20世紀ウラ・クラシック!<最新版>

このページは、19世紀末から20世紀の末流ロマン派クラシック音楽に焦点を当て、同時代の録音評を中心に紹介しています。

☆ブーレーズ:カンタータ「水の中の太陽」

2017年03月15日 | フランス
○デゾルミエール指揮ORTF、ヨアヒム他(INA)1950/7/18live・LP

ラヴェルの時代から戦後前衛まで、転地を続けつつ長年にわたりフランス現代音楽の擁護者として活動したデゾによる指揮記録。この時期の録音にしては非常にいい音である(トゥランガリラなんかよりはよほど)。冷たく揺れない無感情とまで思える指揮ぶりは適度な色彩性と透明感を保持しているにせよ特にこのような曲では全く個性があらわれず、バレエ指揮者としてのメリットすら最早投入されることはない。現代音楽好き以外の聴衆には受けないけれどもここでは情感を出さないわけにはいかない「声」を使用した楽曲であることから数十年前のドビュッシーの時代を彷彿とさせる感じも少しある。繊細な響き、新ウィーン楽派からメシアンを繋ぎつつ更に削ぎ落とした彫刻的な美の演出、二つの声部の設計上の巧さ、ブーレーズの天才性のみが浮き立つ。私は意図してまだ存命の作曲家は対象としていないが、デゾの前衛音楽録音は数はあるはずなのになかなか復刻評価されないので、名作としての価値含め挙げておいた。
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