずしも過ごしやすい場所ではありませんが、彼のような偉大な研究者が身近にいるという幸運を改めて感じています。

最近、研究の方は思うように進んでいません。
行き詰まっていると言うべきか、正直、停滞気味です。空回りしている部分もあります。これまでに得られた結果をまとめて論文化することはおそらく容易なのですが、やはり、どうせならば科学的な思索に富む論文としてまとめたいものです。そのためにはどうすればいいのか。色々と悩ましいものがあります。イライラしても仕方ないのですが、寒いBelfastの街中を日本語でブツブツと独り言を言いながら歩いたりしています。こんなところで負けてたまるかと。

何の為に英国まで来たのか。
誰の為に英国まで来たのか。

ちょっぴり泣きたい時もあります。
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2017衆議院総選挙

2017-10-22 | 2017年イベント
立て続けに参加した国際学会行脚も一区切りついて、今週中にBelfastに戻ります。
北アイルランドのBelfastは10℃前後、日本は20℃前後、メキシコのCancunは30℃前後という気温差があり、そして、長距離フライトも身体には堪えます。連続した国際学会で発表を行うだけでなく、その間には種々の打ち合わせも立て込んでいましたし、正直言って体力の限界というのでしょうか、今回の遠征ではかなり疲労困憊しました。もう若くはないということなのかもしれませんね。ぐぬぬぬ。

さて、今日は総選挙ですね。
やや唐突な衆議院解散から始まり、野党の集合離散もあって、かなり混沌とした選挙戦が展開されてきました。森友・加計学園問題はたしかに「仲良し」安倍政権の問題の一つだったかもしれませんが、旧民主党政権時に原発事故問題や尖閣諸島中国漁船衝突事件で情報隠しを行っていたと思われる立憲民主党の方々がそれを追及しているのは「ブーメランではないのか?」というある種の滑稽さがあります。小池新党である希望の党もセンセーショナルな立ち上げとなりましたが、その成り立ちも含めて様々な論点や自己矛盾をはらんでいる恐れがあるように見えます。
それではどこに投票すべきなのか。
私自身、自分の思想と公約が全て一致する政党は存在しませんが、「どこが一番マシなのか」という相対的な評価軸で考えるべきなのだろうなと醒めた目で今回の選挙戦を見てきました。

Cancunでの学会で話したドイツ人研究者は「先の選挙はドイツの恥だった」と述べていましたし、スペイン人研究者は「カタルーニャ州の判断は頭痛の種だよ」と話していました。昨年のBrexit(英国EU離脱)や米国大統領選挙もそうだったのかもしれませんが、人びとは時に合理的な判断から逸脱した自制心の欠如を示してしまうのかもしれません。そのような意味では今年のノーベル経済学賞は、スウェーデンによる「ある種の痛烈な皮肉」というべきか、大衆心理が有する「軽挙妄動」を指摘してみせました。
判官びいきや浪花節が伝統的に好きなわれわれ日本人ですが、こと政治に関してはひとりひとりが慎重に合理的な判断を追及するべきなのではないかと、各国研究者と話しながらつくづく思いました。

我が国の明日はどうなるのでしょうか。
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ワールドツアー2017 ~英国、日本、メキシコ~

2017-10-14 | 2017年イベント
ここ最近、カタルーニャの独立選挙、ラスベガスの乱射事件など様々な出来事が世界を揺るがしています。まさに諸行無常の世の中ですが、私も旅人の様にあちこちを移動する日々を過ごしており、なかなかこのブログも更新できませんでした。
おちこんだりもしたけれど、私はげんきです(『魔女の宅急便』風に)。
先週は横浜で国際学会に参加し、今週から来週にかけてはメキシコでの学会に来ています。どちらも私にとっての恩師たちが大会長を務めていらっしゃることもあり、私としても是非参加したかったのでした。私のスケジュールを見て、今の指導教官が「ワールドツアーみたいだね」と言った通り、先週からの英国、日本、メキシコの移動でほとんど地球一周くらいはしています。これから、メキシコ、日本、英国の「復路の旅」があるので、また地球一周分くらいは飛行機に乗らなければなりません。学会に参加するのは楽しいのですが、正直、狭いエコノミークラスの座席にはもはやうんざりしています。



