私的感想:本/映画

映画や本の感想の個人的備忘録。ネタばれあり。

『アドラー心理学入門』岸見一郎

2014-10-24 20:50:32 | 本(人文系)

「どう、生きたらいいのか…」アドラー心理学なら明確に答えることができる!アドラー心理学の本格的な入門書。
出版社:ベスト新書(KKベストセラーズ)




フロイトやユングに比べると、アドラーの知名度は少し落ちるような気がする。
僕が無知なだけかもしれないが、実際アドラーのことを知ったのは、フロイトやユングよりもよっぽど後だ。っていうか最近だ。

今回さわりに触れる程度のつもりで読んでみたが、心理学というよりも、自己啓発的な内容で少し驚いている。
僕の理解力のせいかもしれないが、思考方法の一例を提示しているように見えた。
心理学は人間心理の解釈と思っていた僕としては、少し戸惑う部分もあった。


しかし内容は示唆的で、参考になるポイントも多い。

子どもの教育に対する目的論的な視線、
横の関係という対等性を重視する思想、
自分で決定し、それに対して責任を持つこと、
楽観主義的な行動などなど。

自分も意識的ではないにしろ、思っていたことなので、共感するポイントは多い。

もっともそれがコモンセンスだと言ったある人の言葉もよく理解できるのだ。
それは著書も触れているように、アドラーがごく当たり前の、しかしなかなか気付きにくいことを平明な言葉で語っているからだろう。


自己啓発っぽさがいくらか引っかかるのだが、内容は実際的で、しかも示唆的なものも多く、参考になる。
今後の人生においても、時において思い出してみたい。
そんな内容で、大いに勉強になった次第だ。

評価:★★★★(満点は★★★★★)