20世紀ウラ・クラシック!<最新版>

このページは、19世紀末から20世紀の末流ロマン派クラシック音楽に焦点を当て、同時代の録音評を中心に紹介しています。

☆ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番

2016年09月15日 | ラフマニノフ
○作曲家(P)ストコフスキ指揮フィラデルフィア管弦楽団(RCA,victor,sony)1929/4/10,13(1楽章のみ、全曲版とは違う電気録音)、1924/1/2,3,12/22・CD

紙ジャケ廉価再発のRCA録音全集ボックス(2005)に収録された、全曲版とは別のテイクの寄せ集め。1楽章は電気録音だがアコースティック録音の2、3楽章とは音の違う、なかなか重厚な聞き応えのもので、かつ瑕疵は否めないがスケールの大きな落ち着いた演奏になっている。ラフマニノフはけして現代的な腕のある人ではなく、指もすらすら廻るわけではないが、テンポをやや落とし少し気まぐれな揺らぎをもってそれほど違和感なく弾き切っている。オケは正直時代なりのものでしかなく編成の薄さが露骨だがストコの引き締めと特有の色彩感は感じられる。演奏的に劣るのは二、三楽章でオケは耳辛い場面が多く(録音上仕方ないところもある)ピアノのミスもなまじ録音機器に近いがゆえに目立つ。確かに2楽章のてんめんとしたリリシズムはオケはともかくラフマニノフの垢抜けた響きをもって、臭くならずに美しく伝わるし、3楽章のやや走るものの直線的なテンポとリズムは魅力的だ。時代らしからぬストコならびにオケのメカニックな動きが光る。ただまあ、やっぱり、全曲録音にくらべ落ちると言わざるをえまい。面白みはある、その点で○。しかし、安くなったなー。
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