湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

※旧ブログの一部コラム・記事、全画像は移植していません。こちらのコンテンツとして残します。

ルーセル:セレナード

2008年08月22日 | フランス
○エンドレス四重奏団のメンバー、ストルク(hrp)シュウェルガー(fl)(VOX)CD

篭ったステレオ録音。ニセ客観評価指標に分解するとして(昔流行ったねえ印象批評の数値化w)、音楽の三要素にあてはめると、これは「リズム系」の演奏(ラテンやバレエ伴の「リズム強調」ではない、縦を揃えそれにリズミカルな調子を上手く載せている)。

だからスピードもありドライヴ感はあるが3楽章までいくと単調さに気づいて飽きが来る。終わり近くのヴァイオリンのフラジオのグリッサンドがぜんぜん引き立ってこないなど、オリエンタリスティックで冒険的な部分が眠ったままである。単純なリズムのみがただふた昔前のテクノのごとく続くように感じるのだ。

ルーセルも中期以降なら書法的にリズムが重要になってくる。単純さが強みでもあった。だけれど印象派的なこの曲だとたんにミニマルな印象をあたえてしまう(退屈だということである)。VOX廉価復刻音源なら50年代から60年代くらいの流行演奏様式がまだ続いているくらいだろうので、それも納得ではあるが。エンドレエス四重奏団の演奏様式はそれに沿ったものと言えるだろう。

音楽の三要素でいけば旋律とハーモニーはわりと普通にうまくいっている。旋律重視=アゴーギグ付けすぎ超ロマン主義、ハーモニー重視=超客観的演奏精度主義、みたいな別け方からするとまったく違う。わりと直線的だが旋律は歌謡的に流れているしハーモニーはルーセルの編成的にごつごつした音響をそのままに、しかし不自然感はなく素直にこうじられている。2楽章もわりといいのだが3楽章がどうも飽きるのだよな・・・1楽章だけなら◎なのだが。○。オリエンタリズムは希薄だなあ、普通に美しく聴ける。
Music for Harp

Vox

このアイテムの詳細を見る
何も書いてませんが品薄で入荷遅れる。注意。

ルーセル(セレナード)にかんしてはうちの本サイト>こちら

↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
素晴らしい すごい とても良い 良い

Comment    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« デジタルミュージックプレイ... | TOP | メモ;最近の特筆すべきCD復刻 »
最新の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Recent Entries | フランス