パシフィコ横浜は私にとってはある意味で「ホームグラウンド」と言うべき場所なのですが、先日久しぶりに行ったら、「あれ? こんな場所だったかな?」と感じました。よく考えると、ここ数年ほどパシフィコに行っていなかったという驚愕の事実があり、時間が経つのはあっという間だと改めて思い知らされたのでした。学会会場でもしかしたら医学部の同期に会えるかなと思っていたのですが、残念ながら、そういう機会はありませんでした(私が気付かない非礼があったら申し訳ないですが)。
大会長の恩師と、学会の大御所にあたる先生から「福島について話して下さい」というお話を頂いたので、若輩の身でのこのこと出掛けて福島被災地のお話をしました。英国のOxfordなどあちこちで原発事故の話をしてきましたのですこしは慣れているつもりではありましたが、英語で話すのは今でも緊張しますね。日本人の聴衆からは時折、「先生の英語は早口ですね」と言われるのですが(それでもネイティブスピーカーに比べたらかなりゆっくり喋っているのですが)、今回は時間が限られていることもあって、すこし聞き取りにくいスピードで話してしまったかもしれません。
ああ、プレゼンテーションが上手くなりたい。

メキシコは最近、地震が多いので少し心配していましたが、開催場所はカリブ海側のCancunなので、今回の渡航ではとくに問題はありませんでした。初めてCancunに来ましたが、まさに天国みたいな場所であり、たいへん驚いています。ホテル地区には大きな豪華ホテルが立ち並んでいるのですが、今回の学会も、その中の一つのホテルの一部を借り切る形で開催されています。私の現在の指導教官が大会長なのですが、世界で最も大きな放射線研究コミュニティであるこの学会の大会開催を取り仕切る姿を見て、改めて敬意を抱きました(私のボス、マジ、凄いんです!)。
世界中から(主に米国から)著明な研究者たちが集まっているので、私も色々と勉強させてもらっています。
決して、バカンスを楽しんでいるわけではないのですニャ~

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2017ノーベル賞ウィーク

2017-10-01 | 2017年イベント
今年もついにノーベル賞ウィークになりましたね。
今日、研究センターで会った知り合いから「明日、誰が受賞するかな?」と聞かれ、「判りません I have no idea」と答えておきました。ノーベル賞は10月2日月曜日に生理学・医学賞から順に発表されていきます。

とくに今年の生理学・医学賞は予想が難しいのはないでしょうか、おそらく臨床寄りの業績から選ばれるでしょうから(生理学・医学賞については基礎医学と臨床医学から交互に選出される傾向があると言われていて、昨年「オートファジー」は基礎医学的でした)。
臨床医学寄りの業績で日本人が受賞する可能性があるとしたら遠藤章先生(東京農工大特別栄誉教授)の「スタチンの発見」でしょうが、残念ながら、その可能性は低いように感じます。近年、腫瘍学分野に革命を起こした「腫瘍免疫治療学」の第一人者として名高いジェームズ・アリソン博士(James P. Allison)が単独受賞する可能性がやや高いような気がしますが、臨床医学系ではどの分野にも素晴らしい業績を有する大御所がいるので受賞候補が多すぎて、予想は容易ではありませんね。
つまり、今年の生理学・医学賞をどの業績に授与するのか、カロリンスカ研究所の判断について「お手並み拝見 We will see」というところではないでしょうか。

ノーベル賞大本命とも呼ばれる「ゲノム編集」の業績はおそらく化学分野になるのではないかと私は思います。なんとなれば「緑色蛍光タンパク質 (GFP) の発見とその応用」に対して2008年にノーベル化学賞が授与された時の選考判断と同じことになるのではないかということですね。
この場合、エマニュエル・シャルパンティエ博士(Emmanuelle Charpentier)とジェニファー・ダウドナ博士(Jennifer Doudna)が選ばれるのは当然として、3人目が誰かという問題が残ります。石野良純先生(九州大教授)が前述の2人と共同で受賞出来る可能性は、残念ながら、やはりとても低いだろうと感じます。おそらく、2017年日本国際賞同様、シャルパンティエ博士とダウドナ博士の2人だけの受賞になるのではないかという気がします。
その他、よく日本で願望込みで言われているリチウムイオン電池開発の可能性もあるのかもしれませんが、化学分野は近年は生化学分野からの選出がとても多いです(ほぼ2年に1回は生化学であり、昨年「分子マシン」は生化学ではない)。だから、今年もし生化学から選ばれるならば、やはりゲノム編集かなという印象です。

