森にようこそ・・・シャングリラの森

森に入って、森林浴間をしながら、下草刈りをしていると、自然と一体感が沸いてきます。うぐいすなど小鳥たちと会話が楽しいです

徒然草(吉田.兼好)・・・賢者の智恵(32)

2017-02-22 08:14:10 | 生きる


     徒然草(吉田兼好)・・・賢者の智恵(32)

     第6章 極める・・・別れがあり、いつかは死ぬ、限りある人生をどう極めるか3

     ・短い一生だからこそ、ものごとに優先順位を
 
      ある人が、子を法師にして、「学問をして因果応報の道理も知り、説教などして
      生活する手段にもせよ」といったので、親の教えに従って、説教師になろうとす
      るために、まず馬に乗ることを習った。輿や牛車をもたない自分が、もし法事の
      導師として招かれたようなとき、馬などを迎えによこした場合に、尻の座りが悪
      くて落ちでもしたら、つらいだろうと思ったからである。次に、法事のあとで、
      もし施主が酒などを勧めるようなことがあった場合に、法師でまったく芸のない
      のは、施主も興ざめに思うだろうと思って、早歌というものを習った。この乗
      馬と早歌のふたつのことが、だんだんと熟練の境地に入ったので、ますます巧く
      したいと思って気を入れて稽古している間に、とうとう説教を習うはずの暇が
      なくて、歳を取ってしまった。
                                      (第188段)

      この法師だけではなく、世間の人々にも、一般にこれと同様のことがある。若い
      うちには、何事につけても立身出世し、大きな道も成し遂げ、芸能も身につけ、
      学問もしようと、将来にわたって計画していることを心には掛けながらも、一生
      はのんびりと長いものだと考えて怠けては、まず差し当たりの目前のことにばか
      り取り紛れて月日を送るので、どれもこれも完成することなく、身は老いてしまう。
      結局は一道の名人にもならず、思ったように立身出世もせず、後悔しても取り返せ
      る年齢ではないので、走って坂を下る車輪のようにどんどんと衰えていく。
                                      (第188段)

      だから、一生のうちに、主にこうしたいと思う中心的な事柄のなかで、どれが優れ
      っているかとよくよく考え比べて、自分にとって第一の事柄を考え定めて、その
      ほかは断念して、一事に精励しなければならない。一日のうち、ひと時の間にも、
      多くの用事があとからあとから起こってくるようななかで、少しでも益の優る事柄
      を励み行い、それ以外は捨てて、大事なことを急がなければならない。どれもこれ
      も捨てまいと、心に執着をもっていては、一事も成就するはずがない。
                                      (第188段)
   
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