20世紀ウラ・クラシック!<最新版>

このページは、19世紀末から20世紀の末流ロマン派クラシック音楽に焦点を当て、同時代の録音評を中心に紹介しています。

☆マーラー:交響曲第3番(1893-96、1902)

2016年12月07日 | Weblog
○シェルヒェン指揮ライプツィヒ放送交響楽団、チェルヴァーナ(A)(TAHRA)1960/10/1-4LIVE・CD

思えばターラ・レーベルの名を轟かせたのがこのシェルヒェンの実況録音だった。シェルヒェンの発掘から始まったといっていいターラ・レーベルの快進撃はヲタなら周知のとおり。そのリマスタリングの優秀さと発掘音源の希少さゆえにたくさんのファンを獲得している。モノラルではあるが、音質は良好である。迫力に欠ける感じもなくはないが、シェルヒェンの特異な解釈を聞かせるには過不足無い録音である。シェルヒェンは曲を分節ごとに切り刻み、ディジタルなコントラストをつける。ピアノのあとにいきなりスピットでフォルテッシモ、といったかんじで、ダイナミクスにかんしては松葉が無くいきなり最強音逆に最弱音といったやりかたを(全部とは言わないが)やっている。音量だけでなくテンポについてもそう。いや、テンポこそもっとも気になる所で、基本はかなり速めのテンポなのだが、叙情的な主題が一節挿入される場面でいきなり急激な(スピットな)リタルダンドをかけ歌わせて、またもとの行進曲に戻った途端速いテンポに戻す、こういったことを、とくに1楽章では頻繁に行っている。それが聞き物にもなっており、全般的には颯爽とした表現ではあるが凡庸な客観解釈に堕しないのはそのあたりに要因がある。細部はアバウトだけれども、聞かせる演奏だ。2楽章もまた面白い。ミステリオーソの4楽章は歌唱がややふるわないが悪くはない。終楽章がまた面白い。非常に速いテンポでさっさとそっけなく進んでいくが、歌わせる所は目一杯歌わせている。クライマックスなどそうとう速いのだが、結果として23分を要する演奏となっているのだ。これがマーラーなのかどうかわからない。しかし、「シェルヒェンのマーラー」としては間違いなく第一級だ。佳演。,
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