○イワーノフ指揮モスクワ放送交響楽団他(MELODIYA)1972/10/12live
非常に充実した演奏ぶりでさすがベートーヴェン指揮者として国内でならしたイワーノフの「第九」である。ライヴならではの迫真味がありまるでフルヴェン先生のもののように力強く迫ってくる、もっとも解釈は一直線の棒状のもので剛速球スタイル、だから緩徐部・楽章では少し飽きる。ただこの超スピードは魅力的で、弦・打がまた素晴らしくキレている。ロシアのライヴものというとグダグダな箇所が一箇所はあるものだが、曲が曲とはいえ(ロシアでもベートーヴェンは昔から楽聖なのである)、この集中力とそれをリズミカルにドライヴするイワーノフの力量は並ならぬものがある。録音バランスのせいだろう、ブラスがやや引きで入っており篭る感じもあって◎にはできないが、あきらかなロシア奏法で19世紀的に処理される音響も含め、現代の耳には新鮮で面白く聞こえる。ロシア語歌唱。ハラショーが僅かに聞こえる。イワーノフは世界に一握りくらいマニアがいるらしく、たまに出物があるとすぐ売り切れるから要注意だ。私も3枚ほど探しているがいつも出遅れる。左欄にシェヘラザードなどを挙げているが、リムスキー指揮者としても有名だった。○。
※2007/11/12の記事です
非常に充実した演奏ぶりでさすがベートーヴェン指揮者として国内でならしたイワーノフの「第九」である。ライヴならではの迫真味がありまるでフルヴェン先生のもののように力強く迫ってくる、もっとも解釈は一直線の棒状のもので剛速球スタイル、だから緩徐部・楽章では少し飽きる。ただこの超スピードは魅力的で、弦・打がまた素晴らしくキレている。ロシアのライヴものというとグダグダな箇所が一箇所はあるものだが、曲が曲とはいえ(ロシアでもベートーヴェンは昔から楽聖なのである)、この集中力とそれをリズミカルにドライヴするイワーノフの力量は並ならぬものがある。録音バランスのせいだろう、ブラスがやや引きで入っており篭る感じもあって◎にはできないが、あきらかなロシア奏法で19世紀的に処理される音響も含め、現代の耳には新鮮で面白く聞こえる。ロシア語歌唱。ハラショーが僅かに聞こえる。イワーノフは世界に一握りくらいマニアがいるらしく、たまに出物があるとすぐ売り切れるから要注意だ。私も3枚ほど探しているがいつも出遅れる。左欄にシェヘラザードなどを挙げているが、リムスキー指揮者としても有名だった。○。
※2007/11/12の記事です