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110章解説

2010年05月20日 | ジュズ・アンマ解説
بسم الله الرحمن الرحيم
110章解説
1. アッラーの援助と勝利が来て、
2. 人びとが群れをなしてアッラーの教え(イスラーム)に入るのを見たら、
3. あなたの主の栄光を誉め称え、また御赦しを請え。本当にかれは、度々赦される御方である。

 このスーラは、マディーナで啓示されました。当時のクライシュ族は預言者(平安と祝福あれ)と結んでいた協定を破ったため、預言者(平安と祝福あれ)は一万人から成る軍隊を準備し、ヒジュラ暦8年のラマダーン月に出発しました。そこで預言者(平安と祝福あれ)は強いられない限り戦わないようにと言い付けました。アッラーは預言者(平安と祝福あれ)とその軍隊を戦いなしにマッカに入れることを望み給うたため、イスラームの宣教の歴史において最大の勝利を流血なく預言者(平安と祝福あれ)たちは得ることが出来ました。

 マッカ征服は多くの良い結果を生みました。多神崇拝の本拠地であったマッカに安置されていた多くの偶像が破壊され、その他の絵や像も取り除かれたことや、預言者(平安と祝福あれ)はイスラームの囲い地であるマッカに入り、ヒジャーズ地方の残りの部族に勝ち、イスラーム国家を堅実にすることが出来ました。

 至高なるアッラーは仰せになりました:
「 アッラーの援助と勝利が来て、 人びとが群れをなしてアッラーの教え(イスラーム)に入るのを見たら」

 アッラーは使徒であるムハンマド(平安と祝福あれ)に、勝利は疑いなくやって来ることを知らせ給いましたが、それは実際に起こりました。援助とは、このスーラが降下してしばらく後に叶った、マッカがムスリムたちに征服されることを指しています。

 実は当時、多くのアラブの部族がクライシュ族とアッラーの使徒(平安と祝福あれ)の戦いを待っていたわけですが、実際にムスリムたちが勝利し、マッカが開かれると、人々はアッラーの教え(イスラーム)に続々と集団で入って行きました。この現象を前に、アッラーは使徒であるムハンマド(平安と祝福あれ)に語り給います:
「 あなたの主の栄光を誉め称え、また御赦しを請え。本当にかれは、度々赦される御方である」

 ムハンマドよ、あなたの主から非と悪の属性を排斥しつつ、かれがあなたに委ね給うた勝利に対してかれを称讃し、かれに感謝をささげなさい。そしてアッラーから赦しを求めなさい。という意味です。アーイシャが預言者(平安と祝福あれ)について次のように伝えています:彼(平安と祝福あれ)はマッカが開かれ、アラブたちがイスラームに入ると、「スブハーナッラーヒ ワビハムディヒ、アッラーフンマ インニー アスタグフィルカ(アッラーに讃えあれ。アッラーよ、私はあなたに罪の赦しを求めます)」と多く言われていました。

 どのようなことに対するイスティグファール(赦しの懇願)であっても、やはりイスティグファールは、魂に魂が怠慢と不能の立場に常にあることを痛感させ、そして思い出させるものです。また齎された勝利は魂だけによるものではなく、勝利はアッラーの勝利であること、また他国が開かれて行くのは、かれの恩恵であること。この怠慢と無能の感情は、開拓者に被征服民に不正を成したり彼らに復讐しないようにさせます。これはアッラーから人間に与えられた学習なのです。アッラーは勝利した際には謙虚になるようにと私たちに示し給いました。これこそ、預言者(平安と祝福あれ)がマッカに勝利者として入場した際の態度でした。彼はラクダに乗り、援助を授け給うたアッラーに対する謙虚と畏敬の念から頭を下げていました。

 まさにこの謙虚な態度は、非ムスリムたちが自分たちの勝利時に行っていた、高慢で粗野な態度や、飲酒などの行いと比べられると、その素晴らしさが顕著に現れます。

 このスーラは上記の勝利について述べると同時に、預言者(平安と祝福あれ)の死の訪れを知らせるものでもありました。実際に彼はこのスーラが啓示されたときに次のように言われました:「自分の死を告げられた。」(イブン・アッバースによる)そして彼はこの年に亡くなりました。

 またイブン・ウマルは次のように言いました:このスーラは預言者(平安と祝福あれ)の最後の巡礼中のミナーで啓示され、続けて「今日われはあなたがたのために,あなたがたの宗教を完成し…」(食卓章3節)が啓示されました。彼はその後80日間生きられ、次にカラーラのアーヤ(女性章12節および176節)が啓示され、その後50日間生きられ、次に「今,使徒があなたがたにあなたがたの間から,やって来た…」(悔悟章128節)が啓示され、その後35日間生きられ、次に「あなたがたは,アッラーに帰される日のために(かれを)畏れなさい。」(雌牛章281節)が啓示され、その後21日間生きられました。

 勝利と援助の訪れと、人々がアッラーの教えに集団で入ることは、イスラームが完全に預言者(平安と祝福あれ)に伝えられ、その完結が齎された証拠です。また物事が満ちるとその直後には欠陥と終わりが起こるものです。アッラーが預言者(平安と祝福あれ)にアッラーを称賛し、罪の赦しを求めるよう命じ給うたということは、アッラーのメッセージは完結し、完璧に齎された証拠です。これは終期が近付いたことを指します。

(参考文献:①ルーフ・アル=クルアーン タフスィール ジュズ アンマ/ファッターフ・タッバーラ薯/ダール・アル=イルム リルマラーイーン(P189~191)

②アッ=タフスィール・アル=ワスィート/ワフバ・アッ=ズハイリー薯/ダール アル=フィクル(第3巻P2949~2952)

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