2014年度作品。アメリカ映画。
傑作SFシリーズ『猿の惑星』のエピソード0的ストーリーを描いた『猿の惑星 創世記(ジェネシス)』から10年後の世界を舞台にしたSFドラマ。
監督はマット・リーヴス。
出演はアンディ・サーキス、ジェイソン・クラークら。
ストーリーの展開自体はオーソドックスなのだが、なかなかおもしろい作品だった。
見せ場も多く見ごたえ抜群の作品と言ってよかろう。
前作の後、地球には猿インフルが蔓延し、人類の多くが死滅する。しかしわずかなコミュニティを築いていた人類は電気を得ようと水力発電所に近づき、猿のコミュニティと遭遇してしまう。そこから人類と猿の間で衝突が起こることとなる。
そういう話だ。
そこから想定されるストーリーは、以下のようになろう。
猿と人類が警戒し合い、ときには敵意を見せる
⇒人類と猿とで共生の予感が訪れる
⇒しかしそれもやがて崩壊してしまう。
そして映画もその予想の範疇の通りに進んでいった。
そういう意味、驚きのない作品かもしれない。
だがそれを飽きさせずに見せているのはすばらしい。
個人的に、それはキャラクターの存在が大きいように思った。
賢い猿のボスのシーザーと、シーザーに屈服しながらも人類への憎しみを抱えているコバなど、猿たちのキャラクターが実に立っている。
そんな猿たちの対立を緊迫感をまじえながら丁寧に描いており、食い入るように見ることができた。
CGもすばらしく、戦闘シーンも見ごたえがある。
猿たちと人間は、結局相容れないままで終わる点も潔くてすばらしい。
ともあれエンタテイメントとして非常にまとまった作品である。
娯楽作品として納得の出来栄えだった。
評価:★★★★(満点は★★★★★)
前作の感想
「猿の惑星 創世記」
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