20世紀ウラ・クラシック!<最新版>

このページは、19世紀末から20世紀の末流ロマン派クラシック音楽に焦点を当て、同時代の録音評を中心に紹介しています。

ストラヴィンスキー:ペトルーシュカからの三つの楽章

2017年06月22日 | Weblog
ルービンシュタイン(P)(Ariola他)1961カーネギーホールlive・CD

依属者唯一の記録とされる。作曲家に超絶技巧曲を要求してその想定レベルを遥かに超える編曲を返され、数年は演奏するも年齢を重ねてから取り上げることはほとんどなかった。そんな70代のリサイタルでの貴重な記録。やはり冒頭から難度の高い一曲目では指のブレ、打鍵の衰え(なのかもともとこういう発音の仕方なのか)、リズムの狂いにより精度をかなり落としてしまって非常に聴きづらい。一方でこの曲には作曲家が言うようなメカニカルなものだけが存在するのではなく、依然抒情が存在すると論議をかけたという伝説を裏付けるが如く、意図して取り出し弾き直すかのようにペトルーシュカ原曲にあるリリカルなフレーズやドビュッシー的な響き、あるいはヴィニェスが得意としたような、つまりルビンシュタイン自身が同じリサイタルで取り上げた南欧の曲のような美観を繊細なさざめきのようなトレモロや極端に柔らかいタッチで感情的に織り交ぜていき、二曲目ではとくに素晴らしく美しい音色世界を、けしてスピードを落とすではなく(大体ヴィルトゥオーゾピアニストがノンミスでリサイタルをやり通すこと自体むずかしいわけでルービンシュタインが曲や時期によりいいかげんという話もどうかと思うし(ギレリスの遅くて端折った演奏はじゃあどうなんだという)、コンサートも終わりと思われるこの曲に至りこのスピードを乱れながらも突き通しただけで凄いものだ)きらびやかに展開したのは素晴らしいと思う。三曲目再び乱れが目立つが一曲目ほどではない。曲と演奏家の志向の違いが既に明確になっている上で、それでも演奏家が自分のものとしてやりきった感のある歴史的記録。今はwebでも聴ける。
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