2007年度作品。アメリカ映画。
テキサスの田舎町で、女性DJのジャングル・ジュリアたちは友人らと、行きつけのバーで他愛もない会話に興じていた。その店に、デス・プルーフ(耐死仕様)をほどこした車に乗ったスタントマン・マイクが現れ、彼女らの動向をつぶさに観察し始める。
監督は「パルプ・フィクション」のクエンティン・タランティーノ。
出演は「バック・ドラフト」のカート・ラッセル。ゾーイ・ベル ら。
B級映画を愛したタランティーノだけに、映画そのもののノリもB級っぽさが出ている。
変にグロテスクだったり、無駄にアクションがあったり、音楽の使い方もチープだったり、変にマニアックなネタがあったり、ときに無茶苦茶にも見える部分もある。ガールズ・トークも性的な話題に集中しており、ある種、下世話なのぞき見趣味っぽいところがくだらない。
しかしそういったB級テーストが実にいいのだ。
もっともガールズ・トークは長くて少しかったるくはあるのだけど、スタントマンが本性をあらわにするところから物語の勢いが変わり、ストーリーに引き付けられていく。車の爆音や派手なアクションなどはカタルシスを感じ、見ていてぞわぞわするし、興奮もする。
ラストで仕返しをするあたりは、いかにも勧善懲悪的で、やりすぎ感はあるけれど、何だかんだですかっとして気持ちがいい。「THE END」を出すタイミングも含めて、ときに笑い、わくわくさせてくれる。
これはこれで楽しめる作品だ。
評価:★★★★(満点は★★★★★)
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・カート・ラッセル出演作
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