20世紀ウラ・クラシック!<最新版>

このページは、19世紀末から20世紀の末流ロマン派クラシック音楽に焦点を当て、同時代の録音評を中心に紹介しています。

シベリウス:交響曲第6番

2016年12月31日 | Weblog
ロスバウト指揮ケルン放送交響楽団(ica)1952/4/21・CD

真の万能型指揮者で、現代音楽指揮者にありがちな即物的解釈、逆に極端に恣意的な解釈は施さず曲に適したスタイルで、きちんと聴衆に聴かせる音楽を作る。最も活躍した時期が50年代前後なのでモノラル録音が多く、セッション録音も少ないばかりかきらびやかな色彩性に重きをおかないため真価を伝えられていないものもある(モノトーンのつまらないメシアンなど)。牧神のライヴ録音が絶妙の起伏を作りすぐれていたおぼえがあるが、響きにおいてみればあのくらいの淡彩、後期シベリウスくらいの色調が合っているかもしれない。歩調は確固たるものがあるものの独欧風の重さがなく、そこも後期シベリウスに合っている。

すなわちこの演奏は良かった。弦の弱いオケにここまでグイグイともってこさせ、合奏音楽としてしっかり組み合わせてなお強引さは感じさせず、地味な同曲の少し言い淀むような進行をアンサンブル、微細な和音進行の明晰な表現によってしっかり聴かせてゆき、爽快な終楽章をもって完結させる。オケコントロールの上手さ、アンサンブルの鍛えっぷりは今更言うまでもないが、バーデンバーデンのオケでなくてもここまでできるのである。モノラルで篭もる感じもあるかもしれないが情報量のある録音なので再生側でなんとかすればゴージャスに聴くことも可能。
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