Mizuno on Marketing

あるマーケティング研究者の思考と行動

ガンバとハーレーダビッドソン

2009-03-18 23:25:41 | Weblog
脳神経科学の視点から見たブランドの効果について,博報堂が行なった研究成果の一端が発表された:

ブランドと生活者の関係形成に複数メカニズムがあることが判明

それによると「ガンバ大阪」のファンと「ハーレーダビッドソン」のオーナー各14名を対象に,ブランドに関連する画像を見せたときの脳反応を fMRI で測定する実験が行なわれた。そこで得られた結果は以下のように要約される:

1)両ブランドで,記憶(海馬)と意思決定(DLFPC)に関わる脳部位が活性化した
2)ガンバへの反応として特徴的なのは,嗜好に関わる部位(感覚野)が活性化したこと
3)ハーレー独自の反応は,イベント画像に対して前運動野(Brodmann Area 6)が活性化したことだ。この部位はミラーニューロンと呼ばれ,他者への共感を司っている。

ハーレーに乗るということは,個人的な好き嫌いより,あるコミュニティに属する悦びを享受するということなのかな? ハーレーのオーナーズミーティングは,経験マーケティングの成功例として知られており,この結果は納得がいくものだ。しかし,サッカーファンだって仲間への共感性が強そうなのに,なぜそういう反応がでなかったのだろう? みんなで一体となって応援しているように見えて,実はそうではないということか。

消費の意思決定における他者認知の影響はきわめて重要である。それを実証する材料としてハーレーダビッドソンを取り上げたのは慧眼だといえる。では,なぜもう一方の材料をガンバ大阪にしたのだろう?実験を関西で行ったからという理由なら,ファンの数がもっと多い阪神タイガースを対象にしてもよかったはずである。そうしなかったのは,阪神ファンの脳反応があまりに一般性を欠く,という判断があったからだろうか・・・。
ジャンル:
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キーワード
ガンバ大阪 阪神ファン ミラーニューロン タイガース
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