20世紀ウラ・クラシック!<最新版>

このページは、19世紀末から20世紀の末流ロマン派クラシック音楽に焦点を当て、同時代の録音評を中心に紹介しています。

プロコフィエフ:交響曲第7番「青春」(一部欠落)

2016年10月12日 | Weblog
マルコ指揮東京交響楽団(TBS)1959/12/11live・CD

テンポは揺らさないが表情付けは濃い、マルコらしい。この指揮者も掴みどころがないところがあって、なんの引っ掛かりもない凡演もあれば、稀にとんでもなく惹きつける凄演もあり、セッション録音だろうがライヴ録音だろうが関係ない。この曲は二十世紀を代表するメロディメイカーのプロコフィエフにあってもとくに魅力的な旋律が次々と繰り出され、青少年向けという命題のためだけでもなかろう、最晩年の透徹したまなざしで、単純化された書法によりおそらくは遠い過去の記憶を美しく瑞々しく綴った名作。マルコはプロコフィエフと親交がありこの作品をよく取り上げたが、スタジオ録音はこれといった特長のあげづらいごく普通の出来で、一方ライヴ録音ではとんでもなく集中力の高く即興的にも取れるような独特の気の煽り方をしたものもある。この来日記録(盤ではオマケ扱い)はモノラルでありながら情報量の多い良い音だが、演奏スタイルはその中間。後者に聴かれるような、他の指揮者に無い解釈表現や、改変のようなものが(細部の省略のようなものも)聴かれるところは面白いが、演奏スタイルそのものにかんしては実直さも目立つ。ここではオケの健闘ぶりが特筆すべきことで、弦楽器はおしなべて力強く、ブラスも不足無い。耳にバイアスかけて聴かなくても十分聴くにたえる。惜しむらくは二楽章の一部が欠落(放送用に編集されてしまった)していること。一楽章から二楽章へも妙に間がなく突入したりと忙しないが、じつはこのあたりはそんなに気にならなかった。それほど良い出来だった。ジャンジャンジャンジャン、ドンで終わるバージョン。
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