杉田祐一選手がラケット破壊について ブログ (2019年1月25日閉鎖)
で意見を言っている。ネットでは共感と感動のコメントが多いようだが、いささか違和感を覚える。
闘争心を絶やすまいと奮起するために、プレイヤーはラケットを破壊しているのだろうか。
闘争心を絶やすまいと奮起するためには、ラケットをコートに叩きつけるしか方法はないのだろうか。
闘争心を内に秘めてクールに装い、淡々とプレーしているように見えるプレイヤーもいるだろう。
ラケットをコートに叩きつけると警告を受ける様だ。マナー違反にとどまらず、ルール違反の行為だと理解している。
だとすれば、特殊なツアー生活、子供達のお手本、心理分析よりもルールを優先して考えるべきだろう。
怪我を抱えたプレイヤーが多いことだけを見ても過酷なツアーを戦っていることは想像できる。
同じ条件で戦っている中で、プレイヤー誰もがラケットをコートに叩きつけている訳ではない。
ミスをした後、嘆く表情を見せずに、何がミスの原因だったのか、何がイメージと違ったのか、そんなことに
思いを巡らせて次のプレーにつなげる。そして、いらだつことなく、うなだれることなく、平然とプレーをする。
'彼' はそんなプレイヤーであってほしい。
プロテニスプレイヤーはラケットメーカーのサポートを受けているようだ。
憧れるプレイヤーと同じラケットを買い求めているテニス愛好家もいる。
プロテニスプレイヤーの生活がこのような人たちに支えられている、
この事に考えが及ばないプレイヤーにプロの資格があるのかは、
言うまでもないことだろう。
杉田選手、ラケットをコートに叩きつけて勝てるのならば、あなたはそうすればいい。
ルールを無視してでも勝ちたいのならば、あなたはそうすればいい。
ラケットを100本コートに持って行って、ミスをするたびにコートに叩きつけたとしてもそれを非難はしない。
ただ、'彼' をあなたと同じレベルのプレイヤーの様に言わないで欲しい。'彼' のファンとして腹立たしい。
'彼' に問いたい。
あなたは世界中に放送されるテレビカメラの前で、
JAGUAR のフロントガラスを叩き割ることができますか。
JAGUAR のボディーを破壊することができますか。
勝に不思議の勝あり、負に不思議の負なし
『常静子剣談』
予曰く。勝に不思議の勝あり。負に不思議の負なし。
問、如何なれば不思議の勝と云う。
曰く、遵レ道守レ術ときは其心必不レ勇と雖ども得レ勝。
是心を顧るときは則不思議とす。故に曰ふ。
又問、如何なれば不思議の負なしと云ふ。
曰、背レ道違レ術、然るときは其負無レ疑、故に云爾客乃伏す。
道理にあった技を繰り出していれば本人がそれと自覚していなくても勝つ。
負けたときは技が道理に合っていない、その理由は反省すれば分かるものである。
負けるときには、何の理由もなく負けるわけではなく、必ず何か負ける要素がある。
unforced error に不思議の unforced error なし
有識者会議