物理学賞は昨年は間に合わなかった(?)ともいわれる「重力波」か、あるいは「系外惑星」か。物理学分野については、専門外過ぎて、もはや見ているだけになります。文学賞、平和賞に至っては、もうほとんど興味はありません。とはいえ、もしも村上春樹氏が本当に受賞したら、すこし笑ってしまうかもしれませんが(昨年のボブ・ディラン氏(Bob Dylan)の受賞も面白かったですね)。

ノーベル賞ウィークでは、Nature誌やScience誌などの世界トップジャーナルにおいても、受賞者業績を報じるだけでなく、隠れた貢献者(あるいは不運にも受賞を逃した研究者)のことを採り上げて暗に選考を皮肉ったり、科学界でもノーベル賞がそれなりに話題にはなります。
言うまでもなく、ノーベル賞を受賞するような業績は、良くも悪くも新しい時代を切り拓いてきたものが多く、人類の科学史の流れを代表するものです。しかし、近年はある種の制度疲労を起こしているというべきか、ノーベル賞が「その時代を象徴する科学業績をちゃんと採り上げることが出来ているのか」というと必ずしもそうではないようです。生命科学もそうなのですが学際的な業績について評価するのが難しいという点で運用が厳しいわけで、昨今の科学の各専門領域の在り方からすると「物理学、化学、生理学・医学」というノーベル賞の尺度はもう古すぎるのかもしれません。
そもそも研究者は、べつに賞が欲しくて研究しているわけではなく、自分の知的好奇心を満たすためだったり、病気の克服など人類の更なる発展のために仕事をしているわけです。ノーベル賞を誰がもらったとか、日本人かどうかなど、くだらないといえばくだらないですね。
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Belfastの玄関 George Best City Airportについて

2017-10-01 | 留学全般に関して
「George Bestって、誰ですか?」

とまず言いたくなると思われますが、彼はBelfastが輩出した有名なサッカー選手です。上の写真は空港内に飾られているGeorge Bestのものですが、このような甘いマスクで1960年代の英国サッカーを盛り上げた、マンチェスターユナイテッドの伝説的人物です。史上最年少で「バロンドール」を受賞した彼は、英国フットボール史上屈指の名選手として高い評価を受けるとともに、身を持ち崩したスター選手にありがちなアルコール依存症、不倫、離婚劇などの悲劇的な晩年とともに、今もなお人々の記憶に深く刻まれているようです。
私自身は、マンチェスターユナイテッドの昔の名選手と言われても、あのベッカム(David Beckham, OBE)くらいしか知らないのでどう反応したらよいのか判りませんが、サッカー選手の名を空港に冠するのはなかなか興味深く思っています。日本には、おいしい山形空港、鳥取砂丘コナン空港など、「本当にそれでいいのですか?」とちょっとお聞きしたくなるような空港名があるので、それらに比べたらまだマシなのかなと思います。日本にはスポーツ選手の名前を冠した空港はないと思いますが、たとえば神戸空港あたりをイチロー神戸空港(オリックスで活躍したから)などにするようなイメージでしょうかね。

Belfastには空港が二つありますが、もう一つのベルファスト国際空港Belfast International Airportに比べると、シティー空港George Best City Airportはかなり小さい空港です。しかし、街中から近いし、ヒースローLondon Heathrow Airportからの便が多いので、もっぱらBelfastと日本との往復にはこの空港を使うことになるかと思われます。残念ながら、この小規模な空港にはお土産屋さんなどの設備はあまり充実しておらず、純粋な交通拠点という感じです。利用客はそれなりにいるようですが、やはりグレートブリテン島との往来に使われるのがほとんど、そういう意味ではある種の「駅」みたいな位置付けになるのかもしれません。

「まあ、僕は好きだけどね、あの空港」

と、以前、地元出身のKarl氏が言っていました。City Centreからのアクセスが抜群に良いので、たしかに重宝できます。地元に愛されているという意味では、幸せな空港なのかもしれませんね。
私も日本に帰る時はいつもこの空港を使っています。
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