のち
映画関係のことも書きたいけれど、今日はやっぱりこれ。
本日2012年2月14日は、2002年に開催された冬季オリンピック・ソルトレイク大会に於いてフィギュアスケート男子シングル部門フリースケーティングが行われたその日から、ちょうど十年目に当たります。
言い換えれば、その前の数年間、最大のライバルとして様々な試合で常に競い続けたアレクセイ・ヤグディンとエフゲニー・プルシェンコの「最終決戦」の場でもありました。
前回このタイトルをつけた記事を上げてから約1年が経ってしまいましたが、やはりこの時期に書いておきたいことです。
というわけで、最終グループに残った6人の中から、3番滑走プルシェンコの演技を。曲は「カルメン」。
まず日本版。
次に米NBC版。
申し訳ないけど、これ何回観ても笑ってしまいます。いろんな意味で凄くて。
最初の4T-3T-3Lo の3ループがステップアウト、最後の3Sが2回転になるなど、けっこう取りこぼしがあり、スケーティング自体も当時はそれほど良いわけではありません。リアルタイムで観た時には「迫力はあるけど何か荒っぽい演技だなあ」などと思ったものでした。ラストの唐突で強引なスピンなんて、当時「暴れ牛の乱入?」とか言われていた記憶が……
そのあたり、後世この演技が「やけくそカルメン」などと呼ばれるようになった所以かも知れません。
でも、日本版実況の刈屋アナウンサーが「これぞプルシェンコ」と評し、米版実況が3A-ハーフループ-3Fに「Unbelievable combination!」と絶叫する──それこそがまさに彼の真骨頂です。
2002年ソルトレイク五輪は、その前年に起きた同時多発テロ事件を受けて、米国全体にナショナリズムが高まっていた時期に同国内で開催された大会であり、小生意気なロシア少年(当時)などは格好の仮想敵だったわけですが、それでも、実際に会場にいた観客からは、これだけの喝采を受けているのです。
あの時、多くの人が抱いた感想は「よくわからないけど、なんかスゲーもん観た!」だったのではないでしょうか。
あれから10年経った現在の男子フィギュアを見ると、技術的には当時より遥かに進歩していると思います。が、長野五輪のキャンデロロやこの時のプルシェンコのように、取りこぼした部分はあっても、有無を言わせず観客を圧倒する存在感のある選手は少なくなっているような気がします。
さて──
一方のアレクセイ・ヤグディンは、リンクに出て行く直前のプルシェンコと一瞬だけ顔を合わせたそうです。その時に心中で思ったことというのが、ご本人によると
「おまえがどんな演技をしようが関係ない。優勝するのは俺だ」
だったそうで(笑)。いや、こちらもさすがです。









